1時半
「こんにちは、東堂です」
『はーい、今開けるね〜』
あ、優しそう。そう思った。
ゥイーン
横にあったドアが開いた。そこを抜けて、3階に上がった。
(え〜と、205室、205室)
あった。インターホンはなく、ノックした。
「東堂でーす!来まし」
ガチャッドンッ
いてて…いきなり開いたドアに反応できずぶつかって倒れてしまった。
「だ、大丈夫…?」
顔を上げて、大丈夫です。と言いたかった…が
「イケメン…?」
「え?」
あまりの顔の良さにビビってしまった。
「あ、あー💦えと、すいませんでした。」
「いや、ハハッイケメンって言ってくれるなんて
ありがとニコッ」
うっ眩しい
「あ、そそ、君が東堂くん?」
「はいっ!」
この人が主人…優しそうで安心した。
「とりあえず入って」
「はいっ」
うわ、とても広い部屋。マンションの外見からもそうだったが、金持ちだろう。綺麗である。
「いきなりなんだけど、ごめん今から仕事で」
「はい、わかりました(*^^*)」
「(可愛っぃ)1ヶ月よろしくね♡」
……え?1ヶ月?
「あれ、忘れた?住み込みで、とりあえず1ヶ月よろしくって、」
忘れてた。そうだ契約の時言っていた
「……すいません忘れてました…。(. .)」
「落ち込まないでっ俺と暮らすの嫌?」
「いやっそうじゃないです!
ただ、荷物忘れちゃってアハハッ」
荷物、着替え、ほぼ掃除用具以外全て置いてきてしまった。
「わかった!じゃ、普通に鍵渡しとくねニコッ」
「はいっありがとうございます助かります!」
わざわざの笑顔が可愛い。
「あ、後五十嵐さん」
「?誰?それ」
「え?だって契約書に」
「違うよw嘘のみょーじ」
「え?」
どういうことだろう。不正という事か?何か事情が?
「あ、仕事上いろいろあってw」
なるほど、じゃあと、付け足した。
「本当の苗字は…」
「真」
「え」
「ま、こ、と!」
「いや、苗字じゃ」
「だって、苗字いったら、苗字で呼ぶでしょ?」
「あっだって」
雇い主だし、主人だし。でも、なるほどと思った。頭はいいんだな。この方。
「後、外で俺を見つけても絶対声かけないようにね」
「っはい」
何故だろう、「俺」の所からハスキートーンになっていた。仕事に向けてだろうか。さっきよりカッコイイ声。
「じゃあね👋」
「あっはい!頑張ってください!」
「うんっ(可愛い。いい子だな)」
ガチャンッ。
行ってしまった。だいぶ喋っちゃったしギリギリになっちゃったかも。大丈夫だろうか
2時
とりあえず、先に部屋を確認しよう。少しでも荷物を置いてから出よう。そして、この家の配置を見ておこうと、
さて、あ、分かりやすくテープ貼ってくれてる優しい。
ガチャッ…おー広い綺麗にしてある。片付けてくれたのかなと想像しながら、荷物を置く。
ふぅ
「さてと、そろそろ出るかな」
玄関に向かった時だった。
ガチャン
なんだろとキッチンに向かってみた。
「なに、これ、」
あまり見ない量の食器にコップやフォークがキッチンの流し台に置いてあった。パーティでもやっていたのだろうか。
「……やるか」
ゴシゴシと泡を立て、洗いながら、いろいろ考えた。
なんか見たことがある…。同僚の客とかだったのだろうか。テレビで見た?でもあまりテレビを見ないから分からない。
3時少し前
よし、終わった。
棚とかはあまりこってないらしい。案外普通? 可愛い人だったし。可愛いクッションもあったし。 って関係ないか
ピピッ
「!?」
何かがなったなんだろ リビングからだっ
タッタッタッ