TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

12月の失恋

一覧ページ

「12月の失恋」のメインビジュアル

12月の失恋

1 - kiis 幼少捏造 片想い

♥

121

2024年10月30日

シェアするシェアする
報告する

⚠️注意⚠️


カイ潔・年齢操作


モブ潔要素🐜・過去捏造


※潔がミヒ呼び


🌱‬=潔世一 🌹=ミヒャエル・カイザー

——-❁ ❁ ❁——-













ー 幸せの1歩手前、俺にはとても心地よく感じてしまった。



小さい頃から近所に住んでいた潔世一という青年によく面倒を見てくれていた男がいた。

俺はソイツに齢6歳で恋をしてしまった。

何度も「好きだ」「付き合え」なんて言っても所詮子供の戯言にしか過ぎない。かえってくる返事は決まって「大きくなったらな。」だった。


そんな俺ももう17歳。成人年齢一歩手前で俺は11年片想いしてきた相手の秘密を知ってしまった。

あの男、潔世一は







知らない男を喰っていた







腸が煮えくり返った。

唇を噛み締めながらその事実をじっくりと感じ取った。

正直、脳血管がはち切れそうな程気が狂ったさ。

11年、片思いして11年のアイツは知らない男を喰っていた??そんな事実だけでも かなりキツイ、普通の人ならきっとココで失恋でもするんだろう。でも、どうしてか


俺はまだ世一が好きだった。

🌹「オイ、何であんな事してるんだ」


世一の話を聞こうと必死で腕を掴んで

力加減など忘れて掴み離さない。


‪🌱‬「痛ッ!!いたいってミヒ、話すから一旦離せっての!」


パッと手を離すとほんとに痛かったのか掴んだ方の腕を撫で回した。


‪🌱‬「もー。ミヒは相変わらず力強いなぁ、俺の倍以上あんじゃん」


だなんてヘラヘラと笑うお前をいつもならスルーして見過ごしただろう。でも今日は違う


🌹「話を逸らすな。…なんであんな事をしている?」


世一はぽかーんとした表情で俺を見つめる

‪🌱‬「えー…そんな事気になんの〜?まさかミヒ…そういう…!?」


🌹「クソ茶化すな。マジメな話だ。」


そう言うとさっきの雰囲気は消え、

世一は「あー知ってたのか」みたいな表情で俯いた。


‪🌱‬「…そっか。見たんだな」


🌹「不本意……だがな。」

世一の言葉を待ち、思わず唾を飲み込む



‪🌱‬「俺…愛し方がわかんないっぽくてさ。」

頭を掻きながら言いにくそうに語った。


‪🌱‬「男を幾ら喰っても、ぽっかり空いた心埋まんなくてさー…」

‪🌱‬「でもやめる気もないし、やめたいとも思わなかったからさ。」

なんて苦しそうな笑顔で俺の方を向いた


何も言うことができなかった。

11年も連れ添った幼なじみが失恋していたという事実も、男を喰っていた事実もあるということを俺は何も知らなかったからだ。


‪🌱‬「まー…引くよな。ゴメン、こんな話して。」


なんて話をしたのは俺なのにいつも自分から謝ってくる癖も、不安な時は頭を搔く癖も

全部俺が知っているのに


‪🌱‬「ミヒ…?大丈夫か?」

ハッと正気になり、世一の手が俺に触れるのに気づくと何故か泣いていた


‪🌱‬「ミヒは相変わらず泣き虫なんだから…」

大丈夫と声をかけて涙で濡れた頬を優しく撫でてくれた。

世一はあの頃のままだと、勘違いしてた俺がバカみたいで泣けてきた。




🌹「世一、いい加減撫でるのを辞めろ…

俺ももう子供じゃないんだ。」

そういい、涙で濡れた世一の手を取る。


‪🌱‬「…そう…だな。」

何かに気づいたのか少し言葉を詰まらせながら

ゆっくりと手を下ろした



時計の針はいつの間にか12時を過ぎていた。


昨日の日付は12月23日……




🌹「…俺、世一が好きだ。」

11年間ずっと溜めてた。18歳、成人になったらどうしても言いたかった。

突然の言葉に世一もビックリしたのか目を丸く見開いた。

…どうやら、俺が思っていたよりも 世一の反応は悪かったようで思わず消えてしまいたくなった。


🌹「ッ、すまん…今のは……」

自分が言ったことに気が付き、どう言い訳しようかなんて考えてた。俺は世一が好きなのに言い訳もクソも何もねぇだろ…なんて考えが矛盾していた。


‪🌱‬「…ミヒ。」

そういってさっきの驚いた表情とは一変し、

グイッと俺の服を掴んで引き寄せて

唇に口付けした。


世一は俺を認めてくれたんだ。そう認識して抵抗する気もなく、世一にされるがまま舌を絡ませながら長く口付けをした。




🌹「世一…俺、、」

世一の言葉を待つように恍惚の表情で世一の目を見た。


‪🌱‬「…ミヒ。」

俺の胸に手を置いて、ニッコリと笑い

言い放った。












俺じゃお前を好きになれねぇよ。









暗く澱んでしまったあの頃とは違う目の世一の笑顔が今でも脳裏に焼き付いて離れない

あれが一生で最後の恋であり、失恋だった。


この作品はいかがでしたか?

121

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