テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
以下は私のメモにあったメモです。だってPEAKもチル焚き火もさぁ…………全部🐱くんのせいです(言い訳)
「うっしーの舐めたところ舐めよ」「ペロペロ」
いつもの、やり取り。それでもうっしーは笑ってくれる。
ただゲームの中だけだった、のに。
「ガッチさぁん、おれ……もー限界……」
「おい!なんで俺の膝なんだよ!」
「きよくんもうしも、かたそう……」
「俺が太ってるって言いてぇのか!もう寝たんだけどぉw」
チク タク
うっしーがぽうっとレトさんとガッチさんを眺めてる。
既に空のジョッキがいくつか、雰囲気も和やかな酔の場といった感じだ。
ただ、なんとなくそこにあったから。
うっしーの飲みかけのビール。酒なんか対して美味しくもないし、酔えないし。
だけどなんでか、美味しそうで。
手を伸ばして気付いた時には縁をペロ、と舐めていた。
見られた、そう気付いた時には遅くて。
「気持ちわる」
本気の罵倒が、侮蔑の目が、俺を凍らせる。
そう、思ったのに
「なん、で」
なんで、そんな顔してんの?
いつの間にか体育座りになって、膝を抱える腕から目から上だけを覗かせて、困ったような複雑そうな目で。耳まで赤くて。
なんだよそれ、そんなのってズルい。
いや一番ズルいのは俺か。
今まで散々セクハラのような発言をしてとうとう実行するなんて。
だって、だって美味しそうだったんだよ。
うっしーって、美味しそうなんだよ。
「ねぇ、うっしー」
「…………」
「うっしー……」
「きっ、きもぉっ……!」
「じゃあ顔見せてよ」
「無理」
「なんで」
「やだから」
一拍遅れた罵倒は、きっとこの一拍はうっしーの動揺を隠すためだって、思ってもいいのかな。
「やだからって、理由になってねーじゃん」
「うるせぇ、ばか」
「かわい」
「は」
やべ、声に出てた?いつもなら、うっしーの前なら隠すのに。
でもうっしーの顔を上げることに成功した。怪我の功名……いや、今更か。
「うっし、顔真っ赤だよ?」
「うるさいっ」
今度は顔全部腕の中に隠してしまった。
だけど、しっかり見えたから。きっと今ならうっしーの心の声まで聞こえそう、だって俺たちの思考似てるもん。