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✤政治的意図はありません
✤日本総受けです
✤百合です
✤登場国→🇺🇲🇨🇦🇬🇧🇨🇵🇮🇹🇩🇪🇯🇵
初めての総受け小説。
(駄作のうちの駄作)
何でもOKという方のみお進みくだい。
気温も温暖になり、温かくて優しいぬくもりに包まれる季節になってきたこの頃。G7であるアメリカ達は国連本部の別棟にあるG7の国々用に作られた会議室に集まっている。
ただ、集合していない一国を除いて。
「もう待ちくたびれたよぉ〜…」
「アメリカ。お行儀が悪いですよ」
「…にしても、ヤーパンが遅れるのは心外だ」
そう、日本ただ一人がこの会議室に居なかった。いつもなら十分前には席に着き、書類を分かりやすくまとめているあの日本が。早朝丁寧に某メッセージアプリにて“今日遅れます!ごめんなさい!”と送ってきたのだ。
「日本ちゃんが遅刻するのは珍しいわね~」
「いお、心配なんよ〜」
普段遅刻してくるイタリアとフランスはもちろん今日も数分遅れて来ている。その二国ですら心配するレベルで日本の時間厳守は徹底されていた。
普段ならアメリカの隣でみんなの様子を見ながらにこにこと天使のような笑みを浮かべている彼女がいないだけで、この会議室は雰囲気ががらりと変わる。
「そういえばさ、この間ジャパンに借りたペン見てほしいんだけど…」
「また姉さんは日本に借りたの?」
アメリカが不安そうな雰囲気を掻き消すかのように話し出すと、カナダはすかさずツッコミを入れる。
カナダはアメリカが空気を作るムードメーカーであることを十分に理解しているからだ。
「みてよこれ!めっちゃキュートじゃない?」
そこには可愛らしい白猫のイラストが描かれており、如何にも猫好きに刺さりそうな品だ。先程まで全員手元のスマホに夢中だったのにも関わらず、自分達の天使に関係することにはすぐ反応する。
「わぁ…!ジャポーネらしいペンなんね!」
「日本ちゃん猫好きだものね〜」
「非常に可愛らしい…」
全員がペンに夢中になっている中、ドイツは白猫が全員にじっくりと見つめられていることに助けを求めているよような気さえした。
なんせここにいるのは、全てにおいて世界上位に位置づけているアメリカ、未だに世界に影響を与え続けるイギリス。面積世界2位を誇るカナダ、世界中で親しまれるほど有名な料理を生み出すイタリア。数々の芸術家を生み出し、化身である自身も芸術においてずば抜けた才をみせるフランス、そしてEU最大の工業国でありトップの経済力を持つドイツがいるのだから。
とんとんとん…
ドイツが哀れな目で白猫を見つめていると、何処からかまるで小動物の足音のような音が聞こえてきた。場所は階段。
恐らく皆が今最も会いたがっている彼女だろう。
「すいません!遅れましたーっ!!」
ビンゴ。やはり彼女だ。
白猫を救い出す聖母マリアのように、天界からやってきた天女のようにきらびやかなオーラを放つ日本。六国は一斉に彼女を取り囲む。
そして誰よりも先にイギリスがチークキスをしようと駆け寄った瞬間。
ちゅっ。
信じられないことが起こった。なんとシャイであまり欧米の挨拶に慣れていない日本がイギリスに自らチークキスをしたのだ。
淑女で有名なイギリスも流石に予想外だったのか、口をあんぐりと開けて間抜けな表情を見せた。
「えへへ…こんにちは。イギリスさん」
「…………ぁ、こんにちは…日本さん。」
数秒後、やっと平常心を取り戻したイギリスは日本からの挨拶をチークキスと共に返す。日本は少し照れながらもそれを受け入れた。
そして、思い出したかのように紙袋からとあるものを取り出した。
「これ…イギリスさんへプレゼントです!」
「ぇ…私に…ですか?」
一輪の薔薇に綺麗に梱包されたチョコレート。包み紙の外見から日本にしかない抹茶味であることが伺える。イギリスは手が震えていることがバレぬよう、そっとその箱を受け取った。
「えー!いいな〜イギリス」
イタリアが文句を漏らすもそれすら耳に入っていないらしく、イギリスは貰った箱をまじまじと見つめていた。
裏には小さなカードがついており、831の数字が日本の文字で刻まれている。
「~~~~ッッッ!?!?」
「い、イギリス…??」
意味を知っているイギリスは普段の貼り付けたような笑みが消え、顔を真っ赤に染め上げた。その様子を知ってか知らずか日本は別の人物に向き合う。
「そして、これはイタリアさんへ…」
「いおに…ありがとうなんね!」
