後編です。
世一の過去捏造+なんか悲しいかもしれない
描写。
「それより潔!まだ1口も食べてないの!?」
ついつい2人の食べっぷりに見惚れてまだ
オムライスに手をつけていなかった。
「はい、あーん」
「ちょ、千切!?」
「いいから、口開けろー」
千切が俺のオムライスをとって口の中に
入れてくる。
食べた瞬間、懐かしい記憶がよみがえった。
あったかいチキンライス。
お肉は人差し指の第一関節くらいまで
大きく、食べ応えがある。玉ねぎがおいしい
コクをひきたてており、さりげないにんじん
はより華やかな味にしてくれている。
卵の方はふわとろでよくご飯とマッチ
している。
懐かしい、この記憶。
お母さんが亡くなってからというもの、嫌な
ことがあった時はこのふわふわオムライスを
食べて気持ちもふわふわにしていた。
「でらうまぁっ!!」
「ちょっとーー!!!ちぎりん!!潔への
あーんは、俺のでしょ!!!!」
「は、俺のよしよしとっといてなにいって
んだか」
「おいお前ら、俺の事で喧嘩すんの
やめろよな」
オムライスを食べながらいうとまたもや
2人がきょとんとしてこっちを見た。
「え、なに潔俺達がお前をめぐって喧嘩
してんのわかんのか?」
「いやいやおれそんな鈍感じゃねぇよ!!
というかお前らの好意が分かりやすすぎる
だけだと思うけど!?」
「え!?!?まっていさぎきづいて
たの!?!?!?」
「え、とっくに」
、、。
沈黙の時間。なにこれ。
いやいやちょっとまってくれ。
あんだけ強烈なアピールをしておいて俺が
気づかないとでも思っていたのだろうか。
お前らの俺はどこまで鈍感なんだ????
最初は確かになんのことだか分かんな
かったし、え、好き?友達的にってこと
でしょとか思っていたけどさすがに
気づいた。
「まじか」
「気づいてたのね!!!」
頬ずえをついて向こうをむく千切。
耳が赤くなってんぞー。
そして同じく照れながら話しかけてくる
蜂楽。好意全開。
「つまりもう遠慮せずアピールしちゃって
いいってコト!?!?」
「今までも遠慮してなかっただろ」
「おい潔、覚悟しとけよ」
こちらをむいてにやりと笑う2人。
さっきまで頬を染めていたというのに。
イケメンなうえ声が千切に言われて
今度は俺の顔が熱くなった。
「なーに照れちゃってんの?
かわいいなぁいさぎ!!!」
「あーあーうるせぇ!!!はぁ、、
ごちそうさまでした」
ちょっかいをかけてくる蜂楽をかわしながら
どうにか完食する。
「おいしかったよ!!ごちそーさま!
いさぎっ!!」
「お、おう」
「あぁ、上手かったぞ。俺の嫁になれよ潔」
そう頬ずえをつきながら頭をなでるという
少女漫画なみのイケメンポーズで言われて
また熱くなりながら抱きつこうとしてくる
蜂楽をおさえた。
「潔ってやっぱなんかあるよね」
「、、まぁさすがに怪しいか」
「そりゃ飯こんな上手いし玉ねぎ切ってる
ときに大泣きしだすしな」
予想していたが薄々何かある事に
気づいているようだ。
2人とも案外考慮してあまり突っ込んで
こなかったが、今ならいけると思ったの
だろう。よし、手伝ってくれたし期待に
応えよう。
「あー、俺んち母親いないんだよ」
「「!」」
「そうだなぁ、どこから話すかなぁ、、」
母親はおっとりしていて優しい性格だった。
休みになるとどこかに連れていってくれた
り、サッカーを一緒に見に行ってくれたり、
時には家でだらだらしたりしていた。
普通の、普通のただの幸せな家族
だったんだよ。
小学生3年生の2月下旬。
お母さんは1ヶ月の出張に行ってて、
その日はお母さんが出張から帰ってくる日
だった。
俺は父さんと不器用ながらにたくさん料理
を作って帰りを待ってた。
なにしろ1ヶ月ぶりの再会だから。
夕方には帰ってくる。
そうきかされていた。のに。
お母さんは帰ってこなかった。
玄関で座ってまっていた。
もう2月も終わるから全然寒くはなんて
なかった。
ほんとに一刻も早く会いたかった。
『世一っっ!!母さんがっ!』
、、ただいまが、聞こえない。
『お、かあ、さん?』
飛行機事故だったらしい。
機械が故障していたようで、埼玉の空港の
近くの空中で爆発。
乗客約328名、全員死亡。
もちろん、母さんも。
もうなにも分かんなかった。
分かりたくなかった。
玄関先でお父さんにお母さんが事故に
巻き込まれたと聞いた時。
涙もでずに、ただそこに唖然として
座っていた。
事故現場の近くに立ち寄ってみると、
静かに泣いている人、泣き叫んでいる人、
手を合わせている人、自分のように
ただ呆然とたっている人がいた。
そしてそこにあるのは、無様な、とても
無様な飛行機の残骸。
爆発は凄まじかったらしく、胴体はほとんど
塵と化したようだった。
お母さんの遺体もみれない。
顔がみれない。声が聞けない。
*もう、会えない*。
