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「萩原くん今日もバイト?」
「ああ」
「大変だね、何時まであるの?」
最後の補習の今日も花田は来なかった。前回の補習が終わった後に連絡を入れたが返信がない。
「萩原くん?」
「え?」
「バイト、何時まであるの?」
「ああ、8時」
「そっかあ、頑張ってね」
「凌ちゃん心配だね、体調悪いのかな」
「、、俺職員室寄るから先帰ってて」
「え、あじゃあ待っとくよ」
「いや、長いから」
「そっか、、今日萩原くんのケーキ屋さん行ってみようかな」
「そうか」
───────────────────
「こちらでお間違いないですか」
「あ、フルーツタルトふたつ、、」
「、大変失礼しました、こちらおふたつですね」
しっかりしろ、と自分に言って聞かせた。
「ありがとうございます、またお越しください」
「は〜いありがとうございます」
「萩原くんごめんね5時半過ぎてるね、ちょっと長く休憩とっていいよ」
「いや、時間通り戻って来ます」
休憩部屋に入り、スマホを起動させてLINEを開いた。
まだ既読はついていなかった。
「先輩聞いてください、昨日の夜から返信ないんすよ、、なんか俺変なこと言ったんすかね、、」
「もーまた言ってるの?たまには返信遅れることくらいあるよ」
向かい側の席で高1のバイトの男の子と大学生の女の先輩が話していた。
「いやでも、、、なんか送ってみてもいいですかね」
「追いLINEはよくないよ〜、付き合ってるならまだしも、片思いでしょ?」
「そうっすよねえ、、、萩原先輩どう思います、、?」
「、、、待つ方が」
「ですよね、、返ってくること祈って待ちます、、」
そっとLINEを閉じた。
「萩原くん、お客さんが萩原くんのこと呼んでるんだけど」
先輩が休憩部屋を覗いて来た。
「あ、萩原くん」
早足で戻ると篠田がいた。そういえば店に来るとか言っていた。
「ごめんね休憩中に」
「ああ」
「チョコレートケーキすごいおいしそうだったから買っちゃった」
「そうか」
「制服かわいいね、似合ってる!」
「なになに、彼女さん?」
先輩が横から顔を出して言った。
「いや、違」
「えーーもう恥ずかしいですよ〜」
「あはは、じゃあこれ、気をつけてお持ち帰りください」
「ありがとうございます、ばいばい萩原くん」
篠田は手を振った。