テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「何を……言って……!」
お兄ちゃんは私の言葉を聞いて大きく目を見開く。
「言っている意味がわかってるのか!?」
「……わかってるよ。私はお兄ちゃんにもっと触れて欲しい。大事に思ってくれることは嬉しいけど、でも、それ以上にもっと触って欲しいって思っちゃうの。だめ、かな?」
お兄ちゃんの瞳はさらに大きく見開かれた、そう思った次の瞬間、お兄ちゃんの唇が私の唇に重なった。
何度も繰り返されるキス。さっきのように性急で余裕は無く、私も息継ぎがままならない。唇が離れると、お兄ちゃんは私を横抱きにして運んでいく。
「お、お兄ちゃん!?」
「やっぱり待ってくれだなんて言われても無理だからな。俺は我慢した。それを煽ったのは楓、お前だよ」
お兄ちゃんは自分の部屋に私を運ぶと、ベッドへ優しくおろした。それから、私にまたがって私を見下ろしている。
「お兄ちゃん……」
「いつまでお兄ちゃんって呼ぶつもり?俺はもう、お前のお兄ちゃんじゃない。お前のことが大好きで仕方がないただの一人の男だ」
そう言うと、お兄ちゃんは私に覆いかぶさってキスをする。とてつもなく甘いのに、ドロリと溶けてしまうほどのもう逃げることはできない。そう思えてしまうほどの濃厚なキス。
そして、私はそのままお兄ちゃんに抱かれた。
*
「ん……」
お兄ちゃんからの愛を一身に受けたあと、私は疲れ果てて寝てしまった。
目が覚めると、お兄ちゃんが横に寝て私を見つめている。
「起きたか?体、大丈夫?」
「あ……うん、ちょっとあちこち痛い気がするけど、大丈夫」
「そっか、良かった」
そう言って、お兄ちゃんは優しく微笑みながら私の髪の毛を指で梳く。お兄ちゃんの私を見つめる瞳は、砂糖を煮詰めたように甘い。
「ようやく、一つになれた」
お兄ちゃんの言葉の意味に気づいて、私はさっきまでのことを思い出し思わず赤面する。そんな私の顔を見て、お兄ちゃんはくつくつと嬉しそうに笑った。
「可愛いな、楓」
「なっ、からかわないでよお兄ちゃん!」
「からかってなんかない。それに、またお兄ちゃんに戻ってる。さっきまではちゃんと名前で呼んでくれたのに」
「そ、れは……!」
最中、お兄ちゃんはしきりと私に名前を呼ばせたがった。呼ばなければ止まれないなどと言って、私を執拗に攻めるから私は名前を呼ばざるを得なかったのだ。
「言っただろ、俺はもうお兄ちゃんじゃないって。ほら、名前、呼んで」
「うっ……響、お兄、ちゃん」
「お兄ちゃん?」
スッと目を細め、私をジトッと見つめた。
「ひ、響……」
「よくできました」
お兄ちゃん、もとい響は嬉しそうに笑うと私にキスをしてくる。一回では終わらず、何度も繰り返し、さらには頬、首筋へとキスをふらせてくる。
「んっ、はぁっ、なっ、」
「……俺は楓が思ってるよりも重いよ。重くて嫉妬深くて執着心が強い。それでも良い?まぁ、嫌だって言われても逃がしてあげられないけど。ずっと溜め込んで燻っていた思いが成就したんだ、手放せるわけがないだろ」
そう言って、響はまた私にキスをする。
嫌だなんて言うはずがない。私だって響に対して気持ちを溜め込んで燻っていたのだ。
抵抗できるわけもなく、そのまま私はまた響に食べられてしまう。
私たちの恋は、始まったばかりだ。