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深澤👀
俺と目黒が付き合って5ヶ月が経った
目黒との時間は増えたが、向井との時間が減ったような気がする
今日の朝。目黒が朝5時に家に来て朝食を作ってくれる。
何がなんでも朝5時は早すぎるけど、来てくれるだけで嬉しい
でも、向井ならもっと早く俺の家にインターホンを鳴らしにくる。
いつどこで家を知ったのか……
今頃何してるんだろ…
まだ寝てるかな…
向井なら絶対起きてる時間だったけど、今はもう、俺と関わってないから…
[ 辰哉…? ]
『 え? あ、あぁ笑 ごめんごめん笑 ちょっと考え事~ 』
[ 悩んでるなら相談してね?あっ、やばいもう行かないと… ]
『 え、早くない? 』
[ 今日色々準備しなきゃだから~! ]
[ ほんとは辰哉の着替える所も全部見たかったんだけどね、笑 ]
『 冗談やめろよ笑 』
[ … ! ]
[ …いってきまーす! ]
『 うぅ~さっぶ︎︎ ︎︎ ︎︎"︎︎…… 』
まだ2月の外の温度は10°も超えない寒さだった
『 マフラーも手袋もうちの家にはないもんな… 』
『 買えばよかった… はぁぁ、 さんむ… 』
「 … ! 」
『 あ、向井…!! おはよー! 』
「 … っおはようございます!!! 」
「 今日家行けんくて…… 」
『 あぁ~全然大丈夫!! えーと、ある人が来てくれたからさー!! 』
「 … 、 … そーなんや。 」
『 ……? 』
向井が一瞬、寂しい顔をしたような気がした
なんて思っていると、俺と向井の前を通り過ぎて行くように、北風が吹いてきた
『 あぁああああぁぁあ︎︎ ︎︎ ︎︎"︎︎……!!!! さっっっっっむ!!! やばい……!!! 』
『 ちょ、向井あっためて……!! 』
「 へ、ちょ…… 」
そう言うと、俺は向井に抱きつき、
向井の着ていた上着で自分を包み込むようにくるまった。
「 や、やめてくださいよ。 」
『 いいじゃーん、向井もこっちの方があったかっ…… 』
「 やめてーやっ……!!! 」
『 っ……、 ! む、むかい……? 』
「 っ… 」
向井は真剣な表情で俺にそう行ったあと、
学校の方向へと逃げるように走り出した
向井👀
先生を好きじゃなくなったと自覚してから5ヶ月が経った
今では、自分の望んでた特別も、
好きという感情も
未来に期待することも、
何もかもが無意味に思えてきてしまった
深澤先生から逃げるようになってしまって
特別って……なんだよ
と、ふと思うようになった。
本当に俺は特別を望んでたのか
最初から深澤先生の事を好きではなかったんじゃないか
未来なんて、信じてなかったんじゃないか?
「 俺は…… 深澤先生が…… 」
「 … 最低やな…… 俺…… 」
そう呟いた朝8時19分。
その1秒後に、スタートを告げるチャイムが鳴った。