TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

アルビレオ

一覧ページ

「アルビレオ」のメインビジュアル

アルビレオ

1 - ツートップ

♥

119

2025年06月14日

シェアするシェアする
報告する


・nmmn

・紫桃

・曲パロ

・1,482文字




桃Side



桃「やっぱ、いるまとのLINEが何気に一番楽しいんだよなぁ」



引っ越してから1週間

遠くへ越したため、知り合いなど全く居らず、 地元の友達とよくLINEをしている



桃「はぁ〜〜…」



自分の意思でこの高校に入ったけれど、地元の学校が未だに恋しいと思うことがある


中学の頃までは、ずっといるまと俺でツートップだった


毎日のように学校で会っていた日々と比べると

いるまと直接会える時間はほぼ無くなったけど、関係は今も変わらない


考え方も得意分野も趣味も違っていて

ただ、家が近くてよく喧嘩してて

それでも、誰より尊敬し合っていた


俺もあいつも自分達が一番のペアだと信じて疑わなかった


それが、俺にとって凄く嬉しかった


誰よりも近く、ずっと離れた存在だった



紫Side



らんが引っ越した


別に、らんとの関係が崩れることは無いし

これからも競い合って支え合って生きていくと思っている


ただ、らんの居ない生活はなんだか少し物足りなくて


張り合いのない緩いクラスの雰囲気からは


らんという穴がぽっかり空いて塞がらないことを察する


俺が思うより

あいつは、ずっと凄いやつだと

感じれば感じる程に

俺とらんが重ねられて過ごしてきたのが不思議だった


らんは、誰よりも凄いやつだと

わかっているから


あいつと俺で 最強だといわれることが苦しくなる程嬉しかった



桃Side



いるまのことが好き


この感情が、恋愛を意味するのかはわからない


同性恋愛とか、異性を好きになるのとどう違うのかわからないし


それでも、俺が眺める夜空を飾っているのは

何時も 好きって感情だ


わかってる


いるまとの関係に

恋愛感情は持ち込めない


だから

この痛い程に余ってしまった心を


愛だなんて呼べない呼びたくない



紫Side



らんは

俺の心を奪ったまま


遠くへ行ってしまった


この空いて埋まらない寂しさをどうしろというんだ


いつの日か、らんが言っていた


俺とらんが付き合うことはないと


そんなこと、俺が一番わかってる

だけど、最初っから恋してる俺にそんな宣告するとか鬼かよ


俺の恋心なんて要らないなら

持っていくなよ


俺が持っていたって、他に置き場もないけど


そばに居たときからずっと、俺たちは変わってないよな



紫桃Side



誰から見たって

あいつは誰より輝いていた


一緒に居れば居る程、あいつが離れて見えるのが眩しくて


それを言い訳に

目を逸らしながらそばに居続けた


だって

離れたくなかった好きだったから


明日を生きる言い訳を

愛という言葉で埋めていたかった




桃Side



いるまは俺の心を奪っていた


それを返してもらう間もなく

引っ越してしまったから


俺の心はいるまに預けられたままだ


いるまは、俺といるまがカップルのようだとからかわれるのを凄く嫌がっていた


それが

殴られたみたいに痛くて

怖かった


俺との恋愛をいるまは嫌がるだろうから


せめて、置き場のないこの心だけはいるまに持ってて欲しかった



紫桃Side



君は愛の色したアルビレオ


この心焦がすほどの


誰より近く 恋してた

届くわけもないのにさ


今も温度を超えた高鳴りが

君を好きと叫ぶ


側にいても  離れたまま

ひとつになれない連星


アルビレオ




離れてても 消えないまま

ふたつにならない二重星



アルビレオ



この作品はいかがでしたか?

119

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