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srhb メインの微妙にknhb
曲パロ
ご本人様とは関係ありません。
その日、国の王子である奏斗は午前0時に城を抜け出し、とあるバーへ行った。
なんてことはない。
ただ息抜きがしたいだけだ。
そこに入り酒を飲む。
そこのバーには歌姫なる人がいるとかいないとかでそこそこ人の入りが良かった。
ステージにスポットが当たり、歌姫の姿が映し出される。
奏斗は一瞬で目を奪われた。
紫の髪を持ち、優しく笑いながらどこか悲しそうに歌う彼はまさしく歌姫だった。
曲が終わり、奏斗は我に返る。
そして彼に近づき、手の甲にキスを落とした。
「ねぇ、君。なんていう名前なの?」
「え?俺は雲雀です。」
「そう。雲雀、僕のところに来ない?」
「え?」
「う〜ん。ちょっといい方が違ったな。一度、僕の城で歌ってみない?」
「「「はぁ?」」」
その発言で場の空気が変わる。
奏斗が王子だとわかったことが理由のうちの一つではあるが、それともう一つ。
その理由の詳細を詳しくは書かないが、その発言でバーにいた店員二人が立ち上がった。
黒髪眼鏡の美人さんは気が動転したのか、酒瓶を手に持ち狙いを定めている。
もう一人のピンクブロンドの髪の男はハッとしたような顔をし目をそらす。
「あ、えっと…。わか、りました。」
雲雀が遠慮がちに頷く。
それで奏斗は確信した。
―デレたら、僕のものだ。と
「たらい⁉️!?」
「ひばり、」
「…。二人とも、ごめんな。行ってくる。」
そうして奏斗は雲雀を城に連れて帰った。
―――――
城について、奏斗は雲雀を着飾っていった。
せっかく城で歌うのだから、そんな服ではいけないと。
雲雀は戸惑いながらも、相手は王子、断るわけには行かない。
「どんな服がいい?これとか似合いそうだけど。」
「あはは…。」
「僕はこれ好きなんだけどどう?」
「なら、それで…。」
奏斗が選んだ服に着替え、城のホールへ向かう。
きれいな歌声を響かせながらも、どこか憂いを帯びていた。
―――――
「どうするんです?セラ夫」
「俺は、ひばりが幸せならそれで…。」
「何甘ったれたこと言ってるんですか!?あの顔をみて、たらいが幸せそうに見えました?」
「そ、れは…。」
「うじうじしてないで、さっさと迎えに行きなさい!」
「っ‼️…行ってくる。」
―――――
午前0時。
歌い終えた雲雀の周りに沢山の人が集まる。
やはり悲しげな表情を浮かべた雲雀は目を逸らした。
プロポーズをしようと奏斗が席を立つ。
扉が大きな音を立てて開いた。
「迎えに来た」
そこから現れたのはセラフで、雲雀は嬉しそうに笑いながらセラフの胸に飛び込んだ。
そこで奏斗は気がついた。
きっと彼を悲しませてしまったのは他でもない僕自身だったのだと。
そして、幸せそうな顔の雲雀にまた心を撃ち抜かれる。
「ねえ、雲雀。」
セラフが奏斗を警戒するように立ちはだかるが、雲雀がそれを制する。
「すまない。僕は雲雀のことを考えずひどいことをした。」
今見るとあまりに背伸びをしたような雲雀の格好を眺める。
「もし、君が彼に泣かされてつらい思いをした夜には」
そこで言葉を区切り、しっかりと雲雀を見つめる。
「僕を心から好きだと言わせるよ。」