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朝からずっと、昨日の事で頭がいっぱいだ
「~に~~するため……じゃあ、ここの問題解いてみてください。」
「水無瀬、水無瀬」
急に後ろから肩を叩かれて、体がすこし震える。
「っ、…根本…なに?」
「ここの問題分かる?途中のさ、~~」
昨夜、触れられた時の感触が離れなくて
授業にも集中できず、頭も体もぼーっとしてた。
なんやかんやで時間が経って、昼休み。
4限目は体育で、色々ありすぎて体に力が入らない。
黒板を見つめたままぼーっとしていたら
「水無瀬?大丈夫?」
「あ、柴…うん、大丈夫」
「今日朝からなんかおかしくない?
ぼーっとしてるし。体調悪い?」
「いや、大丈夫…それより昼飯食べよ、」
「大丈夫ならいいけど…」
「はぁ……」
「お疲れ様、俺も今日は疲れたわー…」
放課後、塾で数時間ほど勉強して、体はくたくた。
柴とはここで別れて、いつもの帰路につく。
「…あ」
店の灯りがまだついているのが見えて、行くか迷ったけれど 足が勝手に動いてしまう
「…蛭川」
「え、水無瀬!!」
「来てくれたんだ…もう遅いのに」
「塾行ってたから…」
「そっか…お疲れ様」
蛭川がゆっくり近づいてきて、顔を覗き込んでくる。
「昨日のこと……まだ、気にしてる…?」
ふっと低い声で言われて、鼓動が早くなる
「ち、がう…その、」
「でも…来てくれて嬉しい。」
言葉が詰まる。視線が揺れる。
蛭川は静かに店の奥を指して
「昨日の続き、する?」
「今日は軽く触るだけだから…ね、?」
やさしい声色に断れるわけもなく
気づけば 部屋のベッドに腰掛けていて
「ほら、力抜いて…大丈夫。俺、優しくするから」
「っ、蛭川…」
ep2.end