テラーノベル
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竜基さんはパリッとしたスーツ姿で出勤して行った。先週は私のために休んでくれたんだろうか?
今日は講義がない為、自分の部屋のことが気になって戻ってきた。
竜基さんと暮らすことが楽しくて忘れそうなるけど来月にはまたここでの生活に戻る事になる。
変な夢は見ないようにしよう。
午後からマナー講座に行くと立食のマナーでこういうのにもマナーがあるのかと感心してしまった。
ふくらはぎはぱんぱんだが、ヒールを履いてのウォーキングも様になってきた。
竜基さんから、今夜は遅くなるとの連絡があり一人でリビングで過ごす。
いままで、一人で部屋で過ごすことに何も思わなかったのに今は、少し寂しい気持ちがある。
日付が変わっても帰ってこない。
本当はこんな感じで忙しい人なのかもしれない。
人間の体内時計ってすごいと思うのはいつもの時間になるときちんと目が覚めることだ。
いつのまに帰ってきたのか竜基さんは隣で眠っていた。
仕事で疲れている竜基さんを起こさない様にそっと身支度をすると朝食の準備を始める。
厚めの卵焼きを焼くと食パンに挟んで食べやすい大きさにカットする。
野菜サラダとオニオンスープを作っていると竜基さんが起きてきた。
キッチンに入ってくるといきなり唇に軽いキスをおとされておたまを落としてしまった。
「ごめんごめん、料理中の亜由美が可愛すぎて、これからはおはようのキスをすることにしよう」
「あっ、はい。お願いします」
「今日はデートしよう」
「はいっ、でも大丈夫ですか?」
「ん?大丈夫とは?」
「お仕事とか」
「そのために昨日は頑張ったんだ、俺にもご褒美が欲しい」
「ご褒美って?私にできることなら」
「亜由美とデートできることがご褒美だよ」
一気に身体中がが熱くった。
さすが、接客のプロだ。
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