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ある少年と白狼の話。
wnの前世。ruの昔。
⚠️二次創作です。ご本人様には全く関係ございません。
⚠️まだまだハマり始めて時を得ていないものが作成しています。全ての配信を追っているわけではないので解釈の違いがあると思います。ご了承ください。
⚠️一応腐注意。(そういう表現はないと思いますが警戒はしておいてください)
⚠️死亡の描写が出てきます。苦手な方は回れ右。
⚠️初心者が作成しています。誤字脱字。設定が矛盾していたり表現が違うことがあると思いますがご了承お願いします。
小柳ロウは長命者である。それ故に出会いも別れも多かった。
これはもう随分と昔の話だ。
その時白狼の小柳ロウは山の中の小屋で1人でひっそりと暮らしていた。
山の麓には小さな村があった。人もそこまで多くない。あと50年もすれば滅ぶであろう村。
今日も白狼はそんな村を守り続けなければならなかった。
そうは言っても村人が勝手に白狼を神だと崇め奉り祈りを捧げていただけだった。
だが白狼は村人からもらう食い物などで生きていた為自らが夜に動き村を守っていた。
ある夜小柳ロウの家に誰かが尋ねてきた。
「夜分遅くにごめんなさい」
「誰だ」
「村の中で生贄として選ばれてきました」
「生贄、、?」
戸を開けるとそこには桃色の髪をし爬虫類のような瞳孔を持った齢14頃であろう男が立っていた。
「待て待て。今まで生贄なんてなかっただろ」
「村のおじいちゃんたちが『最近は不作が続く、、白狼様がお気に召しておられない。生贄を出さなくて』って言ってて僕が選ばれました」
「おいおい俺に不作は無理だって」
「白狼様って神様?」
「ちげぇよただの狼」
「でも人間、」
「なんで言えばいいんだよ、、」
突然の訪問者に戸惑いながら生贄ということは村に返すわけにもいかないと思いとりあえず泊まることにした。
「白狼様ご飯食べた?」
「、、なぁその白狼様やめてくんね?」
「えー、なんて呼べばいいの」
「ロウでいいよ」
「ロウ?かっこいい名前だね!!」
「そりゃどうも」
「お前名前は?」
「僕赤城ウェン!」
「赤城って、お前あの村の村長の、、」
「うん!孫孫!」
「あいつ自分の孫生贄に出したのかよ」
「僕普通じゃないんだって。髪もこんなんだし目だってまともじゃない」
「髪も目もいいのにな」
「え」
「別に変でもなんでもねぇ気がするんだが」
「、、、何食べたい」
「いやいいよ飯は。ウェンなんか食った?」
「いや?来る途中に山葡萄だけ」
「腹減ってるだろ握り飯食っていいぞ」
「ありがと」
翌日になっても帰ろうとしないウェンを見てロウは諦めて住まわせることにした。
それからの生活は充実していた。
ウェンはロウの村の警備が終わって帰れば食事も風呂も用意していた。
毎日家の掃除をしてし近くに山菜を取りにも行った。
お互い心を開きなんでも言い合えるようになった頃珍しくウェンとロウで喧嘩をした
「だーかーら!!僕だって戦えるって言ってんじゃん!!!」
「お前はニンゲンだろ!!!白狼の俺と違って回復も遅い。戦いに行って切られたらどうするんだよ!」
「僕そんなに弱くない!」
「お前は俺からしたら弱い!俺からしたらまだまだ赤子なんだよ!」
「っ、!もう知らない!!」
「あっ!おい!ウェン!!!」
ロウが毎日夜遅くまで村を警備しているのを1人で待つのが嫌になったウェンは「自分も連れて行って」と頼んだ。
しかしロウはそれを許さなかった。
ロウはただウェンを守りたかっただけだった。
だがウェンにはうまく伝わらないままヒートアップしウェンは家を出て行ってしまった。
いつか帰ってくるだろうと放っておくと夜の9時頃戸を叩く音が聞こえた。
やっとウェンが帰ってきたかと思い戸を開けるとそこには大きな布を抱えた麓の村の村長がいた。
「、、なんでここにいる」
「あぁ、白狼様、、どうか村をお救いください、、、今や村は飢饉の真っ只中。畑の作物は身を付けぬまま枯れていきます、前回送った生贄は気に入っていただけなかったようなので少々『加工』を施しました。お納めください」