少しずっしりとした箱と高そうな小袋を渡されたイタリアはさっそくキラキラとした純粋無垢な子供のような目で中身を確認しだした。ところが中身を見た瞬間に先ほどのイギリスのようにぷしゅーと音が聞こえそうなくらいの勢いで赤面し、動かなくなった。
「イタリア…!?大丈夫か…?」
「ちょっとどうしちゃったのよ?!」
フランスとドイツが中身を覗き込むとそこにはティラミスとイタリアが普段から愛用しているブランドの香水がひとつ。それを見た二国は仰天した。
なぜなら、日本の贈り物はイタリアだと愛人にする贈り物に等しかったからだ。ドイツが日本へどういうことだと問い詰める暇もなく、次はドイツに話しかけた。
「そして、これはドイツさんへ」
「わ、私に…ヤーパンから…?」
さっきのイギリスやイタリアの様子から察するに何かあると予想したドイツ。その予想は見事に的中することとなる。
渡された袋の中身は恐らく手作りのバームクーヘンと、綺麗な矢車草。そして、丁寧に編まれたコースターが入っていた。普段仏頂面で有名なドイツの頬が紅く紅く染まる。
紅潮したのはイタリアと同じような理由だった。その理由とは、ドイツにとって手作りの贈り物は愛情表現に等しいのから。である。
「ヤーパン…これ…っ!」
「いつも、お疲れ様です!大好きですよ、ドイツさん!」
「………ありがとぅ……」
“大好き”。この魔法のような言葉はドイツの脳内で反響し、いつまでも心臓の鼓動を落ち着かせてはくれない。次の獲物とでも言うかのように、日本はフランスの目を射止める。フランスはビクリと肩を震わせた。
「あの…フランスさんには…これです!」
にっこりとまるで太陽が月を照らすように微笑む日本をしっかりと目で見てしまったフランス。プレゼントに冷静さを装いながら手を伸ばす。が、既にフランスのボルテージはキャパオーバーだった。
「あ、ありがとう!!」
恥ずかしさを隠すために俯いたフランスを心配して、日本が顔を覗き込む。フランスは気付かれぬように焦ってプレゼントを受け取った。だが、差し出された手に触れただけなのにフランスは変に意識してしまいうまく力が入れられなかった。袋の中からは勿忘草と手紙を入れていると言わんばかりの可愛らしい白猫の封筒。
そして自国のスイーツ、マカロン。
「手紙を読んだら、個人で連絡してくださいね?」
子供に語りかけるような優しい物腰でフランスに一言添え、カナダに向き合う。カナダは流石に場の雰囲気で何か貰えると確信したため、受け取るべく両手を伸ばした。
が、想像だにしない答えが返ってきた。
ぽすっ……
日本はカナダにぴっとりと張り付き、ぎゅうぅぅ…とカナダを抱きしめた。カナダは何が起きたのかの情報処理がうまくできずただ瞬間的に日本を抱きしめ返した。
だが、アメリカは知っている。カナダの腕の隙間から見える日本が、自ら起こしたはずの行動にほんの少し恥じらいが混ざっていることを。
「にほん…」
「ごめんなさい…いや…でしたか?」
「なわけない!うれしいよ 」
可愛すぎるこの行動にカナダは日本の名をポロリと零す。すると嫌がられたと勘違いした日本がカナダを見つめた。日本がカナダを見るとき、身長差がありすぎるので必然的に上目遣いになる。生粋の可愛いもの好きであるカナダが目の前の天使を責めることなどできるわけもなく、日本から離れるのを待った。
そして数秒程たったのち、日本はカナダへプレゼントを渡した。
「はい、どうぞ!」
「ありがとう、日本」
中には猫型に焼かれたメープルクッキーと“今度一緒にお出かけしましょう!”と書かれたメッセージカードが。自分より小さいものが好きなカナダは目の前の天使を可愛がりたいという強い衝動が抑えきれなくなり、アメリカ以外が自分の感情を処理するのに必死なことを利用して、もう一度日本を抱擁した。
「んむ…っカナダさん…?」
「ごめん…嬉しくてつい…」
直接嬉しいと言われた日本ははにかみながらも“ありがとうございます”と愛嬌たっぷりの笑みで言った。
さて、ここまでくればアメリカもこの先の展開ぐらい思いつく。次は自分であり、日本は何かしてくると。
「アメリカさん!」
ほら。やはりあたしだ。
そう思ったアメリカは自分からハグを仕掛けた。
が、腕は空を斬っただけだった。
「___ぇ、」
自分もハグなどのスキンシップが日常的な愛情表現になっている国だから恐らくハグをしてくるだろう。そう予想していたアメリカの考えは否定され、アメリカはわけも分からず立ち尽くす。そしてアメリカが困惑している隙に、
「えいっ!」
むぎゅっっ!!
