【続き】
羊はリグジン村の住民の一人に”人気になれる場所”に行こうと言われついて行ったー―
「ついたぞ。」目を覚ますと男の腕の中に居た。多分歩いて居たら疲れて寝てしまったんだろうな…
「アァ…もう着いたのか…?」
男の腕時計を見ると夜9時半くらいだった。村を出たのは夜7時くらいだったから結構遠かったんだなと実感した。
そして重い瞼を頑張って上げて見ると…目の前にはいろんな色のライト綺麗に光っている繁華街へと来た。
「!!…ここすごいな!!色んな食べ物がアル!!」…!!色々な店を見て歩いてたら、”ケバブの店”を見つけた。いい匂いだったが、
「……」
“さっきの事”を思いだすとやっぱり怖くなって気持ち悪く、吐き気がしてくる。
「ほらこっち。」
そのまま真っ直ぐ歩いて行くのかと思ったが少し曲がって狭い道を行くようだ。まだちょっとあの繁華街を見たかったが…少し残念。羊の毛が狭道を邪魔して入りにくい。
狭い道を抜けたとこはさっきの繁華街より暗くて少し不気味だった。ゴミなどが散乱してて治安の悪いとこだ、と思いながら男の言う通りについてった。何やら奥の方に、黒いコートを着た身長の高い男達が居た。
「(多分あの男のとこにいけばきっと人気になれるのか…!!)」
「…ちょっと待ってろ」
…と男がさっきより低い声で言った。
何やらあの男達と話しているらしい。
聞こえる言葉としては…英語ってやつか…?よくわからないけど凄そうやけん!!
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[―――…じゃああの喋る羊をこっちに”売る”という形で良いのか?]
「あぁ、こっちの村…リグジン村では肉食えねぇから毎回わざわざお前のとこ行かねぇと売れねぇから…」
[お前のとこもめんどくせぇらしいな…じゃ、約束の5000ドルだ。]
「あぁ…じゃあ呼んでくるわ。」
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「英語だったからわかんなかったけどあの男は英語がわかるのか!!…人間って色々スゴイなぁ」
呑気に待っているとあの男が来た。
「…ほら、あの男のとこに行けば人気になれるぞ。行くぞ」
…少し笑ってるのが怪しかったが、人気になれるんだったらどうってことない!
「ーーーーーーーーー…」
またわかんない話をしてる。羊にももっとわかりやすく話してくれればいいのにな。
[ほら、いくぞ羊…”サーカス”に]
「…ぇ?」
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流石にわいでもわかる!!
サーカスは…動物…人間を売りにする所…!!
人気にはなれるが…そーゆー人気に
わいはなりたくない…!!!!
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コメント
1件
非常に泣きました。いいねしておきます