テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
注意事項
地雷さんや苦手な方はそっと閉じてください
この作品はご本人様と何一つ関係ありません
コメントをする際には批判ではなくアドバイスをしてください。
それでは楽しんでいってください!
イブラヒムさん視点。
サーサーとドライヤーの音に紛れて葛葉の鼻歌が聞こえてくる。楽しそうに髪を撫でるのも全部が浮かれている事を表していて愛おしい。葛葉は末っ子だからお兄ちゃんになりたがるんだって最近気づいた。だから頼られると嬉しそうにするしお兄ちゃんヅラするんだって。でもやっぱ年上の人に懐いてるから弟気質なんだよな笑。本当のお兄ちゃんは叶さんとか夢追さんだし。
「よしっ!!これで完璧。」
『ん、ありがとね。』
「前にも髪の毛乾かしたりしたよね。」
『そうだっけか、いつ?』
「んーと、確か1日目とか2日目くらい。」
『本当に最初の頃じゃん。』
そう言えば合った気がする。あの時は俺が逆に乾かす側だったんだ。懐かしいし葛葉に髪の毛乾かしてもらえるなんて最初は思ってもなかったな。
「な!懐かしいわぁ…。」
『おじいさんすぎだろ笑。』
「100歳超えてるよ、俺は普通に。」
『年の差婚ってやつだ。』
ケラケラ笑ってたりゲームとかパソコン使いこなしてるから忘れるけど吸血鬼だもんな。若く見えるけど魔界だとおじいさんなの凄いわ。俺もこんな若々しい100歳になりてぇ。
「この後はなにすんの?」
『葛葉がお待ちかねの夕食でーす。』
「やったー、早く行こ!!」
一瞬で着替えてスリッパを履いたのすごい。お腹空くとこんなテキパキ動けるんだ。俺もタバコとお酒やめたら若々しい100歳になれんのかな。いや、普通に無理だわ。タバコとお酒とギャンブルが俺の2番目に大事なやつだし諦めよ。
葛葉さん視点。
お皿に溢れるくらい盛り付けられた料理。肉も魚もスイーツも全部美味しそう。それを見てからお腹めっちゃ鳴ってる。でもこれはマジで美味しそうなやつ。見てるだけでなんか目が美味しい味するもん!!
「すっごい美味しそう✨️」
『めちゃめちゃ豪華すぎる✨️』
イブラヒムも珍しくはしゃいでるから俺も嬉しい。2人で好きな物を選んで盛り付ける。バイキングだとピーマン食べなくて良いから最高だな。でも肉ばっか取ってたら栄養が片寄るよな、どうしよう。あっ!ポトフで野菜食べれるか。ブロッコリーもジャガイモもキャベツも入ってるけど美味しいから食べれる。
一応、健康には気をつけないといけないからな。ブタに怒られるしお兄ちゃん達には食べろとか痩せるなとか言われるし…。貴族は大変なんだよなぁ。
『葛葉、食べよ?』
イブラヒムを待たせちゃった。早く食べないとだよな。やっぱ温かい方が美味しいし。
「ん!そうだな、食べよっか。」
『いただきます。』
「いただきます。」
イブラヒムと暮らすようになってからはいただきますは2人で言う決まりになった。魔界にいた頃はいつも1人で食べてたご飯を今は好きな人と一緒に食べられる。すごい幸せだ。
『美味かったー。おかわりする?』
「もう良いかな。」
『そっか、じゃあ俺も良いや。』
イブラヒムと目が合って微笑まれる。それに答えるように俺も微笑んでみる。上手く出来てるか分からないけどイブラヒムの耳が赤くなったから多分、成功したんだ。そしてそれを合図に手を合わせる。
『ごちそうさまでした。』
「ごちそうさまでした。」
イブラヒムさん視点。
部屋に入った瞬間にビュンと葛葉がベッドに思いっきりダイブした。ボフボフと嬉しそうに跳ねてて頬が緩む。子供なんだよな。でも可愛いから良いんだけどさ。跳ねてる葛葉をそっと抑えて寝っ転がる。そのまま葛葉を腕の中に閉じ込めるとすりすりと寄って来てくれた。
『今日、めっちゃはしゃいでんね。』
「イブラヒムもじゃない?」
『そうかな。』
俺、そんなにはしゃいでたか?
「そうだよ、なんか俺も嬉しくなったもん」
『んふふっ。俺も葛葉が楽しそうで嬉しい 』
「Win-Winだね。」
『確かにそうだわ笑。』
Win-Winか、面白い事言うよな。一緒に居て本当に楽しい。デートに誘って思い切ってホテルを予約して良かった。あの時に奥さんに選んだのが葛葉じゃなかったらこんなに幸せにはなってなかったし両思いにもなってなかったんだ。そう考えると運命感じるな。
『葛葉、寝ちゃった?』
腕の中の葛葉はスヤスヤ寝息を立て始めていた。息が胸板にかかってくすぐったい。でも離れる気は無くてさらに隙間を埋めるように抱きしめた。でも苦しそうに唸ったからちょっとだけ緩めた。窒息させるとこだった。危ない、危ない。
『おやすみ、今日はありがとね。』
眠れるまで葛葉の可愛らしい寝息と心音に耳をすましていた。
はい。
ここまで読んでくれてありがとうございます
最近はまたibkzにハマって書いてます。
以上きい。でした(*‘ω‘ *)
コメント
2件