日本はもう ヤケクソだ!とでも言わんばかりにアメリカに飛びついた。そして所謂抱っこをせがむような状態になる。アメリカは予想していない答えにびっくりはしたものの、愛おしい天使を落とすわけにもいかず日本を腕で支える。
「びっくりしましたか、?」
くりくりとした日本の瞳がアメリカの顔を映し出す。映った自身の恥じらう顔に目を背け、アメリカはぱちぱちと瞬きをし日本をさらに抱きしめた。
「当たり前でしょー!!」
自分が日本の足をしっかりと支えているのを確認したうえで、満面の笑みを見せた。すると日本は遊園地ではしゃぐ子供のように足をパタパタとさせ、アメリカに応えるように強く抱きしめた。
「あぁ!アメリカずるいんよ!」
「姉さんずるい!」
やっと情報処理が追いついたイギリス達はアメリカと日本の様子をみて駆け寄ってくる。流石に今変に何かされると日本が危険なため、アメリカは日本を急いで降ろした。
「ねぇ日本ちゃん私ともハグしましょ?」
「私とももちろんハグしますよね?」
「 わわっ…皆さんともしますから…!!」
日本は詰め寄ってくる国達を慌てて宥め、アメリカ用のプレゼントを渡す。赤色の梱包用紙に、青いリボンで綺麗にラッピングされた小さな箱。それはアメリカの国旗である星条旗を彷彿とさせる。箱からはどこか落ち着いた焙煎したての豆のような香ばしいカカオの深い香りが漂っている。
「ねぇ…これ今開けてもいい…?」
「全然開けてもらっていいですよ」
許可をもらったアメリカは割れ物を扱うかのようにリボンを解き、丁寧に梱包用紙を外していく。普段ならびりびりと用紙を破き、豪快に開けるアメリカ。ただ日本からの贈り物だけは丁寧かつ慎重に開封してきた。
「日本ぎゅーしてー!」
「ね、ヤーパン…私もいいか…?」
アメリカが真剣に梱包用紙を外している間、他の国々は日本とのハグを堪能していた。
「日本はやっぱり小さくて可愛いー!」
時には胸部に備わった富士山に押し潰されかけ、
「えへへ〜大好きなんよ〜」
時には手の甲やら頬やらにキスをされ、
「ヤーパン…いい匂い……」
時には抱きしめられながらすんすんと服を嗅がれ、
「とっても可愛らしいいい子ですね……」
時には頭を撫でられながらたくさん褒められ、
「もちもちでいつまでも触れていたいわ…!」
挙句の果てには頬をもちもちと弄って遊ばれる。
どこか幸せな気分でいる反面日本は思った。
あれ…なんでこうなった?
と。
当初、日本はこうなる予定ではなかったのだ。日本はみんなが自分に恋愛的に好意を持っていると思っていなかった。むしろ、友達以上恋人未満の親友ぐらいだと思っていた。そのため、この贈り物も恋人みたいだと思わせ、エイプリルフールの嘘みたいにしようと考えていたのだ。みんなが自分の行動を茶化してくれることを信じて。
ところが現実はそうではなく、みんな本気にしてしまっていると日本は嫌でも感じ取った。こんなの輝夜姫が複数人の男たちを魅了させたみたいに、複数人を恋という罠にはめただけじゃないか。と。
「…そういえば、ヤーパン。」
「ひゃいっ!?!」
「本命は誰なんだ?」
「…へ?」
ドイツの口から出た、“本命”という言葉。ドイツが言いたいのは“全員に勘違いされそうな贈り物をしているが本命で渡したのは誰なのか”ということである。
「ぇ…いや…」
だが日本は下を向き俯くしかできなかった。だってこれはちょっとしたいたずらであり、自分に好意を向けいないことを前提にした贈り物なのだから。
かち…
沈黙を破るように音の鳴る時計。どうやらイギリスが何かを測っているようだ。そして、
「ふむ…こうなるとは思っていなかったみたいですね?」
とイギリスからは考えられないぐらい優しい助け舟がでた。日本に乗らない選択肢など存在しない。
「皆さん…私のこと友達だと思ってるだろうって思ってたから……それで……」
「えー…じゃあ今日から全力で振り向かせるしかないじゃん!」
「なら〜今日はジャポーネのおうちにお泊まりなんね!」
「それと、しっかりヤーパンには私達の愛情を知ってもらわないとな」
「…はい」
エイプリルフールだから。そう思ってやったはずの行動は自分が想像していた斜め上の回答となって自分に返ってきた。
“全力で振り向かせる。”
これからこの六国に何をされるのだろうという不安とは裏腹に、ほんの少しだけ愛されることを持ってしまっている自分がいることに自覚した日本は苦笑した。
嘘も恋のキューピットである。
はい。全然更新できなくて申し訳ありませんでした。なかなか自分の納得するものが作れず…せっかくな気分転換にとエイプリルフールを利用させていただきました…。
にしても、今回の日本さんはスキンシップにかなり積極的でしたね。この話を書いているときに恐らくこの日本さんはプレゼントを渡す前にたくさんイメトレやシュミレーションをしているのではないかなと思っています。
各国に渡したお菓子は各国の有名なお菓子です。ただ有名ではありますが、バレンタインで贈る際に愛情を表すお菓子に限定しました。ところがカナダだけは出てこなかったのでカナダといえばのメープルクッキーで代用しました…。スキンシップで許してください…🙇♀️
それではここまで読んでくださりありがとうございます!さよなら!