テラーノベル
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「なぁ兄貴、最近彼女とは上手くやってんのか?」
「あぁ、毎日連絡とってるよ」
「毎日連絡するだけじゃ捨てられちまうぞ」
「は?何言ってんだ弟」
帰り道弟が何気なく言った言葉に
内心ドキッとした
数ヶ月前
放課後弟と夕飯の買い物してる時ぼーっと商品棚を見てた時だった
🌸「あの、レッドくん…」
この間街で買い物してた時、変なオッサンに女の子が絡まれてるのを見て、すまない先生が困っている人を見たら助けるとかなんとか言ってたのを思い出したんでなんとなくで助けたんだが…
その時の子がいた
でも十中八九こういうのはめんどくせーから知らんふりでもする
「あ?誰だお前」
🌸「隣町の学校に通ってる🌸っていいます、先日、買い物してる時に貴方に助けてもらって」
「あーあの時の、で、俺に何の用だ?」
🌸「レッドくんの事が好きになりました。お付き合いしてください!!!」
「えっ、えっ、は?」
めんどくせーけど
好意を向けられるのは悪くねぇ
「分かった、付き合えばいいんだな」
🌸「え!いいんですか?!」
いや、お前が言ったんだろ
🌸「やったー!ダメ元で言ってみるものですね!よろしくお願いしますレッドくん」
とあまりに嬉しそうに微笑むもんだから悪くねぇなって思った
それから連絡先を交換し何度かやり取りは続けていた
最初は連絡なんてとめんどくさかったが
今じゃ自分でも驚く位珍しく毎日してる
むしろ、最近は🌸の事を好きになってきている
「兄貴は見た目はいいからな、思ったのと違う!とかであっさりフラれたりして!」
「うるせぇ弟」
🌸は俺を好きと言っていたが、毎日連絡とってくる俺は思っていたのと違うとか考えているのか?
クールだと思われてるならクールな俺でいた方がいいのか?
「兄貴、🌸ちゃんとデートしないのか?」
「デート?」
「毎日連絡だけじゃつまらないだろ、たまには二人でどっか出かけて来いよ」
弟、なかなか冴えてるじゃねぇか
でもどこに行くのが正解なんだ
「兄貴と🌸ちゃんが出会った所行ってきたらどうだ?ショッピングモールだっけ?」
お前俺の心読んでんのか
まぁちょうど困ってたし使わせてもらうか
ポケットからスマホを取り出し🌸にメッセージを送る
『🌸、日曜日にショッピングモール行くぞ』
既読がなかなかつかない事に焦る
いつもなら即付くだろう、なんでつかねぇんだ
「返事きた?」
スマホを見つめたまま固まってる俺を見て弟が声をかけてくる
面白がってんじゃねぇぞ
と言おうとしたが、弟も心配そうに俺をみていた
「まぁ、忙しいかもな、弟、帰って」
\ピコン♪/
軽快な通知音、🌸からかと即スマホを見た
『はぁーーー!!レッド、今度俺の屋敷でパーティがあるのだが、セキュリティを見て欲しい』
「マネーかよ!!!!!!!」
🌸じゃない事に落胆しつつ
タイミングの悪いマネーへの怒りがわいた
「兄貴、🌸ちゃんの事結構好きだろ」
一部始終をみていた弟に茶化される
そうだ、俺自身が1番驚く位、俺は🌸が好きだ
\ピコン♪/
『レッドくんとショッピングモール?!行く!!喜んでいきまーーーす!』
俺の気持ちなんてこれっぽっちも知らない🌸からの返事に小さくガッツポーズした
「ところで兄貴は自分も好きだと伝えたのか?」
「あっ」
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