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鷹槻れん

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鷹槻れん

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#年の差
水無月 京
84
#大人の恋
月詠 涼
1,024
自分でも驚くほどマイナス思考になっている。慣れないことをするからだ。
待っていたってなんにもいいことがない。
無駄に時間を使っただけじゃないか。
「……そうかもしれないですね。俺も前を向かなきゃダメってことか」
「そうだとも」
大山さんは、俺の背中を叩き、珍しく積極的に酒をついで励ましてくれた。
「あちゃー」
その脇で、桶川はなぜだか苦い顔をして頭を抱えていた。
ほろ酔いの頭で、その“なぜ”を追及する気にはならず、翌日、俺は松田副頭取に、二週間後のパーティのときにお孫さんをお借りしますと返事をしていた。
*
パーティ当日。副頭取も出席するということで、待ち合わせは会場のロビーでだった。
「はじめまして。松田李衣菜です」
副頭取のお孫さんは、背の高いモデル系の美人だった。ラベンダー色の清楚なワンピース抜かりなく【Gentle】のもので、肩を覆うようにベージュのストールを巻き付けたことで少し控えめな印象を与える。本真珠のネックレスにそろいのピアス。髪は結い上げていて、二十一歳という年齢よりは大人びて見えた。
「これは美しいお嬢さんだ。はじめまして。深山貴誠です」
俺も笑顔を浮かべて応対する。背の高い彼女は会話するのに苦労しない。軽く視線を下げるとちょうど彼女の顔とぶつかる。俺の視線に怯えることもなく、李衣菜さんは笑顔を見せる。
「私は初めましてじゃないんです。以前、別のパーティでお見かけしました。私は父と出席していて。そのときから、ずっと深山さんと話してみたいって思っていたんです」
流行の色を塗った唇は、そこだけが別の生き物であるかのように動く。
ハキハキした口調の女性は嫌いじゃない。むしろ、今までに付き合ったことのある女性はそういうタイプが多かった。
「それは光栄です。では今日はお相手よろしくお願いします」
腕を差し出せば、微笑んで手を添えてくる。明らかに彼女はこういった集まりに慣れていて、エスコートを受ける側の心得がちゃんとわかっている。
コメント
1件
第57話讀んだよ!深山が副頭取の孫娘・李衣菜さんとパーティで會う場面、彼女の清楚でいて計算された印象がすごくリアルに伝わってきた。でもそれより、桶川が頭抱えてたところが氣になる…あれ絶対なんかあるよね?深山がマイナス思考のまま前に進んじゃった感じが切ないけど、今後の展開が氣になるエピソードだった!