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あいつ
「また迷宮入りですか…」
「海、だれか怪しいと思う方はいます?」
「今のところは何とも。」
「ですよね…」
「にしても寒いですね。」
「ええ、ちょっとあそこの給湯室で休憩しましょう。」
「良いですね。久しぶりに先生のお紅茶が飲みたいです。」
「あったまります…」
「セイロンティーの中でも上質なキャンディですからね。」
「ガシャン!」
「「!?」」
「ボンッ」
停電と爆発音…何事かしら。
「すぐに皆さんのところに_」
「いいえ、今動いては敵に居場所を知らせるようなものよ。一回目を慣らして、動くのはそれからです。」
「わかりました。」
「十五分たったかしら。」
「はい。」
「じゃあ行きますよ。」
「真っ暗ですね。」
「ええ。音もほとんどしないですし。」
非常灯は光っている。普通の電気システムが何かによって切れた感じね。
「カラン」
「「!」」
「今の音…」
「医務室の方からです!」
「急ぐわよ!」
「バンッ!」
「誰だ!」
「大人しくなさい!」
「っ!」
「ダッ!」
「待てっ!」
「!海、患者がいないわ。」
「じゃあ、どこに_まさか!?」
「あいつ…隠蔽のために…」
「待て〜!」
「バサッ」
「うわっ!?」
「飛んだ!?」
「窓から_!」
あのシルエット…
「!海、一回あの技であたりを照らしてくれます?」
「え、はい!」
「ぱぁああ」
「暗すぎて何も見えないですけど…」
「っ…やっぱり…」
「何かあったんですか?」
「どういう気かしら。この時代に来るなんて。」
「へ?」
「…さすが、ボクが倒せなかっただけあるよ。」
「!?その声は…」
「久しぶりだね、カイ。」
「気安く海に話しかけないでくれます?」
「っ…どういう気ですか?本当に。」
「単刀直入に聞くよ。あの時みたいに、こっちに来ない?」
「お断りいたします、
「…そっか〜。」
「そもそも、どうやってここに…」
「そうよ。」
「まあ下等な君たちにボクが生きてた理由なんて分かるわけ無いか。」
「分かりたくもないですよ。」
「だろうね〜。」
「幻覚魔法で周囲を暗黒に包んで、そして音まで全て遮断するなんて、どういう企みなんです?」
「…さあね。それじゃあさらば!」
「「!?」」
「ボンッ!」
「あいつっ!」
「煙幕のせいで逃げられました…」
「とりあえず、海はみんなを集めてください。」
「はい!」
「パァッ!」
「!周りが明るく…」
「とりあえず、幻覚は消えたみたいですね。」
「でもどうしてあいつが…」
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