小学生には受け取りきれない現実だった。
お葬式では泣いているお母さんの友達や、
会社の同僚らしき人、忙しそうなお父さん、
俺を慰めているのであろう人たち、
それから、お母さんの遺影の
記憶しかなかった。
数日後、またいつもの家に帰ってきた。
いつもの場所なのに、いつもの学校が
帰ってきたのにいつもの日常が、
お母さんが、
返ってこない。
お父さんは俺を1人で育てないといけない
ため、仕事が忙しくなり、帰りが日を越す
ようになった。
なので夜ご飯は1人分のご飯を自分で作って
1人で食べていた。
お父さんのご飯はお父さんが買うから
いらないよ、って言っていたので
作っていなかった。それが余程寂しかった。
目の前にあるのはひとりぼっちだと
言ってるようなもんなご飯だったから。
会えるのは、日曜日。
お父さんはただでさえ疲れているに決まって
いるのに、また一緒にどこかへいったり、
またあのときのようにサッカーをみにいった
りしてくれた。
ただ、そこにお母さんはいなかったけど。
俺は学校で、自分の変化に気づかれないよう
に振る舞った。気を遣われたくなんかない。
お願いだから、またあの日常のように接して
ほしかった。
「そんなこんなで9年間がたっていた、
っていう感じデス」
「うぉ、、なかなかなもん抱えてんな、
お前も」
「潔、、」
なんだか気分が重くなる。
「そんなに落ち込むなって!というかなんで
俺よりお前らが落ち込んでるんだよ(笑)
いつも通りに接してくれていいよ、そっち
の方が俺としてもいいし」
「すまん。なんか辛いこと聞くと傷のコト
また思いだしちまうんだよ」
「え、ごめん」
「いや、聞いたの俺だし」
傷のある膝をなでながら千切がしんみり
いったのにたいしてあわてて謝る。それにも
すんだ顔で返す千切。相変わらずイケメンで
ある。
「俺も実は母子家庭でさ!潔の気持ち分かる
かな~って思ったけど、そっか、潔は
お父さんが忙しいからずっと1人でご飯
食べたりしてたんだね、、」
「「え」」
まって、衝撃的な事実が突如耳に
入ってこなかったか。
「え、お前、、」
「お父さんいないんだよね!」
笑顔でいう蜂楽。
いつも楽しそうで、辛いこととか
気にしなさそうだななんて思っていたけど。
「ごめん」
「え、何が!?」
きっと、それを表に出さないだけでずっと
辛かったんだろう。
俺と同じように。
「いや~、俺は物心ついた頃には父親が
もういなかったから!まぁ、たまに父親が
いたらって考えることもあるけど、、全然
毎日楽しいから大丈夫!」
蜂楽は父親がいないことをちゃんと
受け入れられているようだ。
俺は、、まだ、亡くなった事を未だに
受け入れられていない部分がある、、だから
蜂楽はすごい。
「なんつーか、、俺達ちょっと似てね?」
「確かに!片親な俺と潔と、右足がいつ
壊れるか分かんないちぎりん!なんか
訳アリって感じ!」
「訳アリ、、」
千切の言葉に同意する蜂楽。
似た者同士、か。
確かにそうかもしれない。
でも、きっと俺らは似ていて似ていない。
蜂楽と千切は、立て直せている。
俺も立て直せているはそうかもしれない
けど、
まだ夢から覚めない感覚がある。
お母さんは帰ってくるっていまだ
どっかで思っていて、
毎日毎日毎日毎日、毎日毎日
あれ、、夢が覚めないな
って感じてしまう。
現実をやっぱり受け入れられていないんだ。
「、、なんか潔、難しい顔してるね?」
「え?」
いつのまにか目の前にいた蜂楽が俺の顔を
覗き込んで言う。
「あぁ、、おい潔、周りと自分を比較しちゃ
だめだぞ。ペースってもんがある。
受け入れられた受け入れられないは
人それぞれだ。それに蜂楽はもともと、
いなかった。そもそもお父さんがいたらの
生活を知らないんだ。それに俺もまだ傷の
怖さはあるが全然走れている。
お前はお父さんがいたら、を知っていて
なおこそ何もどうしようもない、立て直した
としてもなにも戻ってこない問題だ。
だからお前はいいんだよ、それで。
俺が潔だったら受け入れられないだろうし」
千切の話を静かに聞いてうんうんと
うなずく蜂楽。
「そりゃ、蜂楽だって辛いだろうよ。
周りはお父さんがいる幸せを知ってるけど
自分は知らないんだからな。
でも、いいか。ほんとにペースなんだよ。
読み込むのが遅いんじゃない、
ただのペース、人間の特徴なんだ」
「そうそう、だから気負いしちゃだめだよ
潔!潔は現実を受け入れられない読みこみの
遅い人間なんかじゃない!大丈夫大丈夫!」
この2人は励ましているんじゃない。
ただ思ったことを、本当の事を言って
るんだ。
そう伝わってきて、少し目尻が熱くなった。
「なーに潔泣きそうになってんだよ」
「あらら潔泣いちゃう?かわいいね!」
「うるっせ!!!それよりお前ら、なんで
そんなおれの思ってたこと当てれたんだよ!
