『お兄ちゃん!もう朝だよ!早く起きないと遅刻しちゃうよ!』
妹(脳内)の声で目が覚める。
時計の針は6時を指していた。しまった、寝坊した。この俺がまさか寝坊するとは、これでは掃除は良しとして可愛い妹の鑑賞が出来ないじゃないか。
仕方ない、掃除は後にすることにしよう。
そうしてベットからもそ、と起き上がる。
地面に足を着いた時、違和感を感じた。
(…ゆれ、てる、?)
目の前がグワングワンと揺れている。
立とうとしても立てず、なんだか気持ち悪い。意識していると頭まで痛くなってきた。
(…体調不良か、?)
そうは思ったが、今日は大事な小テストがあるため休む訳には行かなかった。
悲鳴をあげている体に無理矢理慣れていない治癒魔法をかけ支度をし教室へ向かった。
痛む頭を何とか抑えながら教室へ入る。
すると目に入ったのはいつものあいつらだった。
テストなだけあり、全員がマッシュに教えている。そろそろ爆発するな、
「おはよう」
「あっ、ランスくん!良かった…助かった…」
安心したように俺の名前を呼ぶフィン、助かったというのは俺が勉強を教えられる立場だからだろう。
次々と教えて、教えて、と言われる箇所を的確に答えていく。と同時に頭の痛みも酷くなっていった。
自分は今どんな顔をしているだろう、そんな考えもすぐ消えてしまうくらい、痛い。
目が回り、きもちわるさも増えてきた、頑張って耐えていたが無理そうだ。どうするか、部屋に戻りたくは無い、仕方ない、また治癒魔法を…そう思い杖を出した時…
「せんせー、ランスくんが体調悪そうなんで保健室連れていきマース」
「、!?」
そう声を上げたのは、いつも突っかかってくるチンピラ…ドットだった。
「…おぃ、は、なせ…チンピラ…っ 」
「んなに体調悪いのに離せるかよ、我慢すんな、なんで教室来ちまったんだよお前」
教室にて、急にああ言われたかと思ったら、次は軽々と姫抱きをされ、今は保健室に連行…されそうになっている。
「う、るさい、お前には、関係な…ぅ”」
「!、大丈夫か、!?」
まずい、このチンピラに抱えられているからか揺れて気持ち悪い、だが、こいつに弱い所を見せる方がまずい。
「…だ、だい、じょ…ぶ、だ」
「いやいやいや、流石に通じねぇよ? 」
「うるさぃ…は、はな…せ」
「…」
こいつ、人の言葉が通じないらしい。
離せと言っているのに離さない、馬鹿か?
「…休めよ、ランス」
「、!?」
そう言ったドットは、珍しく眉が下がり心配しているような顔でそう言った。
…やめろ、その顔には弱いんだ。
と、少し油断したら、
「…う”ッ」
「おぉ!?大丈夫か、!?」
「、ゆらすな…はくぞ、だから、はなせと、いった…んだ、」
「ち、ちょっとまて!?す、すぐ戻るから!」
「は、?おい、まて、病人をおいていくのか、おい、…」
…あのチンパンジー、病人をおいて先に保健室にいった、あらかた袋を取りに行ったのだろうが、普通置いていかないだろ。
それくらい我慢できるぞ。
…とか言ったら、我慢して欲しくないなどとほざくのだろうな。
(…仕方ないから、好きにさせてやるか、)
その後、普通に袋間に合わなくて吐いた。
(もちろんグラビオった)
リクエストありがとうございました。
こんな感じになりました。
満足して頂ければ幸いです。
コメント
3件
あららら、ドット、流石に置いていくなよ…ランスがーーーしたじゃないか
好きーーー!ありがとうございます♥️ドットのね、なんかシュンとした顔想像してみたら尊すぎてタヒにました☆