1人ぐらしの綿ぼこりが
ネットで人間になりすまして
配信をしていました。
綿ぼこりは長い事何年も
人間になりすましていたので
住むところも生活費もなんとか
まかなえています。
綿ぼこりは以前人間になりすまして
正社員をしていましたが、
人間よりも仕事が出来ずに、
今は無職です。
再就職を夢見ていますが、
綿ぼこりなのでその願いは叶いません。
「無職な綿ぼこりなんて、需要ない。」
1人虚しく泣きながら配信していたら、
可哀想に思った人間達が寄ってきました。
綿ぼこりはその人間達の中から
1人選んで友達になってほしいと言いました。
その人間は「いいよっ!」と言ってくれました。
次の日一緒にラインをしていると
人間が言いました。
「実は僕、人間じゃなくて毛玉なんだ。」
その瞬間綿ぼこりは
涙が溢れそうな、ホッとしたような
寂しいような気持ちになりました。
綿ぼこりは自分も人間じゃなくて
本当は綿ぼこりだと正直に告げました。
その3年後、
綿ぼこりと毛玉の間には赤ちゃんが
生まれました。
綿ぼこりの綿と毛玉の毛を
少しずつ集めて生まれたので、
まだ薄毛のおちびです。
綿ぼこりはふと思いました。
私達の出会えた奇跡は凄いなと。
綿ぼこりと毛玉は
ご両親におちびを見せあって、
結婚式をつつましくあげて、
ずっとずーっと幸せに暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。
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