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大森→m
若井→w
藤澤→f
ご本人様に関係×
ミセス3人のくだりは私の境遇と重ねてるよ
藤澤 side
今日もただ、独りで寂しいと
君の前で思ってしまう
m)…………ちゃ….、?
m)りょうちゃん、?大丈夫?体調悪いの?今日はお開きにする?
ハッと我に返り、首を振る
f)だっ、大丈夫だよぉ、笑 ごめんねぇ、!
w)おぅ。元貴元貴、さっきの話の続きしたい!
m)何の話だっけ、あぁ、あれか。
僕の前で楽しそうにお喋りする2人。僕が入る隙は無さそうだ。
少し気にしてくれたかと思うと、大丈夫って分かればすぐに目を離される。けど、無理なんて言って迷惑かけたくないし…
貴方のその優しさは 僕には美しすぎるんだ
あぁ。そういや、こんなこと、昔もあったな。
僕には大好きな彼女が居た。中学生の頃までは。仮としてAと名をつけておこう。
僕はAと卒業式の日に喧嘩した。
A)…貴方ってそんな人だったのね…
f)えっ、そんなつもりじゃ…!!
A)もういい。別れましょう。高校も別のところに行くし丁度いいでしょう?さようなら。
f)…待ってよ…!!!!
きっかけは些細なことだった。いや、Aにとっては些細なことでは無かったのかもしれない。
僕はこれ以上無いほど後悔した。小中ずっと一緒に居た存在が、ぽっかりとなくなってしまったのだ。
僕が悪かった。許してくれなくてもいい、僕が愚かなままでいい。
ただ、寂しいんだ。虚しいんだ。心が凍えそうなんだ。
太陽のような君の笑顔を、もう一度だけでいいから、僕に向けて温めてくれるだけでいいんだ…
高校に入ってもAの事が忘れられなかった。家が近所だったから、登校時によく見かけてしまう。その度に思い出すんだ。
僕がチョコレートを作って渡した時の、君の喜ぶ顔も、
一緒に映画を観に行った時の、泣きそうな瞳も、
「涼架〜!」と毎日教室に呼びに来る、僕を呼ぶ声も、
終わってから生きているんだと実感した。君は僕と生きていたんだ、と。
でも、今の君は、僕を視界にすら入れずに置いていくんだ。僕だけ歳を取らないみたいに、この世に取り残されたかのようにさ。
そこからの高校生活では、Aを忘れるくらい充実したものにしようと心がけた。僕にできることは全部やった。ずっと続けていたフルートで大会に出たりもした。あっという間に社会人になり、元貴に声をかけてもらいミセスに加入。ここまで走り抜けて来た訳だ。
でも、やっぱりふと思い出してしまう。
中学の頃の彼女に、こんなにも執着している自分が嫌で、メンバーに迷惑かけてないかな、とか顔色伺ってニコニコしている自分もそんなに好きじゃない。かと言って、分かってくれる人は居ない。分かり合えることはない。もう二度と会うこともない。
今日もただ、独りで寂しいと
君の前で思ってしまう
m)やっぱりりょうちゃん今日おかしいよ。家帰って休みな?僕らは大丈夫だから。若井、送ってあげよう?
そんなこと言って、本当は二人で出かけたいんでしょ?僕は要らないよね。そうだよね。
貴方のその優しさでも
僕は傷を負ってしまうんだ
車に揺られながら、またAのことを考える。今日はもう、そういう日なんだろう。
あの時、何が原因だったのかな。恋人らしいこと出来てたかな。僕は、君をちゃんと愛せていたのかな。君にちゃんと愛されていたのかな。
神様 どうか、答えて。僕に教えてください。
僕は、君を愛せていたか分からないんだ。