〜ずっとあなたの隣に〜(完全版)
他のラッパーと仲良くするギョンスにサノスが嫉妬するお話しです。
小説を書くのは初めてなので温かい目で見てくださると嬉しいです…!☺️✨
作中に出てくる⭐︎は完全オリジナルキャラクターです!
ギョンス(以下:256)
サノス(以下230)
セミ(以下380)
〜俺だけが特別じゃない…?(上)〜
【230side】
俺は有名ラッパーのサノスだ。最近可愛いやつがずっと俺にくっついてくる。
256:ヒョンー!!!˚✧₊⁎
230:Oh!!!ギョンスー!!!なんかあったか!
256:今日まだヒョンと全然お話しできてな
いなって!!(ニコッ)
230: …ッ!!じゃあラップでも歌ってやろ
うか?
256:いいんですか!?˚✧₊⁎お願いします!!
230:off course!!もちろんいいぞ!!
230:(その笑顔は流石に反則だろ……)
数時間後
256:あはは!ヒョンは本当に面白いですね笑
230:このサノス様だからな!!!
他にも面白い話あるけど聞くか?
256:ぜひぜひ!!聞かせてくださi………
えっっっっ!?!?!!?
230:?どうしたギョンs……は?
気づいたらギョンスは俺の隣からいなくなっていた。
256:も、もしかして有名ラッパ!の⭐︎さんです
か!?!ぼくファンなんです!!!
ギョンスの口から聞こえた「⭐︎」という名前に聞き覚えがあった。
☆:僕のこと知ってくれてるんだぁ!!嬉しい
なぁ〜
この声…
俺はすぐに声がする方を振り返った。
230:なんであいつが…?
俺の予感は的中していた。
そこには昔、誰よりも大嫌いだったラッパーの⭐︎が立っていた。
俺らはトップを争うライバルだった。
256: すごい…!実際に会えるなんて!!!
ラップぜひ聞かせてください!!˚✧₊⁎
<⭐︎の手を握る>
230:ッッッ!!!
なんだよ…。お前は俺のファンだろ?なんであいつにもそんな態度とるんだよ。
俺だけが特別じゃない…?
☆:え!?サノスくんじゃぁん!!!
久しぶりだねぇ〜!!
230:…
☆:無視なんて酷いなぁ…。元気にしてたぁ?
230:話しかけてきてんじゃねぇよ…。
ギョンス、行くぞ。
<ギョンスを乱暴に引き寄せる>
256:ちょっとヒョン…、流石にそれは⭐︎さんが
可哀想なんじゃ…。
なんだよ。お前もあいつの味方すんのかよ
230:もういい…勝手にしろ…
256:ヒョン…?ちょっとヒョン待って!
俺のことを引き留めようとしたギョンスの手を払い自分のベットに向かった。布団に勢いよく寝っ転がる。
変な気持ちだった。
俺にとってギョンスはファンの1人にすぎない。別にギョンスが俺以外を推しててもどうでもいいはず。
なのになぜ俺はこんなにイライラしてるんだ
俺はあいつにそれ以上の感情を抱いてる…?
その考えが頭をよぎった瞬間、全身がボッと燃えるように熱くなった。耳の先まで真っ赤に染まっていく。
そんなわけない、と何度も心に言い聞かせ
はやく寝てしまおうと目を閉じたーーーー
次の日、鉛のように重い体をベットから無理矢理引き剥がした。
230:(結局全然寝れなかった…)
昨日気づいてしまった自分の恋心。
朝からそのことが頭から離れない。
230:(そういえば、ギョンスはどこだ…? )
………、え?
目線の先には⭐︎と楽しそうに話すギョンスがいた。
256:〜〜?˚✧₊⁎
⭐︎:〜〜〜〜!笑
256:〜〜〜!?〜〜!!˚✧₊⁎
いつもあのキラキラな目が俺に向いてたのに…
230:はぁ…
あー、イライラする。
ギョンスは俺だけと話してればいいんだよ…。
380:あんたがため息なんて珍しい笑
230:!?お前…、いつからそこいた…
380:あんたがそんなに凹んでるなんて珍しい
と思って見に来ただけ笑
230:別になんでもねぇよ…。
380:ふーーん。ギョンスのこと気になるんだ。
230:っっ!!別になんでもねぇって!!
