夢を見た。
綺麗なお社と満開の桜の花、息をのむほどにその景色は美しく儚げだった。桜の下で、誰かが立っていた。
顔は見えないが、背は高く青と黒が混じった綺麗な髪と青く光る耳飾りが風で揺れた。
私は、思はず声に出して「綺麗」と一言出してしまった。それに気づいたのか、背の高い人?は私に向かって何かを言っていた。
(?なんて言っているの?)私は、その人に近づこうとすると、桜の木が大きく揺れて、花びらが視界を奪い、そこで私は夢から目を覚ました。
「夢、、、」とあみは、ベットから体をゆっくりと起こし、あと5分後に鳴るスマホのアラームを止め、時間を見ると5時ちょうどを指していた。(やば、、、)と自分の部屋を出て父親の朝ごはんとお弁当を作った。
「おはよ。」
「お父さん、おはよ。ごはんとお弁当できてるから」
洗い物をしながらあみは父親に言った。
「いつも、悪いな。そうだ今日は、帰り優(ゆう)のところに行ってくるから、晩飯はいらない」
「わかった。今の治療で少しは良くなればいいけど」
「そうだな、、おっと、、そろそろ行くな。」
「うん!!いってらっしゃい。」あみは父に声をかけた。
父が出た後、休む暇もなく掃除と洗濯と仕事に行く準備を始めた。
全てが終わると、カバンを持ちあみが働いている(清掃の仕事)に向かった。
「おはようございます。」あみが挨拶をすると、もう来ている仕事仲間が「おはよ。あみちゃん」と声をかけてきた。
「あみちゃん。弟君は大丈夫なの?」
「なんとも、、、言えないです。」
弟の優は、小さい頃から体が弱く何度も入退院を繰り返している。母親は優が生まれてすぐに他の男と出ていた。