立派な女王になるまで

【のんきに言ってるんじゃないって言ってますわよね？】

「・・・はい・・・申し訳ございません・・・」

【はあ・・・もういいわ、部屋にお戻りなさい。顔も見たくないわ】

「はい・・・おやすみなさい、お母様」

【ええ・・・おやすみ】

・・・私って、なんでお姫様として生まれた？なんでなの？前世はどうだったんだろ・・・

【なにかお悩みですか？癒楽（ゆら）姫様】

「わっ！？もう、気配を消してこないでください、雪村。いえ、悩みなどありません。いや、あったとしても言わないですから」

【ええ・・・言ってくれてもよいのです。いや、ぜひともお悩み相談をわたくしに・・・】

「わたくしは、大丈夫です。心配などしなくてよいわ。」

【そんな・・・最近冷たくないですか・・・？🥺】

「冷たくなどないわよ？ただ、言っただけ」

【そうです・・・？でもまあ、では失礼いたします！ぜひとも相談をどうぞ！】

ガチャンッ

「ふう・・・いなくなったわね・・・って、増えてるじゃな〜い♡歌い手配信☆これ、楽しみにしてたの。どれどれ？明日ライブ？ライブかあ！楽しみー！ライ、ブ・・・？ええ！ライブ！？ど、どどど、どうしよう！それも、愛知県じゃない！私ちょうど愛知県に住んでるのよ！やった！見にいけるわ！お金も、お小遣いから出せばいいわ。天才？」

ガサゴソ、ガサゴソ・・・

「あれ〜？ここに置いたような気がするんだけど・・・あっ！あった！これこれ！何万円入ってるかしら？えーと、１００円が。で、合わせたら、５０００万６０００円ね！これなら足りるかしら？」

【足りますよ！私の給料は、１億円ですけどね！】

「ん・・・？声・・・？もしかしてっ！雪村っ！？」

【わ〜ん！バレちゃった〜？】

「キモイ。ってか！なにしに来たの！？最低じゃない！私の楽園を！」

【楽園？楽園ってなんですか？】

「ほらまあ・・・？歌い手・・・じゃん？」

【・・・歌い手？ちょっと調べてみますね、えーっと、いれいす？すたぽら？シクフォ二？なるほどなるほど・・・？クロノヴァもいいですね。】

「でしょう！？あ、お母様には言わないでね？」

【いえ、言っときます。】

「ふうん・・・？じゃあ、これも見せるわ。いいの？」

ガシャアアあああん！

【わあああああっ！？】

「これって、お皿割ったときのやつでしょ？他にもあるけど？」

【申し訳ございませんでした】

「合格。別にライブ行くのは確実だから言っても構わないわよ？」

【いえ、全力で拒否さしてもらいます。ところで、わたくしも行っていいですか！？✨】

「もちろん。では、明日行きましょう？」

【お任せください！】

「準備をしましょう。えーっと、オシのペン、など・・・がいるわね」

【準備完了です！姫様！】

「では行きましょ？」

【何をしてるのです？】

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次回【推しのライブへ行く】