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クソラリ 低浮
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#火焔猫燐
Shinsa43
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古明地こいしは少し困った妹だった。
地霊殿の主・古明地さとりには、一つだけどう扱えばいいのかわからない存在がいた。
妹の古明地こいし。
第三の眼を閉じたことで、他者から認識されにくくなり、さとりにもその心を読むことができない少女。こいしには大きな特徴があった。
人から向けられる感情を、自分ではうまく感じ取れないのだ。
しかしその代わり、こいし自身が無意識に抱いた感情は、行動として表れる。さとりはそんなこいしを心配しながらも、どう接すればいいのかわからずにいた。少女漫画との出会いある頃から、こいしは本を読むようになった。
理由は単純だった。「お姉ちゃんは本を読むとき、心を読まないで文字に集中してる。
私も似たタイプなのかなって思ったの」こいしはペットたちに相談し、人里の鈴奈庵へ向かった。
そこで少女漫画──しかも百合漫画──を読むようになる。幻想郷では男性の存在が希薄だ。
こいしにとって、女の子同士の関係を描く漫画は「人を大切にする方法」を知るための教材になっていった。
突然のキスある朝
こいしはさとりに突然キスをした。
そして困ったような顔をして、ふっと消えた。理由はわからない。
心が読めない以上、こいしの行動の意味は推測するしかない。さとりは答えを求めて鈴奈庵へ向かい、小鈴からこいしが百合漫画を借りていることを知る。
そこで初めて、こいしが漫画から「キス」という行動を学んだ可能性に気づいた。しかし、それでも本当の理由はわからなかった。さとり自身の変化地霊殿に戻ると、お燐とお空が抱きついてきた。 その温かさに、さとりは不思議な安心感を覚える。
その夜、夢を見た。
こいしとペットたちと一緒に、穏やかなピクニックをしている夢。
こいしが昔「ピクニックに行きたい」と言っていたことを思い出す。目覚めたさとりの胸には、
「誰かを大切にしたい」
という穏やかな感情が残っていた。本ではこいしを理解できないさとりはこいしが読んでいた漫画を借り、読み始めた。
友達が恋人になり、互いを大切にする物語。しかし、いくら読んでもこいしの行動の理由はわからない。「私はこいしを理解するために、本の登場人物に当てはめようとしていた……」こいしは本ではない。
漫画のキャラクターでもない。
だから本を読んでも理解できないのは当然だった。さとりの選択それでも、こいしに別の価値観を知ってほしい。
そう思ったさとりは、自分が昔読んでいた本をこいしに貸すことにした。「これで変わってくれれば……」そんな願いを込めて。
こいしが帰ってくる数日後。
博麗神社で宴会があったが、さとりは参加しなかった。
こいしが帰ってくると思ったからだ。「ただいま〜!」こいしは笑顔で帰ってきた。
本の感想を聞くと、こいしはさとりにぎゅっと抱きついた。「とても温かいねぇ〜……… なんかとても大切にされている気がするー」さとりは、自分が貸した本がこいしに何かを伝えたのだと感じた。
こいしがキスをした理由
さとりはずっと気になっていたことを尋ねた。「どうして、あのとき私にキスをしたの?」こいしは少し考えてから、ゆっくりと話し始めた。「私はいつも無意識に任せてるから、
お姉ちゃんやペットたちから愛情をもらっても、 それを“愛情”として感じられないことが多かったの。だから、本を読んでみようと思ったんだ。 人を大切にする気持ちって、どういうものなのか知りたくて。 少女漫画を読んで、 “大切にする気持ちの一つがキス”って知ったから、 試してみたんだけど……なんか違うなーって。 でも、お姉ちゃんが本を貸してくれるとは思ってなかったよ」こいしは恋愛を求めていたわけではない。
ただ、自分が受け取っているはずの「大切にされている気持ち」を理解したかっただけだった。さとりの理解さとりはようやく気づいた。こいしは感情を受け取ることが苦手でも、
自分の中に生まれた感情を行動として表すことはできる。
笑う。
抱きつく。
一緒にいたいと言う。
大切にしたいと思った相手に、その気持ちを行動で伝える。それらはすべて、こいしなりの「大切にする」という気持ちなのだ。心を読めなくても、心は通わせることができる。結末さとりはこいしを抱きしめた。「あなたは、ちゃんと大切にされているわよ」こいしはその温かさを感じながら、 自分が大切にされていることを少しずつ理解していく。こいしは「困った妹」ではない。
ただ、自分とは違う方法で、人とのつながりを探していた妹なのだ。さとりはこれからもこいしの心を読むことはできない。
それでもいい。
こいしが笑ったとき。
こいしが抱きついてきたとき。
こいしが「お姉ちゃん」と呼んだとき。その一つ一つを、自分の目で見て、自分の心で受け取ればいい。それが、さとりがこいしとの時間を通して見つけた答えだった。
コメント
1件
うわあああ…これ、めっちゃ良かった…!😭💕 古明地こいしが「愛情を感じ取れないから」って理由でキスを試すところ、なんかもう切なすぎて胸がぎゅってなったよ…。でもそれって「ちゃんと大切にされたい」って気持ちの裏返しなんだよね。自分の気持ちを行動で表現するこいし、不器用だけどすごく純粋で可愛い…! さとりが「心を読めなくても、心は通わせられる」って気づくラスト、めちゃくちゃエモかったです…!✨ 2人の関係性がじんわり温かくなるの、本当に好き。 続き、絶対読みたいです…!🌸