380:アンタって本当にわかりやすいよね笑笑
ギョンスをあのラッパーに取られて悔しいんでしょ?笑
230:っっっ…
380:図星じゃん笑
なんか行動に出ないと本当にギョンス奪われるよ。
230:もういいんだよ…、ギョンスが⭐︎を選ぼうと好きにすればいい。
380:ふーん (嘘つくの本当下手すぎ…)
ギョンスはこっち、チラチラみてるけどね。
230:は???
ギョンスの方を見ると確かにチラチラと何度もこっちの様子を伺っていた。
230:んだよ…。俺が1人になって哀れんでるのかよ。
380:(違う、あれは私とサノスが2人でいるから嫉妬してるなぁ……。)
(いいこと思いついた笑 )
380:わーバランス崩しちゃったー(棒読み)
ギュッッ(サノスに抱きつく)
230:なんだよ、気持ち悪りぃな…。
380:ごめんごめん笑
(ギョンスは………、驚いてる驚いてる笑笑)
(これで少しは進展するかな…)
380:じゃ、またね〜。
【side256】
え?なにあれ…。ヒョンとセミ姉さんがハグ…?
もしかして2人付き合ってるとか…?
ヒョンは取られたくない
256:⭐︎さん…。ちょっとヒョンのところ行ってきますね。
気づいたら、ヒョンのところに駆け寄っていた。
230:なんだよ…。
256:あっっ、えっと…。今日まだヒョンと全然お話しできてないなって…。
230:あっそ。俺今眠いからまた後でな。
256:は、はい…。
僕は足早にその場から立ち去った。
256:(ヒョン、すごい目をしてたな…。)
あんな鋭い目つきをしたヒョンを見るのは初めてだった。
やらかした。
絶対に嫌われた。
しかも、もしかしたら兄貴はセミ姉さんと…。
256:っっ…!!!
気づいたら泣いていた。
なんとか止めようとするが止まらない。
僕は自分のベットで布団を頭から被った。
声を必死に殺して泣いた。
こんなに涙が溢れたのは小さい頃以来だった。
256:ヒョン…。あなたのことが好きです…。
誰にも聞こえない声で囁いた。
〜続く〜
〜あなたの隣は…。(下)〜
【256side】
〜♪
256:ん〜……。
朝のクラッシックで目が覚めた。
体調が悪い…。
昨日、あんなに泣いたから目もパンパンに腫れているはずだ。
256:(今日はもう少し横になってよう…。)
ヒョンに嫌われてしまったという事実が僕の心をギュッと締めつける。
256:(⭐︎さんとの話も途中で切り上げちゃって申し訳ないことしたな…。)
⭐︎さんとの話、そもそも僕の質問攻めで、ほとんど僕が話してしまっていたな…。
ヒョンにも⭐︎さんにも嫌われてたらもう立ち直れるわけない。
特にヒョンには……。
256:(あーー、もう考えるのやめよう)
僕はもう一度目をそっと閉じた
【230side】
230:(ギョンスがまだ寝てるなんて珍しいな…。)
あー、俺はなんでまたあいつのこと考えてるんだよ…。
…。
230:(昨日は流石に冷たい態度をとったか…?)
いや、あいつは⭐︎を選んだんだ。別に俺の態度なんて気にしてねぇだろ…。
⭐︎:おぉぉーい。サノスくーーん。
230:ゲッッ。
今1番話したくない相手が来てしまった。
⭐︎:なんだよその反応はぁーー。相変わらず僕のこと嫌いだよねぇ…笑
230:んだよ、自覚あんのかよ。
⭐︎:だってこの間ギョンス君と仲良く話してた時と表情が全然違うもーん。
230:っっ!!!
