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第4章 自分と向き合って
「そんなの俺には無理だ、」
「お前しかいないんだ、頼む」
「そんなの……っ」
「お前は……仲間がどうなってもいいのか?」
「それはダメだ!類達も…えまたちも!!」
「……その優しい心が世界を救うんだよ」
「……っ」
ビュンッ!!!
「!?」
「まずい……逃げるぞ司!」
「え、は、なんだ!?」
ドンッ!!
「あがッ……」
「夜白!!」
「ダメだっ…逃げ……ろ、!」
「こっちに……来るなッ…」
「だが……!!」
「ははっ……」
「誰だ!!」
「え、?」
そこには自分。そう、司が居た。
「え……俺、?」
「初めましてだな?つかや。」
「お前は……司、?」
「逃げろッ……此奴は…司じゃッ……」
逃げないと。夜白を連れて、早く逃げないと。
でも、動かない。
なぜこんなに自分が美しく、儚く見えるのか。
目が離せない。離したいのに、逃げないとなのに
「…お前も殺す」
「は、?」
俺銃口を向けてきた。
何がしたいんだ。
「司…俺は何がしたいんだ、、?」
「おいッ…司ッ……逃げろッ…」
「ハハッ…俺は司じゃねぇ、司の体を借りてるだけだ。」
「っ!?」
「俺を…返せ、!」
「そもそもさぁ、君が居なくなれば……世界滅亡、なんてないんだから。」
「え?」
「だーかーら、今、世界に危機がかかってるのはお前、つかやが原因なの」
「俺…が、?」
「そもそも、下世にお前は存在しなかった。否、上世にもいなかった。というのが正しいかもな」
「俺が…いない、?」
「っ…」
「下世はお前の妄想の世界に過ぎない。
上世にお前が出てきて、お前の存在も前からあるようなものだと思われてきた。」
何を言っているんだこいつは。
元から居ない?俺が?元に記憶まであるんだ。
そんなはず…
「下世は、お前の理想の世界だ。」
「これッ…いじょ、っ……何も…言うなッ……」
「理想、?」
「上世のお前はショーなんかせずに普通の男子高校生として、普通に両親に愛されて、過ごしたいって。」
「そんな世界。」
そうだ。確かに俺は妹の為に無理に笑って、
妹の為に親を手放して、
妹の為に…妹の為に、ってそんなの…
「てことはさ?お前が死ねばいいじゃん。」
「やめッ……」
「お前も喋んなよ。下世を作った張本人さん?」
「っ……」
「司、お前が今此処で打たれれば、お前の体も返してやる。夜白も、自由の身にしてやる。」
「お前はどっちを選ぶ?」
どっちを選ぶ?そんなの決まってる。勿論俺が死ぬ。でも…手離したくない。
今の幸せを、もうちょっとだけ…感じていたかったなぁ……
「俺は…」
「やめろ…っ!!司!!」
「お前に打たれるさ、。」
「おいッ……!!」
「夜白、短い間だったな、。ありがとう。」
「お前ッ……」
ドンッ!!ドンッドンッドンッ!!
死体撃ちを繰り返す。見ていられない。
「司ッ……司ッ、!!」
俺は無惨な姿で終わりを迎えた。