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「?うん、行ったよ。一緒に行けばよかったのに孝介くんが先に行っちゃうから」
「一緒に?なんで?」
「なんでって…何が?」
「シャワーするのに、お風呂入るのに!」
「でも濡れたままで待ってたら風邪ひいちゃうかもしれないし。狭くなるけどしょうがないよ」
「だってシャワーするから脱ぐのに!?」
あぁ、そっか。孝介くん、 一人っ子だから誰かと一緒にお風呂、に慣れてないのか。
「孝介くん、兄弟がいないからわからないんだ。時間節約のためだよ。えーと効率的?」
僕の方を見ながら、まだ何か言いたそうだったけど少しは落ち着いてきたみたい。
座ってタオルで頭を拭き始めた。
そのうちお姉ちゃんも戻ってきた。
「孝介、温まった?なんか出るの早くない?」
「お姉ちゃんは…シャンプーまでしてる?」
「へへ、今洗っちゃえば今日はもうお風呂いいでしょ?」
「ちゃっかりしてる!」
「僕はまた後で入ってもいいし」なんか声が裏返ってる。
お姉ちゃんは何かあったのか?という顔をする。
「お姉ちゃん、孝介くんは兄弟がいないから誰かとお風呂入るの慣れてないんだよ」
「違っ!」
「あ、そっか。邪魔だった?」
「ううん!全然!邪魔とかじゃないし!」
「お姉ちゃん、うちでも僕がゆっくりお風呂に入ってると勝手に入ってきて洗い始めるし、自己チューなんだよ」
「ご~め~ん!入りたくなったら待てないの!」
僕たちのやり取りを聞いていた孝介くんがぷっと吹き出す。
「孝介くん、嫌だったら嫌だって言った方がいいからね」
「え!ごめん!」
「あはは、嫌じゃないよ。ちょっと驚いただけだから。確かにうちだといつも一人だからさ 」
いつもの孝介くんの笑顔に戻った。
そしてシャワーを浴びて、着替えをしてさっぱりした二人と、夕飯に呼ばれるまで二階でごろごろして過ごした。
夕飯のあとは食休みにいつものトランプをして暇潰しをしたけど、すぐに飽きてしまった。
すると孝介くんが、こっちの方がいいかな?と言ってゲームを出してくれた。さすが!
僕は飛び付きたかったけど、お姉ちゃんがゲームを貸してもらうならお風呂が先!というので、先にお風呂に行かなきゃいけなくなった。
僕はゲームがしたい一心でさっと洗い、ざっと温まり短時間で部屋に舞い戻る。
「うわっ、あんた本当はそんなに早くお風呂出られるんだ…」
しまった…いつも遊んでるのがバレちゃった…
それでも約束通りお風呂を済ませたので、孝介くんからゲームを借りるのをOKしてもらった。
僕はさっきの続きと、違うゲームとに目移りしながらどうしようかと悩んでいると、孝介くんがお風呂に行ってくるね、と部屋を出ていった。
お姉ちゃんは僕がするゲームを見ようと思ったのかもしれないけど、なかなか決められず、なかなか始めないので暇そうに布団に転がったあと、
「あたしももう一回温まろっかな…」
と言ったから、
「行ってらっしゃい!」と言っといた。
温まるだけなら髪を濡らさなきゃいいだけだし。
夢中でゲームをしてた。
気付いたら僕の後ろの布団に二人が座っていた。
「わっ、いつ戻ってきたの? 」
「えっ!あぁ、さっき…ゲームに夢中だったからそっとしといたんだ」
「そうなんだ。…二人とも顔が赤くない? 」
「今日はお風呂、結構熱かったんだよ!ね? 」
「うん、おばあちゃんちじゃ珍しいよね!」
そうだったっけ?普通だったと思うけど…
ま、感じ方は人それぞれか。
お風呂上がりからゲームをして…わっ、結構やってたんだ。普段しないゲームばかりだから頭が疲れたみたい。
お姉ちゃんたちももう寝ると言うので僕も寝ることにする。
明日…バイバイの前にもう一回ゲームしたい…な…
コメント
6件
すごいなんかもう、語彙力無くした… ノベル書くの上手すぎてリスペクト案件だよもう…
読みました。
読了しました。第8話、おばあちゃんちでの夏休みの空気感がとても良かったです。孝介くんが一人っ子で、姉弟の「効率的」なお風呂事情に戸惑うシーン、思わずクスッとしました。終盤の「二人とも顔が赤くない?」の一文がさりげなくて、何かあったのかな?と妄想が膨らみますね。はしゃぎ疲れて眠る前の、少し寂しいけれど温かい余韻が素敵なエピソードでした。