村長は小柳に布を押し付け足早に去って行った。
やたらと重たい布。そして何か複数入ったもの。
生贄が気に入らなかったから『加工』したと言った村長の言葉が妙に引っかかり布を開けてみることにした。
床に置き布の折り目を一枚ぱらりと剥がした時。小柳は思考が停止した。
人の手だ。
もう一枚剥がした時。小柳は目を逸らした。
胴だ。
痩せてはいるが健康ではある太さの胴。
もう一枚剥がした時。小柳は絶句した。
よく見知った桜色の髪だ。
癖があるが柔らかな桜色で小柳が1番触れた髪だった。
布を全て剥がした。
小柳は思考を捨てた。
そこには数刻前に出て行った男。
赤城ウェンの変わり果てた姿があった。
そこからの記憶はない。
気がつくと村は燃え人々の絶叫が聞こえた。
小柳は刀を持ちもう片手には村長の首を持っていた。
夜が明けた。
その時小柳は村の真ん中に立っていた。
周りには女子供も含め数十名の死体があった。
小柳は山へ戻り頂上の桜の木の根元にウェンを埋めた。
季節が巡りやがて桜が咲いた。
ウェンの髪にのように柔らかな花びらたちが小柳の家の方へ飛んでゆく。
まるで小柳の元へ帰ってきたかのように。
それからも小柳は春を待ち続けた。
時は流れ現代。
今日はディティカとオリエンスの顔合わせの日。
昔からは想像できないほど街は栄え小柳の周りにも賑やかな仲間が集まった。
「小柳くんそろそろオリエンス来るんでこっちきてください」
「うい」
「小柳ー!何窓の外見てんのー?黄昏てんの?」
「いいだろ別に」
ずっと1人でいた小柳からしたら騒がしすぎるぐらいだが別に嫌ではない。星導は小柳と同じく長命者だが記憶はないのである意味若手だ。
伊波も叢雲もちゃんとした人間でいつか別れが来るが今は考えなくてもいいかと思う。
昔よりも治安も防衛の策も発達しているから安全な方だろう。
不意に扉が叩かれる
「しつれーしまーす!」
元気に入ってきたのはオリエンス
1番最初に黄髪でそれに青のメッシュが入った男が入ってきた。彼は緋八マナだろう
2番目に茶髪の男が入ってきた。彼は佐伯イッテツだろう。
3番目に背の高いガタイのいい男が入ってきた。彼は宇佐美リトだろう。
最後 鮮やかな桜色の髪をした男が入ってきた。
小柳は息を呑んだ。そんな小柳をみて桜色の髪の男は小柳の方をじっと見つめた。
爬虫類のような瞳孔で見つめられ小柳はふと涙が溢れた。
「小柳くん?!」
「オオカミ!?どないしたん?!」
「小柳?!」
ディティカのメンバーは小柳が突然泣き出したことに驚きを隠せない。
そんな小柳を見て桜色の髪の男は小柳の方へと歩いて行った。
「ロウ」
懐かしい声でそう呼ばれた。
小柳はその男から目を離さなかった。
「ごめんねロウ。僕を守ろうとしてくれてたんだよね。」
「ごめんねロウ。あの時出て行っちゃって。」
「ごめんねロウ。帰れなくて」
小柳は男の腕を掴みまるで幼子のように泣いた。
周りのメンバーたちの目も気にせず泣いた。
「ありがとう。ロウ」
そういい男は小柳を抱きしめる。
「ウェン、、、っ、」
名前を呼び抱きしめ返す。
「おかえり、、ウェン」
二度と離れないように。強く。強く抱きしめる。
「ただいま。ロウ」
数100年振りの帰宅だった。
………………………………………………………
おまけ【その後】(会話のみ)
マナ「そろそろ説明してもらってええか」
るべ「俺たちなんもわからないんですけど」
ウェン「えっと説明が長くなっちゃうんだけど、、、簡単に言えば僕の前世、の話なんだけど。、、、、、、、、
ウェン「、、まぁという感じです」
カゲツ「そんなことあるんや」
イッテツ「それにしても前世ウェンくんの話惨すぎない?」
ライ「いやそれな???えぐ」
ロウ「ウェンごめん俺あの村滅ぼした」
ウェン「だろうなとは思ったよ」
マナ「ちなみにお前らはいつまでその体制なん」
ウェン「だってロウが離してくれない」
ロウ「、、、」
るべ「小柳くんいい加減離してあげてくださいよ」
ロウ「嫌だ」
リト「まぁ前世の別れがそんな形なら離したくなくなるわな」
ウェン「ロウ大丈夫だよ。僕もうロウから離れないから。」
ロウ「ん、」
マナ「こりゃロウのウェン離れは無理そうやな。」