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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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⚠️注意⚠️


及岩 の要素を含みます


しかも死ネタです


戦時パロで 岩ちゃんは特攻隊設定です

一応及川さんは虚弱体質です

 特にそれを匂わせる所は ないんですけどね!!!


まっつんが友情出演、

牛若が軍のお偉いさんとして出ます

あとモブが数名


普通にこのふたりの方が及川さんより

登場しています。

及川さんはほぼ出てきません


初っ端のみの登場です



なんでもいいぜっという心優しい

勇者のみお進み下さい


この先をご覧になられ不快な思いをされても

こちらは一切関与しませんので

ご注意ください



「はじめっ、!!!!!!!!!!!!!!!」



俺を呼ぶ声が聞こえる


切羽詰まった、焦っているような

泣きそうな、幼子のような声

俺を____必死に探している声。



けれど俺は止まらない、止まれない


唇を噛み締めて、眉間に皺を寄せて

必死になって走る



ごめん、ごめん、ごめんな__



歯を食いしばって何度も心で繰り返す

ごめんな、向き合えなくて、 怖がって


でも、俺はやっぱり

お前が引き止めたら俺はきっと

お前と共に死のうとしてしまう、

そんなの、許さない


愛してる、愛してるんだ、俺はお前を、

及川徹を、だから、ゆくんだ



走って走って、泣いて、



俺は笑った、自分の弱さを


笑った


「いいのか、……最後かもしれないんだぞ 」


牛島の静かに問いかけに


俺は答えた、



「いい、…いこう」



振り返れば及川の元に駆けてしまう

それが分かっているから



おれはわざと冷たい声でいった



「…そうか」


それ以上何も言わず 牛島は俺を導く

そんな牛島に感謝しながら


俺は走馬灯のように



みんなのことを思い出していた


馬鹿なことで、馬鹿みたいに笑った

しょーもないことで喧嘩して、泣いた

なんの変哲もない、普通の、

けれど特別な、幸せな。


そんな時間を過ごした




「ここだ、4番の戦闘機を運転してもらう」


牛島の足がとまる

さて、もう着いたようだ


全く、思い出に浸かる時間もないな

と苦笑していると


牛島があれだと いって指をさした


その先には

戦闘機がずらりと並んでおり

俺と同じなのだろう、 暗い顔をした男達が

各々自分が操縦するのであろう戦闘機を

静かに見つめていた



「そうか、…ありがとな。」



少し俯き気味に笑った俺に

牛島は眉を顰める


「…」







「お国のために死ねるなんて幸運な事だ」

そういうしゃがれた女の声が聞こえる

声のした方をみると操縦士の男の

母親であろう、年老いた老女が

操縦士のかたを 掴んで諭すように言っている

その老女の顔はとてもじゃないが

御国のため、だなんて思っていなさそうだ



なぜ分かるのかって?

誰でもわかるさ、だって老女は

元々シワのよった肌に更に皺を作って

ポロポロと泣いているのだから



「私ったら、おめでたいことなのに…」



そう言って涙を拭う母親のかたを

息子が抱いた



強く、強く。



その腕が離れていくのを名残惜しそうに

老女は息子の逞しい腕を撫でた



息子はいった

「そうだね、母さん、お国に

この身を捧げられるだ、有難いことだ

とても、俺はとても幸せだよ、母さん」



そう言って複雑そうに笑う男に


老女はその場に崩れ落ちた


「母さん、大好きだよ。行ってきます 」


そう言って背を向けて歩いてゆく息子に

老女は必死になって手を伸ばしたが

門の前に控えていた軍人にとめられた




俺は辛くなって そっぽを向く、

あの操縦士は強い人だと思う


もし及川がここにいたら__

そんなことを考えると目頭があつくなる



泣く訳には行かない、 俺は男なのだから



俺は立ち上がって、牛島に声をかける


「良かったのか、もっと 早く

止めなきゃ行けなかったんじゃねぇの?

