テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
秋分の夜、繁華街の路地裏。
私は、逃げている彼を追っている。
絶対に、離れないように。
「なんで逃げるのかしら?あなた」
私はそう彼に言いながら、自慢の速度と跳躍で背後から彼に飛びつき抱きしめる。
彼はよろめきながらも、私から離れようと身を振る。
「ちょぉっと、逃がすわけないじゃん?」
私は振りほどかれないよう、しっかりと捕らえる。
「なんで逃げたの、?」
私は彼にそう囁く。
「え、いや….」
「「次は逃げません」、でしょ?」
私はそう言って懐から薬を取り出し、打ち込もうと腕を振る。
「あ、あぶない!」
そんな彼の声が聞こえたと同時に、彼が途轍もない力で私を突き飛ばした。
その次の瞬間。
私の目の前から、鈍い音が鳴った。
「え….?」
私は状況が理解できなかった。
目の前には、彼がいたところに看板があって。
その下には、おそらく彼のものである血が池をつくっていて。
私の中で、何かが壊れる音がした。
私のせいだ。
私のせいだ。
私のせいだ。
私のせいだ。
そんな言葉が脳を支配する。
そのまま、私はそれに従った。
……彼が死んでから、数十分後。
私は、終の夢を見た。
それは、彼に抱きしめられる夢。
そうして、私は、彼を求めて。
地獄へと、堕ちていった。
コメント
1件
うわあああ第3話読み終わったんだけどもう無理…😭💔 最初は余裕ぶった追いかける側だったのに、まさかあんな展開になるなんて思わなくて衝撃がデカすぎる…。「私のせいだ」って脳内が支配されていく描写、めっちゃリアルで胸が締め付けられたよ。最後の「地獄へ堕ちていった」で終わるのもエモすぎて言葉にならない、続きが気になりすぎて今夜眠れない…!💦