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これは、もう既に自分のお絵かきノベルの方で漫画にして上げたやつを小説にしたやつです。

漫画の方も見てね


「ヤッホー最原ちゃん、来たよー!」

扉が勢いよく開いたと思えば、王馬くんが入ってきた。

「えっ?王馬くん?鍵、かけてたよね・・・?」

「ピッキング」

即答された。

「・・・・。出て行けって言っても行かないんだろ?」

「にしし。よくわかってるじゃん!」

正直、複雑だけどこうなったら彼が納得するまで付き合うしかないことはよくわかっている。

「はぁ、もう好きにしろ。」

「んじゃあ…最原ちゃんの引き出しの中とかベットの下を漁るとしますか~」

「おいっ。ここ僕の部屋なんだけど?

「何が出てくるかな~」

「探したって、なんも出てこないぞ・・・。」

「ちぇー。」

・・・。なんで僕の部屋を漁るんだ。本当に何も出てこないぞ。本当だぞ!

「まっ、噓だけど!」

そう王馬は悪気なんて一切ないように元気よく答える

「何なんだ、本当に・・・。」

僕は王馬くんのこういう所が本当に苦手だ。

その間に王馬くんはぽっけの中からガサゴソと漁って何かを取り出した。

「・・・これ食べてよ。そしたら、今日のところは帰るよ!噓じゃないよ!ホントだよ!」

そう、悪い顔で言う。けど、その顔が一瞬真顔になったのは、きっと僕の気のせいだ。

「・・・・は?何言って…」

僕が話の全体がつかめずにフリーズしていると

「えっ食べてくれないの?そ、そんなぁ、最原ちゃん酷いよおぉ。オレがせっかく愛をこめて作ったクレープ、食べてくれないよおぉぉぉ。うわぁぁあん。」

王馬くんは僕が何も反応しないのをいいことに噓か本当かわからない言葉をうるさく叫んでいる。

「うっ・・・。食べればいいんだろ?食べれば・・・。」

「ホント?噓じゃない?」

王馬くんは子供のように目を輝かせて聞いてくる。

「キミじゃないんだから・・・。毒なんて入ってたりしないよね?」

毒なんて入れられたらたまったんもんじゃない。

「入れるわけないじゃん!ホントだよ!噓じゃないよ!」

それを聞いて僕は恐る恐る口を開く。

「それじゃ、いただきます。」

食べて一番の感想は「普通に美味しい・・・。」だった。

「酷くない?・・・にしても最原ちゃん、物好きだね~」

そう、意味深にほほ笑む。

「それは、どういう意味?」

「だってそれ・・・オレの血が混じってるんだよ?」

王馬くんは一瞬微笑んでからそう意地の悪い顔で答える。

「えっ・・・・・。噓、だよね?」

一瞬、息が止まる。確かに毒ではない。けどして良い事と悪い事がある。

「うん。噓だよ。ただのイチゴジャムしか入ってないよ。」

「ホントにキミってやつは・・・」

王馬くんがしたいことは本当にわからない。ただそんな中でも、一生理解出来る日は来ないだろうなと思いつつも一寸だけその謎を解きたいと考える僕もいる。

「でも、オレのことで頭が一杯になって、つまらなくはなかったでしょ?」

「・・・そうだね。」

僕は適当に答える。こんな、阿保らしい会話に付き合う義理はない。そう思っている間に王馬くんは「んじゃ、約束道理帰るね!またね!最原ちゃん!」とだけ言って扉の方へ歩いて行く。

「本当に帰るんだ・・・。」

僕があっけにとられている間にも王馬くんはさっさと僕の部屋から出て行ってしまった。


その頃王馬小吉は鼻歌を歌いながらふと歩くのをやめる。そして、先程までいた最原の部屋の方を見て、一言呟く。

「このまま、オレの事で一杯になってね。そんでオレの事・・・」

「忘れないでね、最原ちゃん。」

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