天界にて…
ここは薄暗い雲の上
死んだものが必ず1度は訪れる数ある検問所のうち最も天国に近い検問所
そこにある1人の細身のサラリーマンの男がやって来た
男「私は….今まで生きてきた上で悪いことは1 度もしたことがありません….」
??「ほう….話して見せよ..」
男「ですが!!最後に….テロリストに殺されてしまったんです!!!!
それは….妻も一緒でした…」
男は泣きじゃくりながら、机の向こう側に居る何者かに妻と自爆テロに巻き込まれたことについて話した
聞き手の男はとても身長が高く、周りに居るおそらく天使であろう翼が生えたものを1周見渡しても、そのものよりも身長が高かった
聞き手の男は少し顔を曇らせ、しばらく黙り込んだ
??「いや。君には悪いけど地獄に行ってもらおうかな…?」
男は驚いた顔をして聞き手の男を見上げた
男「何故ですか!!!私は悪いことはしていないはず!!!妻を愛していたのです…!!!!!どうか妻と一緒の所に行きたいのです…..
妻を…愛していたのです…」
聞き手の男はテーブルの向こう側を見て嫌な笑い方をした
口角だけを少しあげてしばらくした後口を開いた
??「でも君…昔同僚の女と半年浮気してたでしょ…? 」
男は愕然とした
もう私に言えることは無いとでも思ったのだろう
??「確かに他はあんま悪いことして無かっただろうけどー…君僕に今愛してたとかどうとかほざいたでしょー?
あんま気に食わないかな…?」
あまりにも聞き手の男は傲慢だった
男は天使らしき背中に翼の生えた者に連れられ地獄に行った
天使(?)「良かったのですか?神よ」
??「だって嘘ついたし良いじゃーん」
天使(?)「そうですが…あまりにも報われないと言うか…」
??「それに妻と一緒がいいって言ってたしね」
天使(?)「そういえば妻は地獄に既に居ましたね」
??「あの女は確かずっと浮気してたしね」
天使(?)「色欲ですね…情欲をいだいて女を見る者は、心の中ですでに姦淫をしたのである…ですか?」
??「よくそんなくだらないこと覚えてるねぇ…アスモデウス君もそろそろあの夫婦罰してきたら?」
天使(?)「私は悪魔側なので…罰することはありません」
??「魔王さんは誘惑する側かー」
ここに居るものは天使なんかでは無い
みなかなりの地位の悪魔だ
天使なんぞとうに消えたようだ
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