あの老女を」


「……」

牛島は答えずに

さらに帽子を 深く被っただけだった



「では、俺は準備があるので失礼する」


「おー、後でな」


「あぁ」



そういってちらりと少し何か

言いたげな 視線を向けながら



去っていく背中をみていると

背後から声が聞こえた


「岩泉」


俺を呼ぶ声に 少し

ギョッとしたが 振り返らずに問うた



「…なんで来た」


「ん?ただ見送りに」


そう言って背の高い黒髪くせっ毛の男

松川は笑った



「…戻れ」


「とうとうだな」


「おい」



松川は俺の声を無視して続ける

どうやら戻る気はないようだ

こいつが頑固なのは昔からなので

諦めて答えた


「…あぁ」


「いやぁ、快晴だな」


「…あぁ」


「…いいんだか悪いんだか 」


「いい事だろ」


先伸びしても辛いだけだろうから



そう呟いた俺の言葉を

松川は聞こえなかったのか、

それとも

聞こえなかったフリをしているのか、


返事をせずに空を見上げた


「青いな、青くて、綺麗だ。 」


「…そう、だな。」



俺の心情とは真逆の快晴だ


2人して空を見上げていると

笛がなり集合の声が聞こる



「…」



「松川、」



いけ、言わずもがな伝わっただろうに

松川は動かない


「まつかわ、」


もう一度ゆっくり幼子を諭すように言う

そうすると松川はやっと動き出して


俺の肩に手を置いた



「絶対に、生きて帰ってこい」


と、言った


静かな、

確かな目で、そう言った




俺はそれに答えず


じゃあなと笑った




呼ばれた方に駆けていく俺の背中を

きっと松川は見つめている



きっと1度でも振り返ったなら

俺を連れ戻そうと思っている



俺は振り返らず、手も降らず駆けた






操縦士とは違う 軍人が並ぶ

その4番目には牛島が立っている


そして

その前に操縦士が立つ


1番来るのが遅かった 俺は

急いで牛島の前に立った

「「「「「「敬礼!!!」」」」」」


「……健闘を、祈る」


牛島が左手を差し出す


俺は思わず右手を差し出したが

牛島は左手、俺は右手で握手

出来るわけが無い


慌てて手を変えようとしたが

先頭にたつ曹長に見られる訳にも

いかないとおれは

拳を作った



少し焦っていたであろう牛島も

俺の考えをさっして拳を作り

拳を合わせて、背を叩きあった


こんな時なのに俺は思わず笑って

牛島もまたわずかに頬を緩めた


その顔が少しも似ていないはずの



及川の俺だけに見せる

へにゃりとした笑顔に重なり


俺はかぶりをふった



戦闘機に乗り込む


思ったより広く、少しほっとする

ほとんど身動き取れねぇもんかと…


しっかりとレバーを踏み込むと

徐々に機体がうく、独特な浮遊感だ


まだ少ししか浮いていないのに

もっと上にいるような、そんな感じだ


1列にずらりと並んだ飛行機の序列が乱れた

何かと思えば

ここで7番機がエンジントラブルのようだ


横をみるとさっき母親と話していた

操縦士が困ったように笑って

機体からおりてくる


良かったなとぼそっ呟く



……ん?あぁ、べつに僻みでも、ましてや

羨ましくもない、ただあの老女への言葉だ


俺たちはと言えば完全に離陸して

飛んでゆく


隣の5番機が少し

7番機の方をみて暗い色を瞳に宿らせたのは



俺の気のせいだと思うことにする。




飛んでいる不思議な感覚に包まれながら

空を見る、じっくり、しっかり、

最後になるから。



けどやっぱりそれも長くは続かずに


愛しの人の顔を浮かべるでもそれは

やっぱりかっこ悪いものばかりで


いい加減で、ヘラヘラしてて、飽き性で、けど

じつはさみしがりで、


我が強くて偉そうにしてる癖に、

変なところ、弱くて繊細な奴のこと


俺を岩ちゃんと呼ぶ、初恋の男の事


ごガガガとえげつない音が

そこらじゅうからきこえてきて苦笑する。


おいおい、人1人の死に場所なんだぜ?