⭐︎:あっ、僕が嫌いというよりはギョンス君が好きって感じだったかな?笑
230:お前…、何が言いたい…。
⭐︎:単純に疑問なんだよぉ。
君はギョンス君が好きで彼もはサノス君が好き、なのになんでくっつかないのかなぁーって
は???こいつは何を言ってるんだ…。
230:ギョンスが俺を好き…?お前は何を言ってるんだ。
( だってギョンスはお前を選んだはず…)
⭐︎:だって、ギョンス君朝早くから僕のところ来てずっとサノス君について聞いてくるから笑
え…?
⭐︎:ギョンス君、僕がサノス君と知り合いだって知った瞬間目をキラキラさせて、
「ヒョンって昔、どんな感じでしたか!?」
「ヒョンってどんな私服着るんですか??」
とか質問攻めされて参ったよぉ〜笑
230:え、じゃあギョンスがお前にくっついてたのって…
⭐︎:彼の目には最初からサノス君しか映ってないよ笑
サノス君は普段、サノス君自身のことを全然教えてくれないって拗ねてたよ〜。
嘘だろ…。そんなの反則すぎる…。
それなのに俺はなんて冷たい態度をとってしまったのだろう。
380:サノス!!大変!!!ギョンスがっっ…
230:っ!?どうした!?
380:とりあえずきて!!!
俺は急いでギョンスの元に向かった。
256:ゔぅ…。
そこには苦しそうにギョンスが横になっていた。
230:ギョンス大丈夫か!?!?
異常なほどギョンスの体が熱い。
256:ヒ、ヒョン…。どぉ、どおしてぇ……。
230:どうしてって…、お前のことが心配だからに決まってるだろ!!
256:(嘘だ、だってヒョンは僕のこと……)
【256side】
ヒョンは僕のことあんなに嫌ってたのに急にどうして…
380:……。
あ、そうか。セミ姉さんにかっこいいところ見せたいのか。
230:ちょっと冷やすものもらえないか頼んでくる!!
<タタタタ…>
ヒョン、セミ姉さんのためにあんなに必死になって。
僕と仲良くしてくれてたのもセミ姉さんが見てたからなのかな…。
そう思った瞬間、とても切なく、恥ずかしくなった。
256:(最初っから好きなのは僕だけだったんだ。)
わかりきっていたことだけど、いざ実感するとおかしくなりそうだった。
自分が惨めで惨めで、昨日あれだけ泣いたのに、涙が溢れそうだった。
380……。
230:もらってきたぞ!!
ギョンス、今からこれ貼るからな!!これも飲め!!
そういってヒョンは僕のおでこに冷たいシートを貼り、解熱剤も飲ませてくれた。
これも全部僕のためじゃないっっ…。
230:おい、大丈b……
<パシッッ>
230:…え??
気づいたらヒョンの手を払っていた。
大丈夫かと僕の頭を撫でようとした手だった。
256:あっっ、ご、ごめんなさい…。
うつるといけないので…。
やってしまった。
もう頭の中がごちゃごちゃで何もかもわからなくなっていた僕は勢いよく布団を被った。
ヒョンはセミ姉さん のためとはいえ僕に優しくしてくれたのに……、 僕は本当に最低だ…
230:……。ちょっと便所行ってくる…。
あぁ、完全に嫌われた…。
230:(やらかした…。やっぱりギョンスのこと傷つけてたのか…。)
<サノスはトイレに向かう>
もう、前のように2人で話しすらできないだろう…。
そう思えば思うほど胸が締め付けられた。
380:……。あんた…
そんな時、セミ姉さんが口を開いた。
380:なにうじうじしてんのよ。サノスのこと好きなんでしょ。
なんだ、サノスに捨てられた僕を笑いたいのか…。
380:別にあいつと私付き合ってないよ。でもあんたが早くしないと取っちゃうかもよ?笑
その時衝撃が走った。
まだヒョンとセミ姉さんが付き合っていなかったことへの安堵
そしてセミ姉さんが発した「取っちゃう」という言葉への焦り
256:っっっ…。
布団に潜ったまま、僕は思考を巡らせた。
そんなことを言われても僕はどうしたら…。
230:ただいまー。
ヒョンの声に心臓が飛び跳ねる。
脈がどんどん速くなる。
380:じゃあ私はちょっとここ離れるね。
ギョンスのこと頼んだよ。
230:あぁ…。わかってるよ。
<380がその場から立ち去る>
どうしよう。
どうしようどうしよう。
このあなたに対する気持ちを早く 、
早く伝えないといけないのに…
この切なくなるほどの恋心を
もしヒョンが僕に対してなんの感情も抱いていなかったら……
なんて思われるのだろう、
嫌われるのだろうか、
なんて最悪な結末しかでてこない。
そんな考えが僕の勇気をどんどん削ぎ落とす。
380:サノスー、ちょっと言いたいことあるからこっちにきて
256:(え…??)
