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水白

水↬『』

白↬「」


昔むかしの お話です

この国には守り神の 狐の神様稲荷様 が おられました

稲荷様は 民たちに 優しい為 国をあげて祀られ 、また 優しさで 他の神様 たちにも 好かれていました

また 、 その神力は かなりのもの

願いを 叶えるという 強力な力

我がものに しようと する 者は 人でも神でも いないはずもなく …

その為、 是非 彼を 婿に と いう お誘いが 絶えず 、 稲荷様は 困り果ててしまいました

その時出会ったのは ____

壱 神様

水 side

『 今日も か ~ … 僕 お嫁さんは 自分で探す って 言ってるのに 』

神社の 社に 大量の ふみ

境内に 転がる生贄たち

文は 一応箱にしまって 、 生贄たちを 家へ返す

誰も彼も 自分の為 に 人 を 売るなんて 笑えるよね

この国は 好きなのに 民の そういうところは 嫌い

そこまで 僕の力 を 欲しがるなんて どんだけ 貪欲なの

お嫁さんなら そんな 貪欲さの ない人がいい

純粋に僕だけを 見て欲しい

稲荷様 じゃなくて 、 稲荷ほとけとして

力 じゃなくて 、 容姿や 性格を

ただの 僕 を見て

弍 町

そう 意味の無い 願いをして 5日が立とうとしていた

僕は お忍びで 町に 降りて 探索中

町は もう 春で 、 桜が 舞い降りていた

僕の力は 願いを 叶える力

それを いつ 、 誰に 使うか 慎重に なんなきゃ いけないから 、 偵察 して 見極める

無条件に 叶えちゃ 、 みんなが 幸せになる 未来にはならない

・・・

しばらく 歩いて 小屋を 見つけた

粗末な 小屋だ 、 寒そう

でも 人の気配がする

そっと 引き戸を 開けた

参 見つけた

僕は 絶句した

春とはいえ まだ 冷える

風の 吹き抜ける 小屋に 横たわる 人の子 と 兎 がいた

人の子 の 肌は 青白く 、薄汚れて

服は ぼろぼろ で 寒そうに 身体を 震わせて

目を閉ざして

このままだと 死んじゃう

それを 察しているのか 分からないけど 、 兎は ぺろぺろと 彼の 頬を 舐める

でも 見渡してみても 人はいないし

人が来る 気配もない

民が 死んじゃうのは 嫌だ

人に化けてるから バレないし

そっと 看病を 始めた

肆 君

それから 半刻

毛布代わりの 僕の羽織

枕は ないから … 膝枕で 代用

まさか 膝枕 すること に なるとは 、 って 思った けど

ないより ましなはず

… たぶん

一緒にいた 兎は 僕の 隣で 横になっている

そして その子は 目を覚ました

「 … ぁ 、 え … ? 」

『 大丈夫 ? 気絶してたんだよ … 、 』

できる限り 優しく 、 声をかける

「 大丈夫 … です 、!? 」

慌てたのか がばっ 、 と 勢いよく 起き上がった

少し 怯えた様子の その子は 潤んだ瞳で 僕を見つめる

綺麗 と 思った

硝子細工のような 美しさ

すぐに 割れてしまいそうな 脆さ

『 君 名前は ? この町の子 だよね … ぁ 、 僕は ほとけ

いむくん って 呼んで ! 』

覗き込むように して 訊くと 、

「 … 、… ない …… です 」

ちょっと 怯えつつも 答えてくれた

名前がない 、 かぁ …

名前が ない と 言うことは 必要と されていないことを 意味する

または 家畜 や 奴隷 の ような 感じ

『 じゃあ 僕が 名前あげる 、 … はつうさぎ で しょう なんて どうかな

初めて 見る子 で 兎と 一緒にいたから …… 』

我ながら なんて 名付け方 なんだろう 、と 笑ってしまう

でも その子は 驚いたように 、 嬉しそうに

その名前を 繰り返し 口にしていた

伍 事情

その後 しばらく 話して 分かったこと

まず 彼 … いや 、 しょ ~ ちゃんは 親が いない

事故で 他界してしまったみたいで 、 里親に 育てられたそう

それからは 奴隷 みたいだったらしい ……

なんで 聞けたかって ?

