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あー、さっむ。
厚手のパーカーにジャンパーを羽織っても、やはり外に出てしまえば肌寒い。
レコーディングがあり、るぅとくんと帰っている途中で小腹がすいたため、コンビニに入ることにした。
「 ほ〜んと、最近寒いですよね。」
「 寒いどころじゃねえよ。マジ意味わかんない 」
「 ころちゃん寒いの苦手ですもんね、あ、肉まん美味しそう。ぼくこれにします! 」
「 はぁ…じゃあ僕はおでんにしよ、るぅとくん大根と卵すきっしょ?それ2つとこんにゃく、あと餅巾着入れてください。」
適当に決めて定員さんに頼むと、思ったよりも熱めに渡されたおでんに温まりながら、折角だからと公園で食べることになりベンチに座る。
もうすっかり冷え込み夕方になってきた街並み。
寒いね、なんて言い合いながら買ってきたものをあける。
「 …たまには、こういうのもいいですね 」
「 そう?ボクは家で食べた方が美味しい気がするけど 」
可愛いからいじわるを言ってみる。
るぅとくんは怒るかな?
「 む、なんでそんな事言うんですか?今だから特に身体に染みて美味しいです! 」
まあでも、許してくれるんでしょ?
「 はいはい、僕はるぅとくんと一緒ならどっちでもいいよ 」
「 …すぐ調子のいい事言うんだから、」
ほらね。
でも僕のねずみはいじわるしたくなってしまったみたい。
「 おでんといえば、ころちゃん僕が高校生くらいのときにこうやっておでん食べましたよね。」
「 あーね?そんな事もあったね 」
「 そのとき、ころちゃんおでんすごい勢いで食べるからどうしたのかと思ったら、」
「 ちょ、ちょっと 」
「 開封後はお早めにお食べ下さい って、それ信じて急いで食べてたんですよね 笑 」
「 いうなって! 」
ふふふ、なんてカワイイ顔して笑いやがって。
そんなところもすきですよ? なんて微笑まれたら、怒るに怒れない。
「 …るぅとくんの方がよっぽど調子いいじゃん、」
もういいやって諦めて残った最後のちくわを咥える。
寒い冬のおでんは美味しい。遠くにみえる雲の形がアイスクリームに似ていたから、早く帰って食べよう。
夜ご飯は何にしようかな、君の好きなパスタにでもしようかな。どんな味がいいかな、僕はなんでもいいのだけれど、そういうとるぅとくんは怒る。
でも、僕は本当にどんな味でもいいんよ。
君が隣で食べてくれるのなら。
♡
♡222で次回作公開リクエストがあればどうぞ。フォロバも一言貰えれば致します。
コメント
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実は陰ながらずっと好きで投稿見させてもらってます♡ 言葉選びとか比喩とか文法とか、読みやすいし面白くて更新されるの楽しみにしてます!! 勝手にフォローさせて頂きました🙇🏻♀️ これからも応援しています🫶🏻🤍
こういうセンチメンタル系好きです;;;;♡