コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
うずまきにて
谷崎「すンませんでしたッ!」
潤一郎さんは敦さんに頭を下げた
敦「へ?」
谷崎「その試験とは云え随分と失礼な事を
冬美ちゃんもごめんね…」
敦「ああ,いえ良いんですよ」
《気にして無い》
スケッチブックを掲げた
国木田「何を謝ることがある
あれも仕事だ谷崎」
太宰「国木田君も気障に決まってたしねえ
独歩吟客!」
太宰さんは国木田さんの真似をした
国木田「ばっ……違う!
あれは事前の手筈通りにやっただけで
ともかくだ小僧
貴様も今日から探偵社が一遇ゆえに周りに迷惑を振りまき社の看板を汚す真似はするな
俺も他の皆もそのことを徹底している
なあ太宰」
肝心の太宰さんはと云うと
太宰「あの美人の給仕さんに死にたいから首絞めてって頼んだら応えてくれるかな」
国木田「黙れ迷惑噴霧器」
国木田さんは太宰さんをくどくどと説教をする
谷崎「ええと改めて自己紹介すると……
ボクは谷崎探偵社で手代みたいな事をやってます
そンでこっちが」
ナオミ「妹のナオミですわ
兄様のコトなら……何でも知ってますの」
敦「き__兄弟ですか?本当に?」
遥華「あっちょま!」
ナオミ「あらお疑い?勿論どこまでも血の繋がった実の兄妹でしてよ…?
このアタリの躯つきなんてホントにそッくりで……」
何故か僕が餌食になった
ナオミさんはセーラー服の下をゴソゴソと触った
『〜〜〜〜?!?!?!』
ナオミ「ねえ兄様?」
敦「いやでも……」
国木田さんが敦さんの肩に手をついた
国木田「こいつらに関して深く追及するな!
あと冬美を解放してやれ!」
敦「あ……はい」
ナオミ「はぁい」
解放された…
ふと敦さんが口を開いた
敦「そういえば皆さんは探偵社に入る前は何を?」
その言葉にしん…となる
敦「?」
太宰「何してたと思う?」
敦「へ?」
遥華「何してたと思う?」
《定番なの
新入りによる先輩の前職中て遊戯(ゲェム)》
敦「はぁ……
じゃあ……谷崎さんと妹さん,遥華さん,冬美ちゃんは……学生?」
谷崎「おっ中ッた凄い」
ナオミ「どうしてお分かりに?」
敦「ナオミさんと冬美ちゃんは制服から見たまんま
谷崎さんと遥華さんも__僕と齢が高そうだし勘で」
《僕は訳あって中学校には通ってないの
セーラー服はお下がり
まぁ,学生というのは合ってるよ》
…………2年前は“小”学生だったからね
太宰「やるねえ
じゃあ国木田君は?」
国木田「止せ
俺の前職など如何でも」
敦「うーんお役人さん?」
『【惜しいね
国木田さんは元学校教諭
数学の先生だよ】』
敦「へえぇ!」
国木田「昔の話だ思い出したくもない」
太宰「じゃ私は?」
敦「太宰さんは……(太宰さんは想像もつかん……!)」
国木田「無駄だ小僧
武装探偵社七不思議の一つなのだこいつの前職は」
遥華「最初に中てた人に賞金が有るンでしたよね」
『【そうそう
誰も中てられなくて膨れ上がってる】』
国木田「俺は溢者の類だと思うが,こいつは違うと云う
しかしこんな奴が真面な勤め人だった筈がない」
どれだけ太宰さんに人望とかが無いかいかに分かるよ
敦「ちなみに懸賞金って如何ほど」
がめつい…
太宰「参加するかい?賞典は今__七十万だ」
敦さんは目を輝かせ立ち上がる
敦「中てたら貰える?本当に?」
太宰「自殺主義者に二言は無いよ」
敦「勤め人(サラリーマン)」
太宰「違う」
敦「研究職」
太宰「違う」
敦「工場労働者」
太宰「違う」
敦「作家」
太宰「違う」
敦「役者」
太宰「違うけど役者は照れるね」
敦「うーんうーん」
国木田「だから本当は浪人か無宿人の類だろう?」
太宰「違うよ
この件では私は嘘など吐かない
降参?なら此処の支払い宜しく」
敦「あっ」
その時潤一郎さんの電話が鳴った
谷崎「うン?ハイ……え依頼ですか?」