こええよ!!」
難しい顔をしただけで考えてることを
当ててきた蜂楽と千切。いやたしかに
チームZからの仲だかそんなすぐに
分かるはずがない。
「ま、ずっと潔のことみてきたし?
そんくらい余裕で分かるだろ」
「俺が潔のこと大好きすぎて考えてることも
分かっちゃうんだよねっ♪」
「、、」
「、、、照れてんの?潔」
「そういうとこだぞ潔。
お前は可愛すぎるんだ。」
隙を見せればアタックをしてくる2人に思わず
顔が熱くなる。そして前にはニヤリと怪しい
顔をして近づいてくる2人。
おい、こいつら何する気だ。
「ちょ、なんでお前らっ」
「さっきのオムライスのお返ししないと
だよねっ♪」
「きっちり返してやんよ」
「ちょ、おい、やめっ」
「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!」
みんなで仲良く誰が一番耐えられるか!?
足つぼマッサージ対決しました。
(大分無理ある)
お久です。そこら辺の壁です。
やっと投稿しました。別のを。
なんか考えていたネタなんですこれなら
成仏屋(私の別の作品)のかわりになると
思ったんです。今回がんばったんです。
がんばってイチャイチャいれたつもり
なんです。いや他の人はもっと入れれる
でしょうよ。でも、私はこれが限界です。
そんな具体的なえっちなやつとかあんま
みないです(pixiv民なので)し、もう切ないの
だいすこだからどうしてもすごい、、こう、、
なんかすごいえっちないちゃいちゃ入れられ
んのです。私には無理なのです。
しかも今回結構駄作でして。
もう自分でも書いてて恥ずかしいです。
体調悪いときに完成させるんじゃなかった。
花粉で発熱(軽度)したんですけどのどの痛み
と鼻水と咳やばくて。声全くでない。
でも熱は37.0台なんですよ。
基本私の家微熱とか体調悪い程度なら学校
いく宗派なので学校いってたらずっとここら
一週間37.0台なんですね。馬鹿。
なので今日休日で、部活午前中いっぱい
あったんですけど母に懇願してお休み
しました。
学校は休めないけど部活は余裕で休んだ
壁です。
皆勤賞とったら受験に有利な学校が出てくる
から一週間学校休めなかったんですね。
でもよく考えたら私が親に言われてる
条件は県立(公立)で偏差値65~75の
弁当作らなくてもいい高校なので
市立は、、ま、まぁ滑り止めですよね。
いや受験てまだ中1ですけどなんかやった
おいたらいい気がしますじゃん!!
かっけぇじゃん!!
おっと、取り乱しました。
部活もダメージありますけど一回くらい
大丈夫ですよね。うん。
コンサートが土曜日だ。まぁまぁまぁ。
おっと脱線しすぎた。
蜂楽もきっと辛かった時あると思うんです。
お父さん自分だけいないのですから。
だから潔より辛くないみたいな感じに
なっちゃってすごい駄作だなってなったん
です。潔は幸せを知っちゃったからこそ
辛くて、でも蜂楽も最初ならそれを知らない
から周りと違う自分で辛いんだろうなぁ。
と。
あぁだめだすべて私の妄想すぎる。
作者腐女子説あるのでもしそうであれば
この世一が片親だった場合のご意見を
いただきたい。
そしてもうこればかりはこの作品ほんと
時間かかったのでほんとのほんとに好評で
コメントでなんかみたいいうてくれる人が
おんならちょっとまた別の片親世一の話
でも書こうと思ってます。
そう、こんな無理な条件を出すって
ことは当分書く気ありません。
でもいつもコメントしてくれる方、
ありがとうございます。
凄く好きですってコメント見ると私も君の
こと好きって叫んでます。フォロワーさんも
ありがとう。そしてこの駄作を
見てくれている貴方にもありがとうです。
ここまでみてくれた貴方、人のこんな
長ったらしいお話聞いてくれるなんて
お優しい。ありがとうございます。
それではまた次回で会いましょう。
今度こそ失踪するかもしれませんが、
多分生きているので大丈夫です。どっかで
グミでも食ってるんだと思ってください。
ではでは、最近はハイキュー!!の映画の余韻が
すごくてもう一度行きたいのに休日を埋める
ようにある部活を恨んでいる壁でした。
ありがとうございました。
2024.3.20
なんか雷なっててアガッた日でした。
コメント
2件
めっっちゃ好きです😭💞 切ないのと笑えるののバランスが天才すぎる...いつも見てます!大好きです!🫶
いやー好きやわ