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なんで、なんで彼女なんかいるんだよ。
俺が、俺らが女だったら良かったのかよ。
そしたら、こんな辛い思いしなくてよかったのかよッッ!!!
俺たちは、『君の彼女になりたいだけだよ。』
「はぁッはぁッ、やべぇ!!」
俺は潔世一。現在友達との待ち合わせに遅刻中。
「おい潔!おせーぞ!」
こいつは千切豹馬。中学からの友達だ。
「ほんまやでー、遅刻してまうわー。」
それで、こいつは氷織羊。高校入ってから仲良くなった。
「チッ、早くしろクソ潔。」
このめちゃ感じ悪いのは糸師凛。めちゃ口悪いけど意外と友達思い。
「まぁまぁ、もう潔も来たんだし学校行こうぜ?」
千切と口調ほぼ変わんないから見てる人が区別つくかちょっと心配なこいつは御影玲王。めちゃ偉い人の子どもらしい。
めちゃくちゃ個性豊かな俺たちには、あることが一致している。
「今日國神先輩と話せるかなぁー…今日めっちゃ髪ツヤいいから話すなら今日!!」
「はいはいwでも、俺の凪先輩が一番だから!!」
「いや、うちのクソ兄貴が一番だ。」
「いやいやそこは烏先輩やろ。」
そう、俺らには好きな人がいる。ただ、俺らの好きな人には、もう彼女がいる。
当たり前だ、あんなにかっこいいんだから。
「…」
「潔くん?どうしたん?黙って」
氷織が少ししゃがんで問いかける。
「あぁ!なんもねぇよ!ちょっと走って疲れちゃってさ!w」
とっさに嘘をつく。どんなに仲が良くたって、こんなこと考えてるなんて知られるのは恥ずい。
「ちょっと休憩するか?」
玲王が気を使ってくれている。でも、あと10分でチャイムが鳴るため、休憩してる暇なんかない。
走っていっても少し余裕ができるくらいなのだから。
「大丈夫大丈夫!!それより走ろうぜ!チャイム鳴っちまう!」
「それはそうだけど…まぁ、無理はすんなよ!」
「あ!待て赤髪!!お前無駄に足早いんだから軽く走れよ。」
実際走って疲れたわけじゃないため、走って行くことを提案した。
[ガララララッ]
「ギリギリセーフ!!」
千切が教室に入った瞬間大声で話す。
「ガッツリアウトだぞお前らー。あと千切、うるせえ。」
「黙れハゲ」
「職員室行きおめでとう千切」
「ありがとーございまぁす!!!」
「www」
千切と先生の会話に教室中が笑いに包まれる。
言ってる本人達すら笑っている。
「はいはいw座ろうなー千切くんw」
「せんせー千切座らせるから俺らのこと怒らないで!!」
玲王が交渉を持ちかけ、氷織が千切を座らせる。
「…しゃあなしな☆」
こういう時だけは先生のノリがかるすぎることに対してありがたいと思う。