かくれんぼ。

『かくれんぼ。』全15話、文字数約88,000字……はちまんはっせん……？？ 本当によくぞ、お付き合いくださいました。

自分で自分に引いてしまう。一応これでも勤め人なんですけど……お仕事しているんですけど……暇人だと思われてますよねきっと笑

さて、このお話は『鬼ごっこ。』とは違う形でりょさんが離れるお話でしたが、いかがでしたでしょうか。おそらく読み手の皆様よりも私の方が「幸せな結末無理じゃん？？」ってなっていたのであのように物語を閉じることができて一番びっくりしています。

実は『鬼ごっこ。』よりも先にこちらの展開が浮かんでいたのですが、先に書き上がったのはあちらでした。病気を題材にしてしまった宿命なのか、 結末で救いが見えなくなってしまって、一度更新が止まりました。

なんも決めずに始めるからいつもそうなると分かっているのに、いつも勢いだけで始めてしまうんですよね。毎回そう言って苦しんでいるのにこいつ学習しないなぁ、と思われたことでしょう。

着手してまず書き上げたのはりょさんの病院のシーン（第6話）だったんです。そこに至るまでにどんだけかかってんのよ、そのあと終わるまでにどんだけかかってんのよって話ですよね。私もそう思います。

それでも待っていたと言ってくださる方がいて、感動した、涙が出た、と言ってくださる方もいて、私自身も作品も、とてもしあわせなことだと思いました。感情移入をしていただけるだけのリアリティが、このお話に多少なりあったことの証左かなと、嬉しく思います。

このお話は『Soranji』をひたすら聴きながら書きました。随所に漏れ出てたかな。

他のお話もひたすらに聴いている曲があったりします。イメージソングみたいな？ よかったら当ててみてください笑

それと各話タイトルにもちょこちょこ仕掛けがありましたがお気づきいただけましたでしょうか？笑

最終話の最後のシーンは「夜になったら中庭にお花を植えて」って10話で書いたから、『天国』のMVみたいな景色を思い浮かべていたんですが、書いているときに外で空を見上げて、向日葵だわ、と思いついてああなりました。いかにその場で決めているかよく分かるでしょう？

他にもその場で決まったシーンはいくつもあります。車で轢かれそうになるシーンもだし、3人でお風呂に入るシーンもそうです。私すごくないか？ とたまに自画自賛しています笑

裏話なんて語り始めたらまだまだあります。実はこのシーンは、とか、この展開じゃなくて本当は、とか。語らせて欲しい……語り足りない……座談会（？）ひらいてほしい……でも本当に長くなりすぎるので我慢します。

何はともあれ完結しました。メインストーリーは、ですが。（つまりそういうことです。いつもそうなんだけど描ききれないんですよねぇ、頭ん中とっ散らかっているせいで）

お話全体を通して、どうか永遠に、3人でやりたいことをやって笑って、楽しく、この世界を愛して生きてほしいという願いを込めました。

これで未完のお話が残すところ『大事に〜』と『ピアスに〜』のふたつになったかな？ 『小品集。』のセンシティブも忘れてはいないですよ？ リクエストいただいたやつももちろん頭の中にはありますとも。

毎度長編を書き切ると「疲れたー」となるんですが、下手したらその日のうちに「次はこれ書こ」となるのが自分のキショいところです。

シリアスみ強めなお話はしばらくお腹いっぱいだなと思うものの、ギャグみたいなのを書いたらきっと不穏なのが書きたくなるんだろうな、と思います。

今後のことは置いておいて、たくさんの方にお読みいただき、たくさん嬉しいお言葉を頂戴し、本当にしあわせです。以前の作品にも目を通していただいて、評価やコメントをくださる方にも感謝です。

余談ですが、書いたものを印刷してみようって思ってWordに全部まとめたら（普段はpagesで書いてます）、A4余白ギリにして340枚ありました。40万字超えてました。製本できちゃう、ほんとに。

あ、社長とチーフが好きだって言ってもらえたのも嬉しかったな。

また、次のお話でも会えることを願って。

2025.7.16

Kei