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抱えられた身体が、ベッドにゆっくりと横たえられる。
髪が掻き上げられ、耳の縁が片手で捕らえられると、
「……おあずけの分、加減ができないかもしれない」
囁きが甘ったるく耳へ吹き込まれた。
「……ん…」低い声音とともに吹きかかる吐息が、鼓膜を震わせる。
私の服を脱がせながら、彼がシャツのボタンを外すと、胸が開かれて互いの肌が触れ合った。
ブラのホックが取られ、片手で胸の膨らみが下から掴み上げられる。
「あっ…ん…」
手の中で強く揉みしだかれると、抑え切れない声が漏れた……。
プレゼントをしたメガネが彼の顔にあまりに嵌っていて、いつもと違う表情を見せる。
それが信じられないくらいに格好良くて、まともに向き合うことさえもできないでいると、
「ちゃんとこっちを見ていなさい」
投げかけられた声が、クールさに拍車をかけるフレームに相まって、咎められているようにも聞こえて、
「見れない……あなたがかっこ良すぎて」
一瞬びくりとしたせいで、普段ならはっきりとは言えないような本音がついこぼれた。
「見慣れないフレームに戸惑いがあるのなら、外しましょうか?」と、彼がメガネを取る。
裸眼になれば真っ直ぐに顔が見られるかと思ったけれど、あんまり変わらなくて……レンズ越しではない分、よけいに気恥ずかしさが募っただけだった。
「どこを、見ているんです?」
切れ上がって冷ややかにも見える眼差しに囚われて、ぞくりと身悶える。
かつてを思い出しそうにもなって、
「……一臣さ…ん…」
震え声で呼ぶと、
「……何を、怯えているのです?」
右手は胸を鷲掴んだままで、左手で私の顎を捕らえ、
「何も怖れずに、私を受け入れればいい」
その美しく整った顔を迫らせて、「キスが、ほしいですか?」と、薄く微笑った。