ここで勇気を出さないと取られると思った。
セミ姉さんはなにをヒョンにいうのだろう。
もしかして……告白…?
そんな根拠もない考えがよぎった瞬間、気づけばヒョンのジャージの裾を引っ張っていた。
256:ヒ、ヒョン…、ちょっとまって…
230:ん??どうし……っっ!?
(おいおい、上目遣いは可愛すぎるだろ…)
256:あ、あの…、そのぉ…
今すぐこの場から逃げたい……。
でも、
ここまできたらもう言うしかない
256:ぼ、僕…、ずっとヒョンのことが好きだったんです…。
230:……、は…??
あ、これダメだ…、絶対に引かれてる……。
256:ハハハ…、急に変なこと言ってごめんなさい…。やっぱり忘れ…
<ギュッっ>
256:へ…??
230:沢山傷つけて本当にごめんなっっ…。
俺もお前なこと好きだ!!!!
え…??そんなわけ……
230:⭐︎とお前が仲良くしてんのみて、俺無性に腹が立ってさ。こんな気持ち初めてだった。
256:で、でも…!セミ姉さんとハグして…
230:え??あぁ、あれはセミがバランス崩して寄っ掛かってきただけだぞ?
256:っっ…!!!(まさか…)
<遠くにいるセミ姉の方を振り返る>
380:フッ…笑笑
256:……!!!!
やられた……
つまり全部はセミ姉さんのイタズラにしかすぎなかったのか。
じゃあセミ姉さんの言葉は全部嘘……。
そう思うと馬鹿正直に信じてしまった自分に恥ずかしさを覚えた。
230:ギョンス〜♪
…。
まぁ…、結果的にはいいか…。
230:可愛い顔みせてくれよ〜♪
そう言ってヒョンはグイッと僕の顔を自分の顔の前に引き寄せた。
近い…。
230:顔赤すぎんだろ〜笑
256:そんなジロジロ見ないでください…!!
そう言って僕はヒョンの胸の辺りに顔をうずめた 。
火が出そうなほど顔が熱い……。
きっとこれは熱のせいだ……。
ヒョンの心地よい鼓動と落ち着く匂いが僕を包み込む。
それに疲れも相まって急な眠気が襲った。
意識が朦朧とする中でヒョンがボソッと呟いた。
230:ギョンス…、俺の隣にずっといてくれるか…?
返事をする前に僕は眠りに落ちてしまった。
ふと目が覚めた。
辺りを見るともう就寝時間のようだった。
僕のベットに寄っ掛かる形で座りながら、気持ちよさそうに寝ているヒョンが目に止まった。
僕が寝てからもずっと看病してくれてたようだった。
256:そんなところで寝たら風邪ひきますよ…
ヒョンに自分の使っていた布団をかけた。
230:ん〜
楽しい夢でも見てるようかのようにヒョンは少し微笑んだ。
256:(本当に整った顔立ちだなぁ…。)
そんなことを考えながら僕も横になった。
僕は呟いた。
256:ヒョン…、おやすみなさい。
これからもずっと……
あなたの隣にいさせてくださいーーーー。
どうでしたでしょうか!!
長くなってしまい申し訳ないです😢
最後までご覧いただきありがとうござました☺️✨✨
次回の小説を書くモチベに繋がりますので
ぜひコメントやいいねお願いします😭✨
みなさまからのコメントは貰うたびに嬉しすぎて何度も見返してます!!!!
ではまた会いましょう!!
コメント
1件
まってマジ好き セミ姉さんナイスすぎる👍 わざとバランス崩した時、棒読みだったのいまだに笑えるw