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テオside
あーあ、死んじまったなぁ……。
でも後悔はない。
ただ、触りたいのに……触れられない。
テオside『…ははっ、こんなに近いのに…触れられないなんて…ッ!』
触れたい、カラスバにッ!でも、もう触れられない。
俺は死んでしまったから……。
触れても…透ける身体。
ここに居るのに……ッ、触れらやしない。
”俺”だった冷たいモノを必死に抱き締めて静かに涙を流すカラスバを優しく後ろからハグをするような真似をする。
テオ『……俺も好きだって言いたかった。もっと、もっと…、キョウヤとカラスバと生きたかった…。ごめん、ごめんッ!』
独り泣きじゃくる様にしていれば足元に影が映る。
見ればゲンガーが影から悲しそうに見ていた。
テオ『……ゲンガー?そっか、お前はゴーストだから俺の事見えるんだな…。』
ゲンガーは悲しそうにゲッと鳴く。
テオ『…なぁ、ルカリオと協力して、俺の想い、伝えてくれるか?このまま伝えれないのは悔しい…、俺悪霊になっちまいそうだし…、最期の頼みだ、出来るか?』
俺の問にゲンガーは涙を浮かべながらゲッ!と強く頷いてくれた。
ありがとう。
カラスバside
冷たくなったテオを抱き締めているとテオの影からゲンガーが飛び出して来て
アカンッ!コイツはそっちに連れてくなッ!止めろッ!
カラスバ「テオに触んなッ!ペンドラーッ!出番やッ!!」
咄嗟にペンドラーを出したが
ペンドラーもゲンガーも動こうとしない。
何でや……?
ゲンガーの様子を見てみるとどこか様子が可笑しい。
カラスバ「…何や、お前さん野生やないのか?」
俺が問い掛ければゲンガーはウンウンと必死に顔を動かし手をゆっくり抱えているテオを指さす。
カラスバ「…テオのポケモン…なん?」
ゲンガーは悲しそうにゆっくりと頷く。
それからゲンガーはゆっくりと近付いてきてテオの腰に付いているモンスターボールを1つ掴みそのまま投げた。
ルカリオ「クオッ!」
出てきたのはルカリオで直ぐにテオの元に寄り添い悲しそうな顔をしながら忠義を果たす。
それからゲンガーと話していたら……。
ルカリオは俺の元へ来て
カラスバ「…何や…コイツは渡さん。絶対に、もう2度と離しとぉない…。」
身勝手だ……、テオのポケモンにこないな事言うの…、彼等の方が長い間暮らしているのに……。
ルカリオはそのままゆっくりと俺と同じ目線にしゃがみこんで
指先をテオに向けそれから俺にも向けた。
カラスバ「何やの…、わからへん。」
ルカリオはそれから俺の後ろに周り背後からハグをしてきた。
カラスバ「……何や、今この瞬間テオが俺にハグ…しとんの?」
ルカリオ「グルっ」
カラスバ「ホンマに何処まで俺を悲しませる気や……、てかズルいわ、ポケモンにこないな事させて…。」
テオの頬をゆっくり撫でて
カラスバ「…なぁ、またいつか……来世で出逢えるやろうか…。俺はお前を、お前との人生歩みたいねん……。だから…、また俺と会ってくれな……。」
それから葬式は色んな地方から沢山の人が来た。
皆悲しみ、嘘だと泣きじゃくったり、崩れ落ちる人も居た。
カラスバ「全て終わったで……、なぁ、お前さんは死ぬ間際何を思っとったんやろな…、まぁ死ぬとは思わんかったんやろぅな……。あーあ、カラスバさんの心ポッカリやわ……、悲しゅうてしょうがないわァ……。なぁ、俺もこのビルから落ちたらお前んとこ行けるんかなぁ……。」
ビルのフェンスを越えてギリギリで立つ。
このまま落ちればお前に会いに……。
テオ『ダメだよ。』
バッと後ろを振り向けばテオが居て……。
カラスバ「ほ、ホンマにテオなんか??」
テオ『正真正銘、テオだ。』
ヘラっと笑ってみせる顔が愛らしくて…そのままフェンスを飛び越えて抱き着く。
カラスバ「なぁ、なあっ!死んだなん…嘘やんな?ドッキリかなんかやろッ!?」
テオ『……いや、俺は死んだ。だから最期に逢いに来たんだ。』
カラスバ「嫌や…、離しとうないッ!」
ギュッと抱き寄せればテオは
テオ「うん、俺も離れたく無かった…、離れるつもりもなかった。でもな、このままカラスバがマイナスな気持ちになっちまうとゴーストポケモンに入られちまう、それはダメだ、カラスバはこのまま強く生きてくれ。あ、あと俺のポケモンはカラスバが見てくれよ…、俺の子達だからきっとカラスバも気に入るから。」
カラスバ「何でや…自分のポケモンくらい自分で見やァよッ!」
テオ『…うん、ごめん。ほらもう泣くなって、大丈夫。俺が居なくてもカラスバは前を向ける。』
カラスバ「無理やって…ッ、好きな人亡くして前なん向けへんッ!」
テオは呆れながらも優しい顔をして
テオ『ならこれあげる。』
テオは首に下げていたネックレスを俺に渡してきた。
カラスバ「何でッ。」
テオ『それな、俺の宝物なんだ。ずっと肌身離さず着けてた、まぁ御守り?みたいなもんさ。それあげるよ。』
カラスバ「んな大切なモンッ!!」
テオ『良いの、それか。そうだなぁ、俺がまた生まれ変わったら分かるようにカラスバのそのネクタイ頂戴?』
カラスバ「こんなんで良いならいくらでもやるッ!!絶対ッ!!生まれ変わって来いよッ!!」
テオ『ははっ!勿論!大好きだよ、今までも、これからも!』
テオはそう告げて消えて逝った。
テオがいた所は何も無い空間。
それでも強く生きようと思った。いつか……テオと逢えるかもしれへんから…何が何でも生きてやる……。