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1 - 存在

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2022年04月27日

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ねぇ、このページを開いた君。


もし自分の存在がなかったらどうする?

なんでそんなことを聞くかって?

私の話を聞いたらわかるから。


毎日同じ夢を見た。

そこには何もない。ただぽつんと、私が突っ立っているだけ。



暗い気持ちで目覚めると、目の前には変わり映えのしない天井が広がっている。

制服を着て下に降りる。

「おはよう」

声をかけてもだれも振り向かない。

毎朝同じことの繰り返しだ。

その寂しさにもなれてきたが時々泣き出したい衝動に駆られるときがある。

最初の記憶があるときから、こんなふうだ。

話しかけても、怒鳴っても、ましてや泣き叫んだとしてもその声が聞こえないかのように振る舞う。

私という存在が消えたかのように。

学校でも私の居場所はない。

例えばクラスで活動があったとする。

グループの割り振りをしても私だけ取り残され、誰も私に注意を向けない。

自分が何かしたために、世界中に無視されているのだろうか。

そうだったら謝りたい。

謝って許して欲しいのに。


夜風にあたろうと天窓から屋根へ出る。

足元の景色を見つめ、思いに耽る。

なんでだれも振り向かない。

助けて欲しいのに。

私がダメなの?

私私私私。

私って何?誰?

存在って何?

部屋に戻り、紙に「存在」と書いた。

ちゃんと書いたはずなのに、1つ1つがバラバラに見える。

もしかして、元から私なんていないのかもしれない。

そうだ。

「私」なんて存在、なかったのに。

欲しい、存在が。

私を見てほしい。


さて、ここまで読んでしまった君。

私が言いたいことわかったかな。

ほら、早く。

あなたの存在をちょうだい?


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