〜キスから先に行けないfjswの話〜
第4話より抜粋
2人は何度か唇を重ね合わせる。
藤澤は大森の様子を伺いながら、優しく腰を掴んで引き寄せた。
すると、大森が藤澤の唇をぺろっと舐める。
「んっ!!」
藤澤は驚いて肩を跳ねらせる。
大森はその反応を見ると、少しいたずらぽく笑った。
「りょうちゃん」
「すき」
藤澤は顔に熱が上がるのを感じた。
恥ずかしくて、手のひらで口を覆う。
「ねぇ、もっと触って」
大森が、ぎしっとベッドを鳴らしながら、藤澤の膝の上に乗る。
「…え、」
「なんか…急に積極的」
つい藤澤が突っ込むと大森は嬉しそうに頷く。
「りょうちゃんが一緒なら怖くないって分かったから」
その言葉だけで、藤澤が今まで感じていた虚しさが一瞬で溶けていく。
「本当に…?」
「うん」
大森は頷いて、藤澤の手を握る
そして、もう一度顔を寄せるとキスをする。
何度か触れるだけのキスを繰り返すと、2人の呼吸が少しづつ深くなっていく。
大森が息をしようと薄く口を開くと、藤澤の舌が入ってきた。
頭がくらりとすると、 少し怖くなる。
藤澤の上着をぎゅっと掴んだ。
大森の様子に気がついた藤澤は薄目を開けると、大森の頭を撫でる。
それが、くすぐったくて心地がいい。
強ばっていた身体が解けていく。
藤澤が舌を絡ませると、大森もそれに答えるように 舌を絡ませる。
あまり上手くないのが、むしろ藤澤の興奮を掻き立てた。
大森が藤澤の太ももを撫でると、指先に固いものが当たる。
どきっとして見ると ズボン越しでも分かるほど、それが形を保っている。
大森がちらっと顔を見ると藤澤が恥ずかしそうに言う。
「…そりゃ立つよ」
「元貴、可愛いんだもん」
藤澤の言葉に今度は大森が頬を赤らめる。
大森はもう一度、下半身に視線を落とす。
「…触ってもいい?」
大森がおずおずと聞いてくる。
藤澤はそれだけで、ぶわりと欲求が湧き上がった。
「…うん」
藤澤が頷くと大森はじっと下半身を見つめる。
ゆっくりと手を伸ばすと、おぼつかない手つきでズボン越しの下に触れる。
固い感触を確かめると恥ずかしそうに笑って藤澤の方を見た。
藤澤は大森の反応があまりに純粋なので、どうしようもない気持ちになった。
大切に守りたいような、今すぐ押し倒してめっちゃくちゃにしたいような。
矛盾した気持ちが溢れる。
「…苦しくない? 」
大森が下をそっと撫でると藤澤に聞く。
「…」
藤澤は一瞬、固まった。
これは、どういう意味で聞いてるんだろうか。
単純に、下が起き上がっているから窮屈じゃないかと心配しているだろうか
それとも、もっと性的な意味も含まっているのだろうか
苦しいと言ったら、どうなるんだろう。
藤澤はつい、好奇心が湧き上がる。
「ちょっと…苦しいかも」
藤澤がそういうと大森が急に、そわそわとしだす。
「そう…だよね」
藤澤は、何をするんだろうと思いながら大森の次の行動を待った。
大森は、たじろぎながらも下半身に手を伸ばす。
スボンのチャックを摘むとゆっくりと下ろした。
「元貴が治してくれるの?」
藤澤が試しにそういうと大森の顔がみるみると赤くなる。
藤澤は性的な意味もあったんだなと、ちょっと感心してしまった。
「まぁ、うん」
「僕のせいでも…あるし」
大森が小さい声で、もごもごと言う。
チャックを完全に下ろすと、そろそろと指をズボンの中にいれた。
大森の指が、藤澤の下に触れる。
形を確かめるように、指を滑らすときゅっと握った。
「っ…」
藤澤は微かに吐息を漏らす。
期待感が高まって、呼吸が早くなる。
大森は、それをぐいっと起こすとズボンの外に露出させた。
藤澤の、それは大森のと比べるとしっかりとした形をしていた。
平均と比べても藤澤のは、長く大きめだ。
「わ…」
「意外と…」
大森が興味津々とした様子で下に顔を近づける。
藤澤は恥ずかしくて、顔から火が出そうだ。
「りょうちゃん」
「キャラに合ってなくない?」
大森が茶化すので、藤澤がむっとする。
「キャラとか関係ないじゃん」
大森は ふふっと笑うともう一度、下半身に視線を落とす。
藤澤は恥ずかしさで触って欲しいのか、やめて欲しいのか、よく分からくなってきた。
大森は、そっと手を伸ばすと藤澤の下の先に とんっと触れる。
その様子を息を飲みながら藤澤は見つめる。
早くなった心臓の音が頭に響く。
大森は、指を這わせて下を優しく擦った。
焦らすような触り方に腰からぞわぞわと快感が上がる。
ちらりと藤澤の様子を見ると、手の平で下の先をそわっと擦る。
「…う」
藤澤が小さく声を上げる。
その後も大森は感度の良い場所を避けて、物足りない場所ばかりを触った。
藤澤も途中までは大森は触れ方が分からず、結果的にそうなっているのだろうと思っていた。
しかし、あまりに的確なので疑いが芽生えてきた。
「も、もとき…」
藤澤が少し呼吸を荒らして、名前を呼ぶ。
「ねぇ、わざと…やってる?」
大森が顔をあげると、可愛らしく頷く。
「あ、うん」
「…」
「ちょっと…もうつらいかも」
藤澤は、とうとうギブアップする。
しかし、大森は首を振った。
「だめ」
「まだ頑張って」
「…え?」
藤澤は、きょとんとして大森を見つめる。
