⚠️フランス→ベルギー
⚠️方思い!
※GL
フランス:女性
ベルギー:女性
ドイツ:男性
私は愛の国フランス!
恋愛のことなら私が解決するし、
ファッションも1番センスがある。
女にも男にもモテちゃう。
そんな国が私!
な、はずなのに…。
どうして君は私を見てくれないの…?
一目惚れだった。
猫の耳のような大きなリボン
吸い込まれてしまうような黄色い瞳
非の打ち所がないファッションセンス……
全てが完璧だった。
ああ、君が私だけを見ればいいのに。
そんな気持ちになるまでの時間はほんの数秒だった。
その日から、私は必死に君にアピールした。
君の大好きなワッフルを作ってあげたり
君が好きな特製のチョコレートも作った
私の国の言葉だって教えたし
フランスパンも一緒に作った!
なのに……
どうして君はこっちを向いてくれないの?
それでも私は諦めない。
絶対、私は君にこの気持ちを伝えるんだ!
毎日、そんな気持ちを持ちながらも、言えるはずもなく、1日1日を過ごしていた。
そんな最中、君が私の家に向かっている姿が見えた。
チャンス!!
私の家なら雰囲気もつくれるし、誰にも見られない!
もしかしたら、このチャンスは2度とないかも知れない。
そう思い、先程買ったフランスパンを持ち直しして早足で歩く
ふと、後ろからオランダとドイツらに声をかけられた。
そういえば私、
あのオランダが、ドイツが行きたそうな場所を相談されたけれど、オランダの表情からするに、上手く行ったようね。
まあ、今はそれどころじゃないから適当に約束をして家に向かう。
いた……!
私の家の前には君がいた。
君はいつものように頭にリボンをつけていて、
黄色く輝いている美しい目で私の家を見ていた。
視線をおとすと君はコートを羽織っていて、少し寒そうにみえる
早く家に入れて上げたいが、タイミングを見計らって声をかけるのが、告白に繋がる第一歩、
慎重に行動しようと君を目で追う。
すると、君は私の家のドアに、ノックをしようとする。
今だ、
息を整え、まるで偶然のように振る舞う。
フランス「……ふぅ…よし、
ベルギーちゃん!どうしたの?」
ベルギー「あ!フランス姉さん!
……実は、お兄ちゃんにワッフル作ったのに、いなかったから…」
ベルギー「良かったら、フランス姉さんとお茶でもしたいな!って思ってきたの!」
……少し身体が固まった。
君がオランダを好きな事は勿論、知っている。
だけど、
オランダと私は昔から因縁の関係。
寄りにもよって、なんでアイツなの?
君の視線の先はいつもオランダなのがムカつく。
まあ、こんな事言えるはずないから、
いつもの私のように取り繕って、
少し微笑みながら君の言葉に答える。
フランス「まあ!いいわよ。
丁度私もベルギーちゃんに話があったから。」
ベルギー「話?」
不思議そうに首をかしげる。
やっぱり、君をずっと見てても、飽きることはないだろう。本当に愛しい人。
フランス「ええ、さあ上がって」
ベルギー「わぁい!お邪魔します!」
そう言いながら君は慣れたような足取りで、庭にあるイスに座ろうとイスに駆け寄る。
が、そこでピタリと止まり、こちらに体を向け満面の笑みで私に話す。
ベルギー「フランス姉さん!早く〜!」
フランス「パン置くからちょっとまってね。」
ベルギー「はぁい!」
無邪気で元気な声に、ふと笑みが溢れる。
せっかくの君とのお茶会。
あのクソぼっちに貰った紅茶ではなく、
『マリアージュフレール』
という紅茶を選んだ。
君はこの紅茶を気に入ってくれているみたい。
私はこの紅茶と共に歴史を歩んできたようなものだから、とても嬉しい。
上品な香りが魅力で、5分程で入れることができる。
その間の時間は君と話をする事にあてることが出来るし、紅茶を飲むの前の君は、どこかわくわくしていて、いつにもまして尚、輝いている。
私は、君のそんな顔に毎度、惚れ惚れしてしまう。
そんなこんなであっという間に5分が過ぎ、
私は紅茶を注いで君に渡した。
ベルギー「私、フランス姉さんの紅茶好きなんだよねー!」
フランス「まあ、嬉しいこと言ってくれるわね!もしかして、お世辞かしら。」
ベルギー「もう、本当だよ!
……あ!さっきの話って何?」
少しぷりぷりしている彼女はとても愛らしく、この関係が壊れるのが嫌だと無意識に思ってしまったのか、君の言葉に対して、体が一瞬強張った。
けれど、私は一度決めた事は突き通す性格、初めから止める気は一切ない。
今日は、君に伝えたいんだ、この気持ちを
フランス「ああ、そのことなんだけど……」
私は紅茶を置いて一呼吸した後、
君の吸い込まれそうな瞳を真っ直ぐ見つめた。
でも、その瞳は私を見ているようで、心では別の誰か、をみているみたいだわ。
それでも、今まで溜めていた想いを伝えようと、ゆっくり、口を開けた。
フランス「私、ベルギーちゃんのことが……
私の想いを聞いた君は、初めて私をしっかりと見つめてくれるだろうか?
そんな期待が、胸の中に溢れて、ドクドクという脈拍を早めていく。
酸素を沢山吸って、閉じかけた口を再度開いた。
好きなの」