テラーノベル
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───────あたしの名前は”ワイン・クイラ”。
マフィアでバーテンダーをしている。
BARには色んな人が来る。
部下や上司との関係で悩んでいる子。
恋愛に悩んでいる子。
とにかく誰かに話を聞いてもらいたい子。
他にも沢山ね。
…
「よお♪美人さん♪」
この子は””ロワ・イアル”。幹部の1人で、部下や同僚、全員から慕われてる。
この子は、いつも仕事に行く前にあたしの所に来て、カクテルを1杯頼んでから仕事に行く。
「いらっしゃい。ロワ。」
「今日も今日とて美人だな〜、ワインちゃん」
「褒めたって何も出ないわよ?」
「んーや?美味い酒が出てくる♪」
「…ふふ、全く…今日は何がいい?リクエストある?」
「んー…オススメで♪」
「はいはい…じゃあ、去年はマルガリータにしましょう」
「マルゲリータ?」
「マルガリータ!…テキーラをベースにホワイトキュラソーとライムジュースを混ぜるのよ。少し度数高めだけど…大丈夫?」
「平気平気〜俺だぜ?ちょっと酔ってるぐらいがあいつらにとってハンデになるだろ」
「んふふ、そうね。」
マルガリータ
酒言葉は「無言の愛」
私は密かにロワに恋心を抱いている。
でも、言えない。
ロワはきっと、友達だと思っているはずだから。
ロワは一気に酒を流し込むと、急いでBARを後にした。
いつものこと。だから、もっとお話したいとかは思わなくなった。
ただ私のところに寄って元気な顔見せてくれるだけで十分。
…
そんな日々が続いた。
だが、とある日。
ロワが任務で死亡した。
知らせてくれたのは、彼の同期。
よく彼に連れられてここに来ていたため、顔見知りだった。
私はそれが信じられなかった。
どうせ、冗談好きな彼のことだから、ドッキリか何かでしょ?
でも、同期の子はただ首を横に振るだけだった。
何回も聞いたわ、嘘でしょ?って
でも、答えは一緒。
着いてきて
それだけ言われてあとを着いて行くとそこには、白い布を被されている死体があった。
悪い夢ね。早く覚めてよ。お願い。
こんな悪夢、夢でも嫌よ。
嫌よ、信じたくない。いや、い、や。
ぺらり、と布を捲った。
そこに居たのはロワだった。
同期の子に聞かされた話では
彼は、部下を庇ったから死んだと。
ほんと、馬鹿よね。
なんで、なんで?自分の命より他人の命を守ろうとするの?
「仲間が不幸せになるくらいなら、俺が不幸せになった方がマシだな〜!ん?だって、俺だぜ?そのくらいなんて事ねえよ〜♪」
彼が昔言ってた。
お人好し。
…
私は自分のBARに戻り、扉の前に「CLOSE」と書かれた看板をかけた。
そして、いっぱいのカクテルを作った。
ブラック・ベルベット
酒言葉は「忘れないで」
トワは
「俺が死んでも忘れるなよ〜?」
って言ってた。
忘れるわけ、ないでしょ。
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