大森はふふっと笑うと甘い声でもう一度、言った。
「頑張って」
「…まじか」
さっきまで、あんなに純粋そうだったのに
いつの間に悪魔に交代したのだろうか。
「りょうちゃん」
「…なに?」
藤澤はまだ、なにか仕掛ける気かと身構える。
藤澤の手をぎゅっと掴むと、それを大森の下半身に持っていった。
「次は僕ね」
身構えた以上の行動に、藤澤は心臓が止まりかける。
「う、うん」
藤澤は大森の下に手を伸ばす。
「…そっちじゃない」
「…?」
藤澤は意味が分からず大森を見つめる。
しかし大森は、ぱっと目線を外した。
「…え?」
「どうゆこと?」
藤澤が聞くと大森は恥ずかしそうに俯いて、ぼそっという。
「察し悪いな」
「これから…するんだから分かるでしょ」
藤澤はその言葉でやっと大森の言おうとしていることが伝わった。
「あ…」
「そういう…」
藤澤はつい戸惑う。
昨日までキスしか出来なかったのに、この先に行って大丈夫だろうか。
それに正直、発作の事もあるので心配だ。
「まぁ、どっちでもいいけど」
そう言いながら大森は藤澤の下をするりと撫でる。
藤澤はまた焦らされるかと身体に力が入る。
しかし、大森は感度の高い場所を的確に狙うと親指で擦り上げた。
「あっ…!!」
藤澤の肩がびくっと跳ねる。
その様子に大森が微笑むと言う。
「まだ、我慢できるって事だもんね」
大森の指が藤澤の下を包み込むと、ぎゅっと強めに握った。
「…う」
そのまま、擦り上げるように下を絞る。
「はっ…あ」
藤澤は呼吸を荒くしながら、大森を見つめた。
大森は、 右手で下を擦り上げると、左手では先端を手の甲で、ぐるぐると刺激した。
「っんぅ!!」
藤澤の腰が大きく跳ねる。
ぞっとするほど、きもちが良い。
大森に触って貰っているからとか、そういうのを抜きにしてもだ。
その後も大森は、藤澤の反応から気持ちがいい所を見抜くと そこを刺激した。
力加減が少し強いが、むしろそれも良い。
藤澤は腰から上がってくる刺激で、頭がくらくらとした。
大森はその辺で、方法を変えた。
今度はわざと、藤澤の気持ちのいい場所から少しずれた場所を刺激する。
「…はぁ、う…」
つい、物足りなさから藤澤の腰が動く。
解放を求める身体の反応が大きくなっていく。
「もとき、それやめて」
つい、藤澤は強めに言葉を吐く。
「え、なんのこと?」
大森は知らないふりをして、また物足りない場所を刺激した。
「…あ、」
太ももが痙攣して気持ちが悪い。
藤澤は、とうとう耐えられなくなってきた。
いい所に当たるように自分から腰を動かす。
しかし、大森はそれすらも見込んで、手の動きを調節した。
感度のいい場所には徹底して触れてくれない。
さすがに怒りが湧いてきた。
一体、何のつもりなんだろう
大森が藤澤の顔を覗き込む。
「大丈夫?」
「余裕なさそうだけど」
藤澤は顔を顰める。
誰のせいでと心の中で悪態をついた。
大森はふふっと笑うと藤澤に顔を寄せる。
そっと唇を重ねると、藤澤の口内に舌を入れこんだ。
「ぅあ…」
突然のキスに、藤澤は心がとろりと溶けるような気持ちになった。
大森が舌をぬるりと絡ませる。
2人の唾液が混ざり合う。
快感がぞわぞわと走るように身体中を駆け巡った。
しかし相変わらず、下の方はお預けを食らったままだ。
「っ、ぅん」
藤澤は物足りなさから甘い吐息を漏らす。
すると、キスが情熱的になった。
ぐっと舌を吸われる。
それが性欲を熱烈に掻き立てた。
もう限界が近い。
絶頂を求めている身体は、そこらじゅうから快感を集めてくる。
しかし、あと一歩足りない。
大森が、ペースを完璧にキープしているからだ。
藤澤は頭が割れそうになった。
その様子を見ていた大森は、いい所にそっと触れると優しく擦り上げた。
「んあっ!!」
藤澤の身体が大きく跳ねる
身体中が、がくがくと震えるが絶頂には届かなかった。
「は、…もときっ、」
藤澤が、ねだるように名前を呼ぶ。
「なぁに?」
大森は答えたが、やはり物足りない部分を刺激しつづけた。
あ、もうだめだ。
藤澤の中で何かが弾けた。
藤澤は下に触れている大森の腕を掴みあげると、 キスしながら大森を押し倒した。
「ぅん!!」
突然、押し倒されたので大森はくぐもった悲鳴をあげた。
後ろの方に、下をぐっと押し当てる。
「えっ」
大森が驚いた声を漏らす。
藤澤はそのまま、下を挿れようと大森の腰をぐっと掴んだ。
「ちょ!りょうちゃん!! 」
大森は、どうにか藤澤の腕を掴んで止める。
すると、藤澤が狼のような鋭い目付きで大森を見た。
大森は、どきっとして固まる。
「嘘だよ、挿れないよ」
藤澤は真顔のまま言うと、ぱっと離れた 。
立ち上がると、ベッド横のチェストにローションを取りに行った。
大森はまだ心臓が、ばくばくとした。
今のはなんだろう
ちょっとした復讐だったのか、本当に挿れるつもりだったのか分からない。
ちょっと怖かったな。
そう思うと同時に、もっと見てみたいなとも思った。
コメント
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一気に更新して下さってありがとうございますッ!?!?
えーやばい、がちですきです、