コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
 
 
 
 mob「キャメロン、今日も可愛いね!」
 
 キャメロンは、東京の繁華街にあるゲイバー「アクア」に毎週のように通っていた。 彼はゲイではなかったが、友人のりぃちょがバーテンダーとして働いているという理由でよく会いに行っていた。
 
 🏩「また、来たの?無理してこなくていいのにー!」
 🍈「会いに来てあげてるのに失敬な」
 🏩「なんか、ゴメン」
 🍈「別にいいよ(笑)」
 
 彼は明るい笑みを浮かべた。だが、それは無意識のうちに周囲の視線を引き寄せていた。なんでも、彼は男女問わずナンパされやすかったため、ゲイバーの常連客を皆、虜にしてしまっていたのだ。
 
 🏩「また、ナンパされるよ〜?」
 🍈「りぃちょ君嫉妬しないでよ〜、俺がモテるからって!」
 🏩「ウザ、なんだコイツ?(笑)」
 🍈「ゴメンゴメン!(笑)」
 🏩「キャメさんのナンパ追い払うのだって限度があって…あ、ヤベー奴来たよ」
 🍈「え?」
 
 トン、
 
 キャメロンは肩に重みを感じた。
 「や!」
 彼だ。あの厄介者がまた来てしまったのだ。
 
 🍈「に、ニキ君?」
 👑「キャメさん!また来てたの〜?」
 🍈「う、うん、」
 
 ニキの目は輝いていた。その視線が送られるのはいつだってキャメロンだけだった。 だが、その視線には強い愛情が隠されていることにりぃちょは気づいていた。もちろん、キャメロン自身も。
 
 カランッ
 
 緊迫した空気感に入店音が鳴り響いた。また、客が一人。流れるような黒髪には青色のメッシュが入っている。冷ややかな笑顔。
 「キャメ、今日はニキと一緒なんか?」
 背後から、体が凍るような声が響く。
厄介者がまた現れた。
 
 🍈「うん、さっき…」
 
 その瞬間、隣に座っていたニキは険しい表情を浮かべた。
👑「ボビー、今日はお前の出る幕じゃねーよ」
ニキは挑発的にそう言った。その声には明らかに自分の領域を侵されることへの不快感が滲んでいた。
👾「どうした?そんな焦って(笑)キャメは誰のものでもないんやで」
キャメロンはそのびりびりとした空気感に息を飲んだ。彼は二人の間にいることで、常に引き裂かれそうな緊張感を感じていた。
ニキもしろせんせーも、彼を強く求めていた。しかし、キャメロン自身、その想いを受け止めることができずに困っていた。
🍈「お、落ち着いて、俺はただ飲みに来ただけだから、」
そんな言い訳を並べるも、心の奥では二人の愛と独占欲を感じ取っていた。同時に拒絶したくなったのだろう。
ニキとしろせんせーはお互いに舌戦を繰り広げるかのようにキャメロンに対しての思いをぶつけあっていた。
時折、キャメロンの視線がニキからしろせんせーに移ると、空気が一瞬にして張り詰めるようだった。
👾「キャメ、俺は絶対お前を逃がさないからな」
しろせんせーの口調には何か抑えがたい決意が込められていた。
👑「キャメさんは常に俺の傍にいるべきだ。」
ニキが発した言葉には切実さがあり、彼がキャメロンへの愛をどれほど強く抱いているのかが見て取れた。
キャメロンは二人の中でどのように扱われるべきか分からなかった。彼はどちらにもつかない立場で、二人の愛を受け入れていたため逃げることも出来なかった。
その夜、キャメロンは二人を避けるように酒のことだけを考え飲み進めていた。だが、ニキとしろせんせーの目がどんどん熱くなっていくのは見過ごすことは出来なかった。彼らは、まるで自分の獲物を捕まえようとする獣のようにキャメロンを見つめていた。
ふとキャメロンは考えた。
🍈(俺はこの二人に、いつまで引きずられるんだ?)
ニキとしろせんせーは同時にキャメロンの手をつかむ。その動きに驚いたキャメロンは目を大きく見開いた。
🍈「え、ちょ…」
キャメロンの声に反応した二人は、それぞれのスタンスで彼を見つめ返す。彼らの表情には愛情と欲望が浮かんでいた。
_________________________________