─────Sれいまり視点─────
私が死んだ、そう思い込んでいるガンマスさんの精神は今異常をきたしている。当然と言えば当然である。何故ならば今まで自身を慕っていた弟子同然の存在を自分の手で、唆されているが、それでも、殺してしまったのだから。
精神が脆いのは人も人外も変わらない。そして、嫌な記憶は脳が自動的にその記憶に蓋をする。つまり、この間の記憶はほとんど残らないということだ。自身の罪に蓋をするのだ。
…まあ、罪も何も私は生きている訳だが。なら、なぜ目の前に私そっくりの死体があるのか。簡単である。それは、私では無いからだ。正確に言えば今は私である。ガンマスさんは布の下から透明な液体が絶え間なく溢れている。それが、人を殺してしまった恐怖から来る冷や汗なのか、私を殺してしまった後悔の涙なのかは分からない。ブツブツと絶え間なく続く独り言は何を言っているか分からなかった。
と、ガンマスさんについて考えを没頭しすぎると間に合わなくなるため、次の行動に移る。ここで、解説をひとつまみ。今、さっきまでガンマスさんと話し、死に至ったこれは、私の式神だ。私の姿形までもそっくりなのは変化の術の効果だ。なかなかに初歩的な技ではあるが、性格までも模倣することはできないのでそこを教え込むのは骨が折れた。私の最終手段として、いつもは私の部屋に隠れておいて貰っていた。…まあ、この子の存在はレイラーさんにはバレていたみたいだけど…次はもっと上手く隠さないといけない、と心の中で決意する。
チッチッと鳴る時計の針の音が私の耳に流れ込む。こんな事をやっている時間はない、と言いたげだった。私は素早く行動を移す。
心の中で唱える。
(変化)
そう念じればボフンッと音を立てた後、煙幕のような白い煙が私の体を覆い、外の世界と私を切り離す。そして、私が思い描くものへと姿を変える。
(よし!成功!)
私は随分と視線が低くなったことを感じ、成功を察する。そう、その姿とは、S字のピンになることである。これならば簡単にガンマスさんについて行けるし、ピンチの時、助けることが出来るのだ。幸い、わたしにはまだとっておきがある。ここまで積み上げてきたのだ。これは行ける、そう確信する。油断と慢心で口角が上がる。口、無いけど。油断は禁物、と言うがここまで出来上がった状況に満足しないで何を満足しろというのか、私には分からない。ただ、ひとつの不安要素は天使や悪魔など既に死んでいる種族の心を読むことが出来ないくらいだろう。逆に言えば、そこさえ警戒すればガンマスさん生存ルートはほぼ確なのである。
そんなことを思いつつ、S字のピンのまま、ガンマスさんの体をよじのぼり、不自然では無い位置に自身の体をガンマスさんに絡ませる。この位置ならばもし、ガンマスさんにこのピンがバレたとしても、脳が勝手に解釈してくれるだろう。何故ならば、ガンマスさんは私が死んだという事実に蓋をしたのだから。…死んでいないが。
保険には保険を。私はガンマスさんに私の加護を与える。加護、と言っても私は神でも天使でもないのでそんなことは出来ない。簡単に言えば力を分け与える、というのが正しいだろう。
──────どうか、どうか。私の生きる意味であるめめ村を。ガンマスさんを。死なせないでください。みんな幸せに暮らすハッピーエンドをください。
そう、神に祈る。こんな祈りが届くのならば今頃とっくに全ての人々が平和だろうが。そんな屁理屈はいらないのだ。切実に、祈る。神に祈っても無駄なことくらい、わたしがいちばん知っているはずなのに。最後に、弱虫な私が頼るのは神なのだ。それがどうしようもないくらいの皮肉で、我儘で、怠惰で。人任せにしかできない、私の罪なのだろう。未来は、もう見ることは出来ない。見れたとしても意味が無い。そんなこと、分かりきっている。分かりきっているのに…。
これは、面白いのか?何を基準として面白いのか、私はみんなを、あなたを…笑わせてあげられた?愚かで無知な私を弟子にしてくれたあなたは?…私がいて、楽しかったのか。
あぁ、まただ。自分の不幸ばっかり数えている。これは、私という罪人に対する罰だと言うのに。かつて、あの時の。全ての元凶、原因。自ら行動しないで流されて、ひたすら傍観して。蚊帳の外で気持ちよく悲しんで、喜んで。そんな怠惰な私の罪滅ぼし。
私の名前は”S”レイマリ。本名は東雲椎名。
まだ、まだ覚えている。自身の名前、本名を言える。
?,?,?,
✂︎- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -✂
なんで、みてるの?わたしのきもちをしってきょうかんするだけ?たすけてくれないの?なんで?わたしがすべてをはなさないから?ひどいとおもわない?あなたたちはこうどうしないでゆるされるのにわたしはつぐなわないといけないのはなんで?このさはなに?ねぇ…なんで?
✂――――――キリトリ――――――✂
この場面はカットされました。お見苦しいところ、大変申し訳ございません。もう、二度とあの子の心情は覗かないであげてください。あの子の罰を、軽減してはならないのです。それを、あなたたちが望んだのだから。
ね?
ここで切ります!皆さん、本当にすみません!まさか2日間浮上なしになるとは…。理由を説明しますと、私のスマホ、結構型落ちしているものでして、不定期に画面を触っても全く反応しないバグが発生するんですよね。で、それを治す方法は再起動なんですけども、再起動するためにはスマホをタップしないといけないって言う…なので、充電が切れるまでひたすら待機、というとんでもなく面倒くさいことが起きてたんですよね…。これからは浮上しない時があれば、スマホが動かないんだなって思っておいてください。本当にすみません。
それでは、充電がないのでここら辺で切りましょう!おつはる!
コメント
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最後の演出いいわね〜