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『少女レイ』【桃青】
【桃side】
そうして、瑚崘と過ごしていくうちに夏休みが来た
もちろん俺らは、たくさん遊びの計画を立てた
青『もういっそさ、どっか2人で旅行とか行かない?』
桃『瑚崘がいいなら、別に俺はなんでも』
青『海とか、水族館とか…』
桃『なんか、デートのプランみたいな予定だなw』
青『えー…ダメなの?』
桃『いやw全然大丈夫』
青『じゃあ決定ってことで!』
桃『おけー』
俺は胸をふくらませた
夏休みなんてあっという間に過ぎていき、たくさん瑚崘と遊んだはずなのに、凄く短く感じた
ふと、彼のことを考えるとなんだか会いたくなってしまった
桃『…あ、もしもし?』
青『もしもーし、どしたー?』
桃『今、空いてる?』
青『今?今はちょっと無理だけど…』
桃『まじかー、遊びに行こうと思ったんだけど』
青『ごめん、今日は無理だわ』
桃『分かった、じゃ』
青『はーい』
そう言って、通話を終了しようとした…その時だった
?『ころちゃーん?誰からだったの?』
そんな声が聞こえた
俺の誘いを断るほど、こいつと居る方がいいのか?
“俺だけを見ててほしい”
ふとそう思った
桃『瑚崘が悪い…からな』
夏休みが終わり9月が始まった
ここから、全て狂っていったのかもしれない
いつも通りの朝。いつも通りの学校。いつも通りの教室…のはずだった
桃『おはよー』
軽く挨拶をして教室に入った
青『智弥くッ…』
桃『おぉ、瑚崘おはよって…どした?』
青『僕…もうダメかも、しれないッ…』
桃『え?まじで、何があった?』
青『あれ…見て』
桃『ッ!?』
瑚崘の机の上に置かれていたのは、黒い百合が1本入った花瓶だった
クラスの奴らがザワザワしている
この学校には、変な噂があって、机の上に花の入った花瓶を置かれると、全員でその人を虐めないといけない暗黙のルールがある
もちろんそれに関しては、教師さえも触れてはいけない
桃『大丈夫だって、心配すんな』
桃『俺が守るから、離れるなよ?』
青『うんッ…』
白く細い華奢な腕を掴んで、そっと手を握り、口吻をした
“同性愛”が認められるような、澄み切った世界だったら愛し合えたのか…?
青『智弥くん…』
桃『大丈夫、大丈夫だから…な?』
青『ありがとう…、』
俺の腕の中で、少し安心したような様子だった
…まあ、仕掛けたのは俺なんだけどなw
子供のように泣きわめいて、目が真っ赤になっている瑚崘
これから、瑚崘はどんな顔を見せてくれるかなぁ♡
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