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実のところ、わからせ団のボス、ギンジローちゃんの真の目的はカムイちゃんをわからせることではありませんでした。
「おぼえてるおねえちゃん?」
「私たちここでよく遊んだよね。」
彼女の真の目的、それはカムイちゃんに
存在しない思い出を植え付け、
偽の妹から真の妹になることでした。
カムイちゃん、思わず吼えました。
「あたし妹いねぇぇんですけどぉぉぉ!!!!」
そこでレフェリー君がピピーと笛を吹いて
最後の戦いが始まりました。
「いくよ!!おねえちゃん!!!」
ギンジローちゃんが四方八方から漆黒のビームを放ちました。
カムイちゃん、そのビームを高速で避け、四足でギンジローちゃんの 背後にまわり、投げようとしました。
しかしカムイちゃんの前腕はギンジローちゃんの体をするりとすり抜けました。
ギンジローちゃんの能力は《フィクションをわからせる能力》。彼女に実体などありません。
なら世界をわからせてギンジローちゃんを
この世界から追放しようと考えたカムイちゃん。
が、ダメ。
彼女は世界に、架空に、フィクションに、
物語に、愛されていました。
「覚えてる?おねえちゃん。」
「それマジでヤメロォ!!!!!」
おやおや、すっかり神としての威厳を
忘れてキレ散らかすカムイちゃん。
「あの時のダーリンさんのおかげで、
今の私たちがあるんだよね。」
「コロス!!!!マジでコロス!!!!!」
顔真っ赤で腕をぶんぶん振り回すカムイちゃん。
おや、カムイちゃん、どうしたのでしょうか?
自らの頭をなんどもなんども地面に打ち解けております。
「きっもいきっもいきっもいまじできっもい
なんなんだコイツまじでよぉ…..。」
知ってますか、カムイちゃん。
その感情は姉が妹に抱く質量を持った
感情なのですよ。
「クマクマーバスター!!!」
「あん♡」
ギンジローちゃんはカムイちゃんに投げられ
ながら喘ぎました。
「喘ぐなぶちころすぞぉ!!!!」
カムイちゃん、ガチギレです。
「てか消せ!!!!わたしのわからせ動画今消せすぐ消せさっさとけせぇ!!!あとおまえんとこのキッショイロボさっさと爆破しろぉ!!!!」
「やーだよーだ。」
こうしてすっかり仲良し姉妹になった
カムイちゃんとギンジローちゃん。
彼女達やダーリンやわからせ団やかよわい
生命達はいつまでもいつまでもいつまでも
幸せに暮らしましたとさ。
めでたしめでたし