せめて整えるとかよ


まぁどうせ整えても秒で壊れるし

そんなことご丁寧にしてくれるわけねぇわな。


くふふと気持ちわりぃ笑い声がもれた

いつもならアイツに爆笑されて

うるせぇと赤面するところだが

1人なので気にせず笑う


少しづつ声が大きくなっていく


両隣の操縦士がこちらを

心配そうに……いや、しっかりキモがってるな。ま、そんな顔で見てくる


まぁ無理もないだろう、

1人で感傷に浸ってたら隣から

へんな笑い声が聞こえてくる、

恐ろしいことこの上ない


でもそんなこと知ったこっちゃねぇと

思っている俺は壊れてしまったかもしれない

まぁ、、もうどうでもいいけど


「……あれか。」


アメリカの本基地が見えてくる

さて、そろそろお別れのようだ。


ガタタと音がして振り向くと

5番機の軌道がおかしくなっている


壊れたか、怖気付いたか、

それともまともに操縦出来なくなったのか。


もう逃げられないのだからどうでも構わない


そう思ってふと息をつくと


泣きながらなんとも情けない顔で

ハンドルを握った男がこちらを見た


未練がましい、醜い、、けれど

これ以上ないほど綺麗な生きたいと言う目で。


口元が妙に引きつっている、

笑おうとしているのだろう、

その顔にやけにカチンときて


「無理にんな顔すんなボケェ!!!!!!!!!!!!!!!」


……と深くも考えず窓を開けて叫んだ後

サッと顔を青ざめた


「うわ、やらかした、バレるじゃん」


アメリカ軍に俺たちの存在が

バレてしまったら全部台無しだ


「俺のボケェ……うんこ……。」


ちらりと叫んでしまった男の方を盗み見ると

キョトンとした顔でこちらを見てくる


怯えが無くなったのはいいが

これじゃ俺がいたたまれない


「はいっありがとうございます……ッ!」


唐突に聞こえた声にビクリと肩を揺らし

ばっと横を見るとふんわりと、

緊張が解けたような顔で笑う男が居た。



「……いえ、すんません。」


聞こえてるかは知らないが嬉しそうにはにかんでいるから、多分聞こえたんだろう


ふぅとため息を着く

死ぬ直前なのに気が抜けてしまった

俺があの時声を荒らげた理由は

自分でもわかってる。



及川と重ねたんだ、アイツも、

似た顔をしたことがあった。


あんな顔はもうさせないと決めていたから、余計に腹が立ったんだろう。



んだよ、人に言えねぇな、俺も

未練タラタラだ。


がココがココと音を立てて

戦闘機が何機も突っ込んでいく


なんとも気色の悪いでかい音がした


一瞬、一瞬だけ

2番機の操縦士の遺体が見えた

酷くひしゃげて、原型のない肉の塊


初めはなにかの破片かと思うほどの。



俺はその時咄嗟に載っていた戦闘機の

爆弾をつけて5番機に飛び乗った


えっえっと困惑する声が聞こえる


操縦席に無理やり乗り込み操縦士を外に

グイグイと押し出す


困惑の声が怯えと哀しみ、怒りに姿を変える


「なにするんだよ!やめてくれ!!こんな死に方あんまりだ!!!!!はなせはなせ!」


ドゴォン と、俺の乗っていた4番機が

アメリカ軍基地に突っ込んだ音がした



岩泉はチッと舌打ちした



「時間がねぇ……」


泣き叫ぶ声を無視して少し後退する


「卑怯者!!卑怯者!!!自分だけ…!自分だけ!!」


「うるせぇ!黙って手ぇ上げろ!!はやく!」


ひっと弱気な声を出して手を挙げた男の脇に

サッと手を差し込み器具を固定する。


「何を…」


ドンッ!!


そしたら戦闘機から男を蹴り落とす


わぁぁと叫び声が小さくなっていく

そして海に入ったのを確認し

また戦闘機の爆弾につけて、今度は6番機に飛びうつる


六番機の操縦士も同じように戦闘機の機体に引っ張りだして器具を固定して海に落とす



それを数回繰り返し、最後の10番機に飛び移る

10番機に乗っていたのは俺と二つしか

違わなさそうな16歳ほど歳若いの青年だっ た

まだ、死ぬには早いだろうに


「……。」


何も言わずに器具を固定すると

青年が岩泉に問いかけた


「僕も、海に落として殺すんですか?」


「はぁ?何言ってんだお前。

今俺が何付けてんのかわかんねぇのかよ」


「……分からない、です。」


項垂れ、戸惑いながらそう答える青年に内心岩泉は溜息をつきながら答える


「浮き輪と通信機だ。

通信機で軍に助けを求めろ

使い方はわかんねぇならこれ見ろ。

出来るだけ泳いでここから離れた後にな、

近いと助けに来てくんねぇから。

あと、他の奴らと離れるなよ。」


死ぬぞ


そう冷たく言いながら

説明書なるものを

自らのズボンに突っ込む岩泉に青年は混乱する


「どういう事ですか?、だって貴方、俺たちを殺__」


「違ぇ、いいか?さっきの俺が

言ったことを忘れるなよ、他の奴らに伝えて

みんなで生きて帰れ、絶対だ。

時間が無いんだ、早く行け。」


「まって、あなたは__」


「先に逝く、……もしあいつに、

及川に逢えたら_____」



最後まで言う前に青年を蹴り落とす

らしくないことを言ったと内心舌打ちしながら

操縦席に座る。


さて、他の奴らは助けたことだし

1番2番3番に続いて

そろそろ俺も行かなきゃならない。


3人を助けられなかったのは申し訳なかった。

けど、ただ10人みんな帰っても

嘘吐き扱いを受けるだけだろうし、

元はこうする気もなかった。




基地が目の前に迫る


俺はただ手を合わせた








愛してるよ、及川


お前を守るためなら

俺はなんだって捧げるんだ



そう、守るためなら



守ろう、お前を、そして友たちを。





___大空を舞う鳥となって___










_𝙚𝙣𝙙_

この作品はいかがでしたか?

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コメント

4

ユーザー

え待って最高です泣きますよ? HappyENDとBADENDがどんな感じだったか教えて貰えないでしょうか、、!

ユーザー

物語書くよりあらすじ書くように時間をかけた気がするくらいテキトーな駄作です、本当は岩ちゃんの逝ってしまうシーン書こうとしたけど、辞めました、何となく、書き足すかもしれないです。

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