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現世と隠世の境界線

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現世と隠世の境界線

18 - 最終話 またいつか

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2024年09月01日

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その後、現世に戻った私は、いつも通り、平穏な高校生活を過ごした。

私は行方不明扱いになっていたのだけれど、無事家に帰ってきて、家族に一番に抱きしめられた。

あれは長い夢だったのか、それとも、現実だったのか…私には確かめる術がない。けれど、時々見えてしまう幽霊達が、あれが現実であったことを伝えてくれていた。

「里奈ー帰ろー」

「あ、うん…」

私ももう高校3年生。18歳。あれから2年が経った。

今は大学受験に向けて切磋琢磨しているところだ。

「じゃあ、またねー」

「うん、またー」

ばいばい、と友達に手を振る。一人になった。よく、一人になるとあの頃…隠世の思い出を思い出すことがある。琴葉、元気にしてるかなぁ…とか、彩さん、どうなっちゃったんだろう…とか。

「はぁ…また、会いたいよ…」

そう呟く。12月、吐く息が白い。

みんな元気にしてるかなぁ…また妖怪達が変なことしてないといいけど。

「…ねぇ」

「えっ」

その声…まさか…

いつのまにか隣に立っていたのは、中学生くらいの腰まである紫髪の少女。セーラー服のようなものを着ている。その紅い瞳には、かすかに見覚えがある。

「あ…彩さん!?」

「…しっ。久しぶりね、ちょっと背伸びたんじゃない?」

「あ…その格好は…」

彩さんの格好は、セーラー服。寒くないのかなと思ったけれど、疑問に思ったのはそこじゃない。というか、遠目で見たら普通の中学生に見えるような…

「ちょっとね。2年前の一件で、ほら、結界を元に戻すために私の魔力を全て捧げたのよ。それで、でもなんだか不老不死と普通の魔力…呪い以外のは残ったのね。それで、私が現世に行っても危険がなくなった…夢だった、現世と隠世の行き来ができる管理人の仕事を任されたわけ」

「え…!」

「で、この格好は子と世界に馴染むため。みんな元気よ。琴葉は里奈に会いたいばかり言ってるけど」

「私も、また会いたいなって思うなぁ…」

「それじゃあ、今度一緒に行きましょう?」

「いいんですか?」

「もちろん。あなたを守れる力は、あるか分からないけど…」

「大丈夫です!!やった!!」

嬉しい!またみんなに会えるだなんて。とっても。

またいつか、会えたらいいな…と思っていたけれど…

とっても今、幸せだ!!

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