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クドリガ公爵家での夜会から数日が過ぎたころ。

ティルダがスクライン公爵から本土の別邸に来るよう呼び出された。

おそらく、私がリタとして本当にちゃんとやれているのか、ティルダからも直接確認を取ろうと考えているんだろう。

「それでは、いってまいります」

薄い外出用のケープを腕にかけたティルダが、私の部屋の扉を背にして一礼する。

「いってらっしゃい、ティルダ。気をつけてね」

「はい」

(ユージーン王に身代わりがバレてること、ティルダには気づかれてないし……きっとうまく話してくれるよね)

そう信じて送り出そうとしたとき、私の背後から軽やかな声がティルダを引き止めた。

「ティルダ、僕のおつかいも忘れないでね」

家庭教師のためにやってきていたイルバートさんだ。

微笑みつつも挑戦的な目を向けるイルバートさんをあしらうように、ティルダは鼻を鳴らす。

「ご心配なく。リタ様の学習用の本********

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身代わりで嫁いだ冷酷国王は初恋相手でした

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