最初はただの一目惚れだった。
貴方を追いかけているうちにどうしようもなく好きになって居た自分がいたの。
誰に対しても優しくて…そんな貴方が好きだった。
好きで好きでたまらなくて貴方のことを考えるだけで幸せだったの。
「好きです。」
ふと零してしまった言葉。
貴方はそれを大切に拾うかのように「俺も…好きだ。」と言った。
とにかく幸せだった。一生隣に居て欲しいと、ずっと離れないで居て欲しいと、そう心から思った。
けれどある日を境に貴方のことを避けるようになってしまった。
「一緒に帰らない?」
「手…繋ぎたい」
「ずっと触れていたい。」
鳥肌が立った…。気持ち悪い…。どうしよう…。
動悸が止まらなかった。胃がキリキリと痛み、呼吸が出来なかった。
「___もしかしてッ…、」
私はスマホを取り、調べた。
「……っ、 」
【 蛙化現象 】
元々知っては居たが、それに対して批判的な意見しかなく見て見ぬふりをしてきたもの。
自分がなると思わなかった。
(どうしよう、最低だ、私、最低だ…っ、)
マイナスな感情ばかりが渦を巻いていく。
私はその感情を全て薬で濁した。まるで投げ出すように。逃げるように。
愛していたのに、私が愛していたのは___。
私を好きじゃない貴方。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!