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設定的な?
少なくともこの世界では、吸血鬼は数百年前に存在し、愚かな人間により滅ぼされた。
では何故人間は訳なく吸血鬼を襲ったのか?
それは吸血鬼が人間よりも遥かに知能が高く、
容姿が端麗であり、
身体機能が高かったことにある。
生き物は、本能でどちらが強者なのか、
また弱者なのかを判断する。
では何故圧倒的強者である
吸血鬼を滅ぼすことができたのか?
それは吸血鬼の生態が少し厄介なためだ。
吸血鬼は、人間の血を吸わねば存在自体が消えてしまうのだ。
吸血鬼はその端麗な容姿によって人を惑わせ、
血を吸い取る為、忌わしい存在と捉えられた。
だが、そんな吸血鬼でも、一つ、皆が哀れむ、
人と吸血鬼のお伽話があった。
ある日、一人の人間に恋をした吸血鬼が居ました。その吸血鬼は、決して人間を襲わず、その一人の人間に話しかけ続けました。
ある時、人間がついに吸血鬼を信用し、長い間の交際の末、二人は辺境の村にて結婚しました。
ですが長い間人間の血を吸っていない吸血鬼は、ついに存在ごと消えてしまいました。
人間は悲しみ嘆きました。
ですがその後お腹の中に子供がいたことが分かったのです。
娘を産んだ 人間は都会に戻り、
周りとおんなじ様に育てました。
吸血鬼には、女が存在しませんでした。
人間はそのため安心をしていたのです。
ですが18の頃に娘は成長が止まり、八重歯が尖りました。
娘は人間と吸血鬼の初めてのハーフとなったのです。
人間が歳をとり亡くなった後、娘は姿を消し、
永遠に血を吸わずとも生きられる吸血鬼になった事を知りました。その娘が死ぬ為には、人間に恋をして結ばれ、生涯を共に終える必要があるのです。
それは、神の理を破る代償でした。
今でもその吸血鬼は、
恋を求め続けているそうです。