… 神様 特権 みたいな … ね 、 うん

ここ に 居場所がないなら 、 僕の 家に来ない ? 』

正直 、 とても 可愛いと思うし 僕の 理想に 近い

性格も 大人しくて 強欲さを 感じない 人

ついでに言うと 一目惚れ

「 でも 、 僕なんかが 行ったところで 」

『 僕は しょ ~ ちゃんが いいの 、 お願い … ! 』

必死に 上目遣いを して 頼み込む

「 … そこまで 言うなら 、 ついてく 」

『 決まりだね ! … じゃあ 失礼 、 いむらびも ! 』

彼を 背負って 咄嗟に 名付けた 兎を 引き連れ 、 僕の 神社へ 向かった

陸 結界

「 ここ … 稲荷神社 やん 、 いむくんの お家 行くって … 」

ここに 来るまで 色々 話して 、 ある程度 打ち解けた

僕は まだ 人間のふりを しているけど

『 僕の家だよ 、 この 鳥居の 向こう側がね 』

そう口にした途端 、 しょ ~ ちゃんの 顔が さぁっ と 青くなる

察しがいいな 、 ありがたい

「 稲荷 、さま … !?

先程まで の ご無礼を お許し ください 、 なんと 馴れ馴れしい ことを … ! 」

… そういう反応を してほしい わけじゃない

『 さっきまでので いいよ 、 僕 堅苦しいの 好きじゃないもん 』

そう言うと 、 少しだけ しょ ~ ちゃんの 顔が 緩む

『 行こっか 、 僕の 家へ 』

鳥居 と 結界 を 越えて 、 僕の 家へ 入る

結界内は 僕が 許した人 しか 入れない

「 わぁ … ! 」

今の季節は 一面に広がる 桜

幻想的で 美しい 、 僕の 庭

しょ ~ ちゃんと いむらびを 家の 縁側に座らせ 、

僕の 本当の姿を 現した

漆  愛

「 … 本当に 、 神様 なんやね

性格 とか 人間らしいから 気づけんかった 」

『 まぁ 伊達に神様 やってないから …

…… そんなことより ! お願いがあるの 』

話すうちに 僕には 彼しか いない 、 と 思えてしまった

それほどまでに 相性が良くて … 一緒にいると 幸せな 気分になれた

だから 隣に いて欲しい

『 すっごく 急だし 、 … その 、 すぐに 返事はくれなくて いいから …… 』

『 僕の 隣で 、 生きてくれませんか ? 』

終 結末

白 side

稲荷様いむくん からの 求婚を 受けて 数ヶ月後の話

僕は 鏡の前に 座っている

紫の 差し色がある 白無垢を 纏って

口元に 鮮やかな 紅を差して

今日 、 僕は 正式に 彼に 嫁入りする

ふたりだけの 儀式

彼と 口付 を 交わせば 僕も 神様になるそうで

つくづく 神様とは 不思議な存在だ と 思わせられる

『 すっごく 綺麗だね 、 似合ってるよ 』

後ろから いむくんの 声がした

振り向くと 正式な 袴着を 身に纏う 彼の姿

いつもの 水色の 着物も 良いけれど 、 黒色の 袴着も よく似合っている

「 いむくんも 似合ってんで 、 すっごく 」

『 えへ 、 ありがと ! 』

小さい時から 一緒にいてくれた 兎 …… らびまるも 連れて

広間へ 向かった

・・・

稲荷様の 結界内 の とある 場所

閉ざされた空間に 、 唇の 重なる音が 響いた


お疲れ様でした .ᐟ.ᐟ

Irxs 様の 新曲 衣装 で 白無垢 らしきものが 登場したので

つい衝動書きを 、、、

やはり 僕は 水白がすきです

リクエストいつでも 募集中 で ~ す !!

では また 、 次の お話で お会いしましょう

この作品はいかがでしたか?

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